ホーミー・タイム

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 義父の四十九日。始まりは小雨が降っていたが、午後から晴れ間が覗き、内湾はこれ以上無いほど穏やか。
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 仏壇も今はLEDの煌めき。蝋燭や発熱灯から出火する事故は大幅に減ったようだ。
 私もワイフの家族も初めての体験をした。ちなみに、ワイフの実家も、私もその宗派に関わりがあるわけではなく、そのお寺に四十九日をお願いしたのは、集落の慣例だから以上の理由はなく、特に意味はない。特にカルト系でなければ、問題はないだろうというところ。

・コミュニティ内共同四十九日であった。
 8人ぐらいの合同形式。多少日にちをずらして集まれるときにやるわけで、人数がそれなりに集まる。

・読経を唱和する(させられた)。
 お経に全部振り仮名と抑揚(「馨明(しょうみょう)」)を記したものと日本語訳が付いた冊子が事前に配られる。スリランカなどの仏教国ではお経は意味の分からない呪文ではなく、坊さんの読経を市民が普通に理解するという話を聞いたことがあるが、確かに意味がわかったほうが良い。

・和尚さんの読経が途中から完全にホーミー、「喉歌」に変化して最後までずっとそうだった。ちょっとびっくりした。
 それなりに色々な読経を聞いてきたつもりであったが、ホーミーになっているのは初めて。読経がなぜホーミーなのか質問してみたが、「初めて言われた。ずっとこれでやっている。」と言われた。一種の宗教音楽みたいにも思えた。宗派の名前を入れて検索してみると、多くはなかったが、同じことを感じた人がいるということだけはわかった(たとえば、ここここなど)。倍音成分が多数含まれているあの独特の発唱法で、'ovetone singig'とも呼ばれる。楽器で言えばアイヌのムックリ、アポリジニのディジュリドゥなどと雰囲気が似た音源が人の口から発せられる。そのまま感動を口にしたら、「そんなふうに褒められたのは初めてだ。」と和尚さんが微笑んだ。

・読経唱和とは別に、「宗歌」が存在していて、それも一緒に合唱するはめになった。
 集落の寺なので、それなりに歌える人が存在している。楽譜読めなければクチパクで一緒に適当に歌うわけだが、この宗派の作法らしい。私もワイフも、なんかミサ風の演出を曲想から感じたが、作曲者を調べてみるとクリスチャンホーム出自の人で、クラシック音楽を学んだオルガン奏者だった。

・本堂の壁にかけてある画も、聖者の一生を示すようなタペストリー的演出になっていた。個々の宗派の特徴なのか、良さそうなものはなんでも採用してクロスオーバーが進んでいるような気がした。原始キリスト教も、イスラムからシステムや作法のフォーマットを拝借している。

 講話はまあ、仏教世界に立脚していて、生物屋としては、人と動物の相違点はそこか?と云うような疑問だらけだが、まあ、色々夢想して、面白かった。
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 飼い猫は「畜生道」には居ないような気がする。もっと悟りに近い別の世界に居ても不思議ではないような。ちなみに「鬼灯の冷徹」さんは、仏教世界である地獄に立脚したコミックだが、彼の率いるスタッフの多くは動物たちであるのだが、どう見ても、畜生道とは無縁のような気がする。まあ、本日は、旅立った義父とこっち側にいる私達のことを考える日とすれば、実際、どうでもいい話ではあるが。


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Commented by umi_bari at 2017-04-10 22:09
義父様の四十九日、お疲れ様でした。
もう、送るのはいやですが、そう言う歳になって
しまいましたね。
アラック、妻の父母も含めて皆いってしまいました。
叔父叔母を送るのは、また悲しいです。
Commented by complex_cat at 2017-04-11 11:45
アラックさん、
私はそういうのずっと逃げてこられたのですが、どうやら、年貢の納め時になってしまったようです。
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by complex_cat | 2017-04-09 23:30 | My Shot Life | Trackback | Comments(2)

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