Agfa Paramat APOTAR 2.8/30


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独AGFA社のハーフ判カメラです。ハーフ・フォーマットは,未だにマニアに根強い人気がありますが,このAgfa PARAMATは,ライカレンズ並みのフリークを抱えると云うことに,二重の意味でマニアックと思われているカメラです。こうやって,ライカフォーマットでスキャンすると二枚並列で並べてみせるというのも,ハーフ判フリークがよく使う技なのですが,一度やってみたかったのです。ようやく叶いました。並列するとステレオ写真みたいですが,もちろんそのようには撮影しておりません。でも,風景や静物なら,一台でやれないことは無さそうですね。
 画像は,お隣の宝の山のような多様な作物が植わっている畑にて。ねぎぼうずの素敵な花の画はdojou7さんが撮ってられるものをご鑑賞下さい。

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銀塩フィルムから撤退を決めたAgfaですが,全盛期は,そのフィルムを使って貰うために,安価でよく写るカメラを売ることもやっておりました。これはフジやコダックなども状況は同じだったと思います。当然そのカメラの写り自体が良くないとユーザーはフィルムの良さが分からないので,使ってくれないということになります。だから,安くても写りが良いと云うことは至上命令であったと思われるカメラです。
 外にいると,後ろに,耳を倒した状態で居ることが結構チコは多いのです。結構きかん坊的な,子憎たらしい顔に見えるときもあります。好きですけど。この子は,本当に表情が豊かで,撮るたびに違う猫のような気がすることがあります。最短撮影距離の目測によるピントの甘さがありますが,このアーティクルについては,アンシャープマスクや輪郭強調は使っておりません。最短90cm,ノーファインダー,よく写りますね。

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ブームになった頃に比べると,次元の違う今のフィルムの高い性能のせいもありますが,通常のサイズで見る限りハーフフォーマットは十分な実力を持っていると思われます。標準で縦位置になるのも何となく新鮮です。この高菜のような広葉の野菜は,何だったか・・・鰹菜だったような記憶があります。レンズの好き嫌いは,大抵,そのレンズの持つ緑の発色を気に入るかどうかが大きいような気がします。

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ハーフ判の長所でもあり,短所でもあるところは,36枚撮りフィルムを入れれば,およそ72枚以上連続で撮影が出来ると云うことです。これは,一見便利のように見えて,現像に出せるまでが一般の人には時間がかかりすぎて,工事用の記録写真などにおいても,無駄が出過ぎるという感じがしてしまいます。およそ10分ほどで撮影を終わりましたが,何も考えずにシャッターを押し続けるという感じで撮るか,或いは最初から12枚撮りを入れておいた方が無難です。でも,一日持って歩くのなら,72枚撮りは,デジカメ並みに結構心強いものがあります。しかもボタン電池もリチャージブル電池も要らず。逆も真なりで,究極のローテクは,ハイテクか。
 以上,Agfa PARAMAT, Agfa Apotar 2.8/30




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実体は,適当にパシパシスナップで撮って楽しむ廉価なカメラです。距離計はなく,全部目測です。しかし,焦点距離が30mmということで,目測が苦手の私も,全く抵抗感無く仕えます。ゾーンマークも秀逸で,しかも,ストロボモードでは,絞りをマニュアル選択することが出来るので,撮影の自由度は結構高いものがあります。いわゆる普及版カメラであって,フィルムの巻き戻しや,特にシャッターレリーズなど,お世辞にも節度感があるとは云えません。独クラカメの精巧感のある製品の眷属であることを期待すると肩すかしを食らいます。レンズは,Agfa末期の電子カメラに多用されたColor Apotarの銘ではなく,だたのApotarなのですが,コーティング性能やカラーの発色で劣るというような印象は全くありません。素晴らしいAgfaの味だと思います。

