フィールド・デジカメ考
2009年 08月 17日
ちなみ画像は,テキストの説明としてのものではありません。
Sony α700, MINOLTA AF MACRO 100mm 1:2.8 (32)
通常の里地での撮影。もっと言えば自然食定食屋さんの庭。ウラナミシジミあたりだと判断。
1)フィールドではザックを下ろしてカメラをもぞもぞ取りだして取っている暇はないので,いつも首か肩掛け,だから小型軽量が必須。我慢できるのはどんなに重くてもボディ800g台が限界。
Sony α700, MINOLTA AF MACRO 100mm 1:2.8 (32)
Sony α700, MINOLTA AF MACRO 100mm 1:2.8 (32)
種名失念。後で。
Sony α700, MINOLTA AF MACRO 100mm 1:2.8 (32)
ヤクシマヤブツバキ。ヤクシマリンゴツバキとか呼ぶ場合も。寄生者であるツバキシギゾウの口吻と,皮の肥厚の共進化モデルでよく引き合いに出されます。ゾウムシをいつも探すが,落下した分にいることはありません。
Sony α700, MINOLTA AF MACRO 100mm 1:2.8 (32)
サトクダマモドキ。夜,森林性のコウモリを探すために広域の周波数に対応したお高いバット・ディテクターでスキャンすると,直翅目らしき超音波域の啼き交わしが20~30kHzあたりでずっと聴こえます。ほとんど正体がつかめていません。この種じゃないかというような話ではないが,声のパターンからキリギリスの仲間だと睨んでいます。
Sony α700, MINOLTA AF MACRO 100mm 1:2.8 (32)
アオスジハナバチかなと思うが,特徴のある腹部が写ってないので分からりません。
こういう画も,余裕がよほどあるとき以外は実はぎりぎり距離を詰めずに少し引いて撮ってトリミングすることが多くなりました。フォーカスがきちっとしたところにくる画を撮るには距離を詰めるほど打率が落ちるので,移動しながらの切撮りでは後で,しまったということにならないようにするためです。当然トリミングでの画質が保障できる程度には詰めます。被写界震度の深さとマクロ撮影距離で売るコンデジも,フォーカスはばくちなので,最近の講が楚歌の恩恵もあるので,少し引いて撮ったほうが,動き回る昆虫にコントラスト検出方のAFのフォーカスがいつまでも合わないのにストレスを感じずにすみます。
Sony α700, MINOLTA AF MACRO 100mm 1:2.8 (32)
当然トリミングするということは距離が詰められていないので,フォーカスも含めて,やや画質的に落ちる画しか撮れません。このツマグロヒョウモンの複眼にある黒いパッチを描写するためには,もう少し距離を詰める必要があります。望遠マクロも被写体ぶれ大きくなるので,距離に余裕があるという恩恵は必ずしも,焦点距離とはリニアではありません。
キスデジの眷属はともかく主戦機で使っているα700は重さ的に多分限界。EOS 1Ds/1DやNIKON D3など,写真を生業にされる方なら,重いとか贅沢いってられないと思いますが(いや,1kgを越えるカメラは人殺しだという有名な写真家の言葉がありますな),一人で撮影を目的に動き回るなら,それこそ自己責任,それでも良いのだと思います。Olymus E-3が5Dと変わらない重さで出たときはがっかりしました。望遠系を使うため重さがあった方が良いという話は,分かるのですが,それでも,軽すぎてユーザーが怒るほどのカメラって多分無理です。
Pentax K7がヒットしていますが,あのメーカーはかつて小型軽量で一眼レフの新たなムーブメントを引き起こしたOlympus OMシステムのショックを一番受けたメーカで,その後繰り出したMX/MEの教訓から,小型軽量で主戦機として使えるカメラの重要性をよく認識しています。
Olympusでは最近,希代の設計者である米谷さんの訃報がありましたが,E-P1はその初心に返ったように見えて,110サイズCCDの利点を生かす機種が出るのはこれからという気がします。
Sony α700, MINOLTA AF MACRO 100mm 1:2.8 (32)
ボディ内手ぶれ防止機構は,いろいろ恩恵があって,こういう画を手持ちで撮ることを可能にしました。過信はできないので,ばくちには変わりないけれど,丁寧にスナイプしたら,この程度の画が1/4~1/8秒のシャッター速度でも,撮れている確率的には0ではありません。
E-P1が,お散歩カメラとして人気を博していますが,人からの指摘で触ってみて感じましたが,防滴がないことよりもコントラス抽出AFが鈍くてマクロで使えないという感じでした。三脚の余裕がない手持ちが必須の条件では,前後に微妙に動いてしまうので,あのAFタイムラグは致命的です。勿論風にそよぐ花ならなおさら。動いている昆虫を追うのはきついかなと。勿論,撮影に時間を掛けられるなら良いのですが,ばしっと切り撮ってさっさと写真撮影などしない仲間を追いかけないといけないとか云う状況だと無理ですね。
PanasonicのGH-1/G-1のAFがかなり性能を追い込んでいますから,せめてあれぐらいのAFが欲しい。その他,インターフェイスなどハードなフィールドで本気でマクロは使えません。お得意の防滴でないことは,気になりませんがやっぱりお散歩カメラです。欲しいけどw
Sony α700, MINOLTA AF MACRO 100mm 1:2.8 (32)
