猫人気

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「『動物写真家・岩合光昭さんが世界各国の猫を撮影する番組』(「岩合光昭の世界ネコ歩き」)を1時間かぶりつきで試聴する猫」
まあこんな感じ。タイトル,「人気猫コンテンツ」ではなく猫人気。



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 丁度、彼女と同腹姉妹のユッチが途中で戻ってきたが,一切番組に興味を持たない。猫の声が聞こえてもチラ見もしない。彼女は日がな,温水器の上から外を眺めている。おとなりの天井裏のクマネズミを一旦殲滅させてから,ミッションが暇になったこともある。感謝状とともに、「うちの猫にならない?」ってオファーがあったようだが、彼女は断ってくれたようだ。
 ちなみにチコが,我が家とお付き合いのあるお宅の二階に駆け上がる許可を,いつも要求してくるのは,この成功体験が大きかったためだという可能性がある。
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彼女も,チコ同様,「ネズミ」に特化したファームランド・キャットで,パトロールは欠かさないので,鶏のこぼれ餌に誘引されるネズミ群にとって,一定のプレッシャーにはなっているもよう。
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チコももちろん,猫番組が流れていようが声が聞こえようが,何の関心も示さない。外での彼が受ける情報は,多様かつ刺激が大きいので,バーチャルな動画視聴では,閾値を超えないのかも。この辺りは猫の認知としてとても面白い。
 ついでに,今のTVの映像,動画を猫が見ていてどのように見えているのかちょっと気になったりする。一昔前は,インターレースで瞬間瞬間の時間断面で見ると部分的にしか画は移されず,残像を使って動画に見せていたが,今は前面毎変わるプログレッシブスキャンだし,チラツキはあるだろうけど一枚一枚は画として補完されているはず。
 Wikipediaには人の目の時間分解能は約50ms~100msみたいに書いてある。文献なし。JRAの競走馬総合研究所の研究者によるドキュメントの中には,馬は高速で移動するので,風景が流れてしまわないように,残像時間が人間よりも短いみたいな記述もある。このあたりは,余裕のあるときに,きちんとした生理学の論文を探してから補足したい。
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 昔,ボーカルコミュニケーションで著名な研究者と職場が近かったので,このあたりの話を尋ねてみたことがある。知覚の生理的スペックの差については,基本部品が全く違うということはないので,ハードウェアの限界は似通った部分も多いのでなんとも言えないという話。色覚など処理する情報量を落として高速型に対応している,みたいなのはひょっとしてあるかもしれない。命に関わる緊急時,風景がコマ落としになる感覚も,視覚処理への脳の能力の配分を抑えて危機に対応するため,みたいな話を何処かで読んだ。

 野生動物については,先ほどの高速で移動する能力のあるウマや空中や立体空間利用に長けた生物は,処理系の速さが求められるから,知覚もかなり加速装置入っているのではないかなと思ったりもする。樹冠を渡るサル、高速フィードバック制御が不可欠だし、鳥なんかもっとそうかも。そうなるとチーターなんかも加速装置対応があって当たり前かもしれないし,ネコ族全般すごくてもおかしくないような。非常にか弱なニホンザルのメスに,麻酔銃の投薬器を打ち込んで,臀部に突き刺さったと思った瞬間,魔法のように彼女の手の中に投薬器が握られていたのを見て驚愕したが,瞬時に反応して引っこ抜いた速度がコマ落としにしか見えなかった。

 猫が今の動画放映の仕様で残像チラツキを感じているのかどうかわかからないが,明らかに猫の視聴レベルになっていて,画面がちらつくのはしょうがないとして画がわからんみたいな猫視聴者からのクレームは出ないだろうとは感じる。それと,岩合さんの旅猫プログラムは,部屋暮らし猫も満足させるレベル(サンプルは1だけど)に達している可能性は高い。少なくとも,ナッチにはそうみたい。この猫番組シリーズ以外では,トワイライト・サーガでも人のイケメンは何の興味も示さず、変身したオオカミ人間にしか興味が無いナッチの様子を見ると,かなり潜在的に視聴猫が居たりするのではないかと思ったり。

 というわけで,猫も飼い主も一緒に楽しめる貴重な番組を,有難うございます。もちろん人間の方もしっかり楽しめました。猫のバナナ食いについては,少し又別の所で書いてみたい。異食については,猫は個体差が激しく,完全ベジタリアンの豪の者も出現する。
 自由飼い文化や街角猫文化は,今後,日本では,多方面からの問題で,かなりプレッシャーが発生するし,見直しを強いられるだろうなと思いながらも家族で楽しめた。

 ナッチが部分的にファンの映画の続編,「トワイライト・サーガ ブレイキング・ドーン part2 (The Twilight Saga: Breaking Dawn – Part 2)」もゴールデンラズベリー賞で,最低作品賞取るみたいな状態で,営業的にはいいのか悪いのかよくわからないが(いや,興行成績見ても良くないのだろう),ついでに「ネコデミー賞」でも喧伝して,ナッチも釘付けになる変身後のオオカミ族の青年,他の映画に対する猫アドバンテージを誇示すれば,もうちょっとソフトも売れるんではと猫馬鹿脳が要らんことを考えたり。

 オスカーみたいな像の代わりに尖った耳が付いているトロフィーが用意されるとか,ちょっとそそる風景だ。
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岩合光昭の世界ネコ歩き イスタンブール(ポストカード付)

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追記ー猫の視覚系が,人間と同じ誤動作(錯視)を引き起こすことがあるという証拠。
ちなみに,ナッチは,これには反応しなかった。

Commented by neko-no-mori at 2013-03-11 13:11
あ、茶々だ・・・(笑)

うちのにゃんこたちは滅多に画面には反応しません。たまに画面を見ているのは、時々脱走して1時間ほど外でふらついて戻って来るミニミの方ですね。

音声にはどちらも反応します。娘がふざけてパソコンやiPhoneでyoutubeの猫動画を見せようとすると、画面を見るんじゃなくて声の主を探して「どこにいるのぉ~???」的に部屋中うろついたりしてまね。
Commented by complex_cat at 2016-12-29 19:03
猫の森さん、コメント気が付きませんでした。
3年以上前ですよね。すいません。
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by complex_cat | 2013-03-10 15:07 | Cat Family | Trackback | Comments(2)

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