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ホットシューも付いておりますが,何となく外側にゆがんで付いているように見えます。今回400のネガで撮っておりますが,実はISOも200+ぐらいまでしか対応しておりません。露光は恐らくセレン光電池によるバッテリーレスの簡易AEのようですが,ネガなら不思議なくらい露出は大外れしません。それにしても,やはりレンズは秀逸です。初めてフィルムスキャンをして実感しました。線が細く,発色も独レンズのこってり感の伴う,まぁAgfaファンがそのレンズに魅せられる色そのものです。
 Webで見ると,Agfaフリークは確かに存在しますね。ライカを全部質に入れてAgfaに走られた方のサイトなど散見しますが,分かる気がします。こういうカメラが,電池も使わず,十年以上家族を記録して,ある時ぱたっと壊れる。安原一式の制作者であった安原さんの言葉をお借りすれば,カメラとは本来そういうものでした(まぁプロの道具であるカメラはまた意味が異なりますが)。これに対して,今の作り捨てのデジカメを見ていると,それらがエコだなんて,悪い冗談のようにさえ思えます。
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Tracked from COMPLEX CAT at 2005-04-09 18:03
タイトル : Agfa Paramat APOTAR 2.8/30 (..
Agfa Paramat APOTAR 2.8/30の続きです。スパム対策で過去分のアーティクルを再投稿し直したため,追加分を乗っけます。 ガッツポーズのチコベイ。最近お隣の家にやってきているツバメが気になってしょうがないのですが,流石にツバメの飛ぶのに反応してもちょっと無理。去年の巣も届かなかったのですが,どうやら,チコを気にして,今年はここでは営巣してくれそうもありません。残念。 お隣の飼育中のセイヨウミツバチ。いろいろ曰く付きですが,今は稼ぎ時のようです。折角ですので,そのうちゆっくりマ...... more
Commented by dojou7 at 2005-04-10 10:44 x
葱坊主のご紹介ありがとうございます。
agfaのカメラは一台も持っておりませんが、気にはなっておりました。周りに所有者がいなかったのと、かつては安価でいつでも買えるナーっていう気持ちでした。フィルム解像度とレンズのバランスがうまく合っているのでしょうね。
再投稿はやはり日付が変わってしまうのですね(当たり前か)。
Commented by complex_cat at 2005-04-10 11:46
Agfa填りますね。仰るとおりコントラストと解像度のバランスが絶妙という感じです。ネガを使って色を云々云うのもちょっとと思いますが,やはり特徴的な発色だと思います。ライカに比べてですが,比較的安価だったのが私のような人間にはありがたかったのですが,最近は,どれも高価で・・・・目の玉が飛び出ます。このハーフはそういう方からも,余りマークされることがなく,クラカメとは呼ばないチープなモデルなので手に入りました。
Commented by nezumineko at 2005-04-10 14:31 x
Agfa Paramat APOTAR、デザインがいいですね。
Agfaの世界も魅力的。
ハーフサイズの場合、ポジをなかめるのが好きです。
そうすると同じようなコマを並べたくなります。
したがって、自然に数多く撮ってしまうのも苦でなくなります。
Commented by complex_cat at 2005-04-10 14:54
nezumineko さん,ハーフ判のポジをスリーブで眺めるのは,なんか緻密感があって,いいですよね。マイクロフィルムみたいに,この小さな面積になんかもの凄い情報が写っているという感じがして。
 なるほど,これからはスリーブをイメージすることにします。
Commented by marmotbaby at 2005-04-11 22:27 x
C_Cさん、こんばんは。TBありがとうございました。返信が遅くなってすみませんでした。
とてもハーフサイズとは思えない精密感と発色ですね。正直、脱帽です。私のPen S2.8も、自分でスキャンしてみて、そのポテンシャルに驚きましたが、このカメラもすばらしい(白状すると、Agfaがカメラを作っていたと知ったのは、今回が初めてでした)。
時代の産物ですから仕方ないことですが、やはりピーカンの時など、ISO400はつらいものがありますね。めいっぱい絞っても、シャッタースピードが1/250なので、どうしてもギリギリになります。その分、ゾーンフォーカスが効くので、ピントを気にせず写せるのですが、そのぶん、被写体を選ばないと平板な写真ばかり生産してしまいます。
とは言え、80枚近くを写せるコストパフォーマンス(もちろん、2コマを1枚に焼くことが前提ですが)は捨てがたい。いずれ、リバーサルを詰めて、fujiのビュープリント仕上げにしてみようと画策中です。問題は、ポータブルな露出計かな。デザイン的には、コシナのVCメーターIIがピッタリのようなのですが、精度に関してどうなのかと....。悩んでいるところです。
Commented by complex_cat at 2005-04-11 22:35
力の入ったコメント有り難うございます。110は今回改めて使ってきついものを感じましたが,ハーフフォーマットは,絶対現役でも行けるという思いを強くしました。
 ちなみに,コシナのVCメーターは最近ではRetina IIISに着けて使っておりましたが,精度はいわゆる普通の反射式露出計として何ら問題はありませんでした。ダイヤル部分の節度感とかは期待しない方がよいと思いますが,それもレトロな味といえなくもないです。
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by complex_cat | 2005-04-09 13:23 | My Tools | Trackback(1) | Comments(6)

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