同じノボタン科なので,花は華奢ですがノボタンとそっくりです。よく見ると点対称ではなく線対称の花。
信頼できるE-3ユーザーに聞いたところ,あのカメラ,タフボディで売ってますが,フレキシブルTFTモニターが簡単に割れる脆弱な部分など,変なところが簡単に壊れるのはメーカーの伝統。今回私が使ったOlympus製のかつてのTTLストロボ,T-32。フィールドで根本からぽっきり。こんなところ普通壊れるかなと思いました。こんな数十年前のプロダクツのことなどどうでも良いと思われるでしょうけど,メーカーの伝統って変なところが伝承されたりすると思ってます。このメーカーについては,昔と比べると本当に製品管理はまともになりましたが,量産設計段階を過ぎると,不思議なところでの脆弱さというのがいつも感じるところです。
散々使いまくった知人の話ですが,森林内の鳥や夕暮れ撮影時の高感度ノイズはサイズの小さいフォーサーズでは矢張り限界が目立つようで,レンズ性能や圧倒的な防滴使用に惚れ込んだものの,諦めたと言ってました。マイクロ・フォーサーズのフラッグシップ,仕事に使えるような機種が出ればと思いますが,オープンフィールドでのマクロ撮影など,使いどころは決まるでしょう。
その点,EOS Kiss系は本当にタフです。防滴ではないので,壊れなくても帰宅したらデシケーターで湿気を抜くのは腐食が進まないようにする意味で必須ですが,その必要も余り感じないほど。α700では,落下によるマウントの破壊が一度ありました。思ったよりもタフですが,過信は出来ません。
Sony α700, MINOLTA AF MACRO 100mm 1:2.8 (32)
海岸近くの蚊帳地。もう少し面白い画が撮れると思ったが,残念。
α700では,本当に気に入っているカメラですが,残念ながらノイズの問題で実際使い物になると判断しているのはISO400レベルです。ISO6400まで使えますが,ISO800以上は緊急時と割り切っています。勿論,照度が十分にある場合は,結構まともなのですが,照度が落ちてきたときの高感度ノイズは,まだまだEOS系,NIKON系と戦うには役不足です。
SONYのデジイチ製品群を見ると現在迷走しているとしか思えないので,接眼部に置いた素子を使ったライブ・ビューのメカをいつ捨てるか,捨てないのからどう熟成させるかも,ビデオメーカーとしての維持もあるところの製品としては課題でしょう。私は,レンズ資産はヤシカコンタックスのZeissレンズ群に投資してしまい売り払う気も今のところ無いので,EOS系は手放せないのですが,一方でAFのデジイチシステムでは安くて性能の良かった旧ミノルタロッコールのαシステム・レンズを数本持っていたこともあり,DiMage A1のボディ内手ぶれ防止機構を気に入ったことなどからαシステムを結果的に選択しました。時々衝動的にそう変えしようかと思ったりしますが,古いちっぽけなAFレンズが素晴らしい画をたたき出してくれるので,多分AFシステムとしてはαと心中という気もしています。噂の後継機のα850がどうなるかなという感じ。
Sony α700, MINOLTA AF MACRO 100mm 1:2.8 (32)
切り株更新。空中湿度の高い屋久島雲霧林ならではの現象。引いても詰めても撮れない状況での切り撮り。本当にゆっくり,写真だけ撮るために歩いてみたい。
NIKONがD700にポップアップストロボを着けた見識は素晴らしいもので,あの機種の高感度ノイズ性能は素晴らしいとしか言いようがありません。私が過去のしがらみがなければ,それを基本にシステムを組んで,何ら問題ないかも知れません。ただ,レンズの脱着も含めて操作系が逆なのは,不器用な私には今からはちょっと辛いと言うこともあります。総替えの衝動は時々襲ってきますが,ヤシコンZeissも処分してFマウントに更新という根気も財力もないのでというのが,本当は正直なところかも知れません。
一方で,あのメーカーの基本CCD開発・供給元がSONYだったりするわけで,そのあたりもαに期待して,縁が切れない理由でもあるのですが。
Sony α700, MINOLTA AF MACRO 100mm 1:2.8 (32)
昨晩の夜間調査の設定のままISO6400になっていたので,盛大にノイズが発生。モノクロにしてごまかすと,それなりに見られるかな。給餌禁止は,いろいろな場面で観光客に普及されているはずだが,大きなオスザルにしがみつかれると,観光客の中にはパニックになったり,ともかく離れてくれればと餌を投げる人が続出します。かくして,サルの方はそのあたりの葉っぱを齧るのに比べると信じられないほど美味で高栄養のものを口にできる方法を学習できるわけで,みごとに強請りザルになる方法を学習します。これが,人の耕作・居住地域まで彼らを進出させてきたきっかけを作り出しす一因にもなっています。当然グルーピングパターンは変化して,道路上に常在化する個体も増え,本来的な個体群の性質や利用場所を変性させます。
Sony α700, MINOLTA AF MACRO 100mm 1:2.8 (32)
ニンジンみたいに長く縦に伸びたくもが沖のほうに出現していました。こういうのが頭上にやってきて雨を降らせたりすると,凄いことになるわけですね。
Sony α700, MINOLTA AF MACRO 100mm 1:2.8 (32)
私が,調査で滞在する海岸は,見事に人が居ない場所ばかり。砂浜海岸ではありませんが,ここもタイドプールなどで遊べば十分遊べました。人跡未踏とは言わないけれど,まず人が来なくてすっぽんポンで泳いでも大丈夫な俺海岸。