ポカポカフレンズ

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体調崩して以来どんどん体重が落ちるばかりだった。年齢もあって、筋肉も落ちていくので致し方ない部分もあるのだが、ここ一番、病気で危機に陥った時には、余剰の脂肪蓄積はとても重要だなと思っている。彼の場合、数年前に危機に陥った時には、一挙に体重から2㎏近くが消失していた。
 で、最近、毛をすいてやったあとでも、ちょっとふっくらして、なかなかよろしい。胸毛の白さが復活した。
 神話でも、もともと太陽神の側近という出自?を思えば、猫はお日様とポカポカするフレンズなんだね。しかし残念ながら、南九州の春は短い。


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 私を誘っているのがよくわかる。日向ぼっこしながら、ブラッシングその他で甘えたいのだ。

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 体調はかなり宜しく、外からのっしのっしと歩いてくる様子も、年齢を感じさせず、しっかりしたもの。

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 「チコ~」っと呼んだが、家の中に入る気はない。そっちが出て来いと言っている。





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 穏やかな日の太陽エネルギーを集めているような、そんな感じ。猫は薄暮型というけど、天敵にさらされている獲物がそのような活動をせず、かつ、猫自身を狙う猛禽類やイヌ科、ネコ科の捕食獣などの天敵からの回避、酷暑の砂漠の死神のような太陽を避けるというような理由さえなければ、お日様とポカポカやってられたら幸せなのかもしれない。
 人と暮らすようになっても、大多数の個体がその庇護の下には暮らせず、「太陽の煌めきも月光の蒼明も一瞬、死の伴奏と変わる」状況に置かれている。このやわらかい日差しを受けて戻ってくる様子は、一部の個体とは言え、彼らが人のそばで手に入れた安寧かもしれないなと少しだけ思う。私は野生動物、特に高等動物については、誰もかれもがという状況で人の手元に置くべきではないと思っている。生物は魅力的なので、その誘惑には抗い難いものがあるけど、本当に好きな人は手元に置けない、みたいなのも真実の一部ではある。

 最近、漸くアラブ首長国連邦(UAE)で、 チーターやトラやライオンなど、絶滅危惧種の野生生物や猛獣を個人で飼育したり取引したりすることを禁じる法案が成立した。 チーターやトラやライオンが資産家のステータスシンボルとしてペットにされている状況が少しは動くかもしれない。
 ネットでも、ライオンやトラなどの幼獣が犬や猫と家族同然に暮らしている動画などアメリカ発でよく見かける。異種間であっても疑似家族関係で親密な様子を見せつけられるのは、大抵だれでも気持ちがほっこりしてしまう。
 最近謹呈もらった書籍に『人間が生き物の生きざまに「平穏」や「協力」を期待する心的メカニズムが存在する』可能性について恩師が書いていたが、これはそういうことなのかもしれない。メカニズムと言うのが大仰であれば、ヒトはそういった心的傾向を持つ性質があるのかもしれない。

生態学者・伊藤嘉昭伝 もっとも基礎的なことがもっとも役に立つ

辻和希(編集)/海游舎



 動物プロダクションも、映画がCGで相当なものが作られる状況が進み、そのビジネスも動物アクターの調教よりも、アラブマネー等を当て込んだペット用個体のブリーディング商売が存在するのかなと思ったりする。UAEの法改正は動物プロダクションビジネスのには多少影響するかもしれないが、依然として資産家のステータスシンボルとして猛獣類を飼育するという傾向はこの富の偏在する地球ではなくならず、中国あたりにも御得意さんがいるのだろうかとは思う。

 また余計なことを書いてしまった。


 今しばらくは、チコにとっても、過ごしやすい日々が続いてほしい。最近、ユッチが温水器の上で寛いでいたら、カラスの急襲を受けたとワイフの今日の話。人の入れ替わりが激しい集合住宅が近いゴミステーションのゴミの出し方が悲惨で、カラスが目立つなと思ったが、そこから生ごみが肥料が代わりに捨てられている畑の存在に気がついた個体が増え、この辺りも採餌場所としてマークされるようになった。市街地で増えていくカラス害の問題は、餌資源となるゴミのマネージメントをきっちりやれば、ある程度減らせるが、逆のスパイラルの方は簡単に生じる。よくあるパターンである。この周辺ではツバメの営巣は軒並み失敗して5年以上が経過している。雛が声を上げるようになると、カラスは巣の場所と採餌のタイミングを特定して丸呑みにしていく。それも常在度が上がっている故かもしれない。


 チコも一時期体が弱っていた時に、目をつけられていたようで、一瞬降下してきたカラスは壁に激突して彼を威嚇したとワイフから聞く。カラスは彼の反応を見ていたのだと思う。賢い彼らは冷静に体力や反撃能力を観察する。死体や、弱った個体でなくても、子猫などは数個体で襲われれば、生きたままあちこち摘み取られて死んでいくだろう。行動から、弱った猫を襲って味をしめている個体が混ざっている可能性を思った。カラスの攻撃や採餌は、僅かな期間に行われるので、決定的な場面は観察できないことの方が多い。食べられたタヌキなどの死体を見ると、見事にスキン一枚になっている。

 海岸の幹線道路までは距離があるが、タヌキ、イタチや猫のロードキル死体、釣り人の放置した食べ物や釣餌、雑魚放置など餌資源は多い。営巣用の手頃な樹林も埋め立て前は海岸の断崖だった位置に点在している。トビと競争で取りに来るが、カラスの方が確保は上手い。そこからここまで、モヤっとした広がりが見える。

 

 とりあえず、サル追い上げ用のエアガン(ダメージにもならない脅し用)は使えるようにはしておこうかと一瞬考えた。ワイフもうちの3人の息子たちも、それを使う姿は想像できないし、彼ら自身がそうだろう。大声あげて追っ払う方を選ぶだろうから使わないだろうし、意味は無いと思った

 まずは、昼間チコとユッチを出すときには周辺の状況は確認する。二匹とも遠出はしないし、ユッチはすぐに帰ってくる。実際にご近所で飼い猫がカラスに襲われた話はまだない。取り越し苦労で終わるとは思う。


 野放図に人間が作り出す資源を利用させない工夫が必要だ。農作物の収穫残渣や人間の生産、獲得した資源をフリーハンドで食べさせてしまうことは「意図せぬ給餌」と呼ばれる。農業被害対策の重要項目となっていてそれこそ鷹匠を育成するよりずっと重要な仕事だが、巧く進まない。被害者である人間の側が実は全てのお膳立てをしてしまっている加害者であるという視点は、ディープ・エコロジーでもなんでもなくて、根本的な対策を行う上で、鳥獣被害発生の理解のための前提なのだが、噛んで含めるような説明なしで、そこにたどり着ける人はほとんどいないし、残念ながら農業系大学研究者でも限られる。


何の話だったっけ。ああ、いい天気だ。


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by complex_cat | 2017-04-23 23:20 | Cat Family | Trackback | Comments(0)

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