際忘愚ブルース エクストリーム編 #5 Stand and fight!

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  次男君動画。'Stand and fight!’よりはもっと優しい。そう、「何度でも付き合ってやるから、頑張れよ」みたいな。
このネズミ君は、山のようにでかいメンターのパンチを食らって(手加減はされている)、何度も立ち上がって戦うことを覚えた結果、どんなライバルネズミをみても、ちっさwと笑いとばすことができるようになり、どんな強いネズミのパンチを食らっても、軟弱ぅwと簡単にカウンターとれるようになったに違いない。ぶっ倒された後、シュッって戻るところが好きだし、単純な線画一本で、かなりよく描いてある。傑作だと思う。
 継続は力だ。でも、無理はいけない。











 前回エントリーにも、少し書いたが、体に負担をかけず、徐々に慣らしながら乗れるチャリンコとして、電動アシスト自転車に興味を持った。これは、欧米でのe-bike元年みたいな状況とも関係がある。スポーツバイクとボッシュやシマノの機関部分のコラボみたいな高額スポーツバイク製品が中心だけれど、その流れは日本でどうなるか未知数。

 日本の自転車メーカーは、ブリジストンを例外にして、販売的にはほぼスポーツバイク市場からは手を引いているため、むしろ、シテイサイクルで、目覚ましくコストパフォーマンスの良い製品が大量に売られている状況になっている。

 日本のモーターアシスト自転車がママチャリ中心であることの理由の一つには日本の道路事情があると思う。道路交通法改正で自転車は車道を走ることを明確に義務付けられた。スポーツバイクはそれを実行している人は、珍しくないとは思うが、一方で、ママチャリ、シティサイクルは、歩道や歩行者と混在するという状況は、多分簡単には変えられない。自転車を目の敵みたいにするドライバーも、低床のシティサイクルが何車線も有る巡航速度の速い車道を、子供を乗っけて走られる方が嫌だろう。e-Bikeが前提となったときに、効率の良い移動を追求したスポーツバイクのe-bike化が今の危うい自転車のニッチェの矛盾をより大きくする可能性もある。最近は、保育園などでは必須アイテムの幼児を複数載せる電動手押し車の道路交通法的な解釈で揉めた話などモニタ印象を持っている。

 ママチャリのモーターアシスト製品の多くは、スポーツバイクに比べると、出自の制約を受けて、ブレーキはかなりプアなものになっている。これは、自転車の交通安全指導などからの矛盾があって実は結構根が深い。右手ブレーキだけを使って手信号で曲がる方向を示すなど、片手ブレーキを平気で子供にさせているわけだが、スピードが出ていないことも有るが、シディサイクルのプアなブレーキでないとこれはむしろ危険行為だ。自転車王国のEU圏などでは、自転車の手信号は必須でやらないと叱られるそうだが、スポーツバイクの場合は、スパっと出してそれからカーブに突入で、片手で運転しながらカーブを回るとかありえないのは同様だと思う。フロントよりましだが、リアだけを効かせるのもミュー値が低い道路とかやばいよね。また、スポーツバイクで坂を下りながら片手運転で前ブレーキだけかければ、瞬間的に地面に叩きつけられるのは必須だ。

 ブレーキをかける時には、両手ハンドルは基本だ。スポーツバイクで右手ブレーキでカーブするとか、下手するとコケて鎖骨を折るだろう。GIOSのスタッガードフレームクロスバイクをワイフに乗ってもらったが、そのあたり、かなり違和感が有ったようだ。ディスクブレーキやキャリパーでなく、Vブレーキでも、シティサイクルと比べれば、制動力の違いはかなりある。

 シティサイクルの場合、坂道などでスピードが出てしまったときなどブレーキのキャパシティはスポーツバイクには遠くおよばないのは前提で、むしろ乗り手はそれが当たり前だと思って慣れている。また、本来は日本の法律だと制限時速30kmなのだから、高速巡航からフロントタイヤがやや鳴るくらいの制動力を与えて最短距離で止まるなんて使い方は想定されていない。だからシティバイクに乗っている人が、MTBベースのモーターアシストサイクルに乗ったりすると、「ブレーキが強すぎてロックしてしまう」などとクレームっぽく書いていたり、その逆もある。バンドブレーキも本来はフィンなど無くてもかなり制動力が有っても、日本国内で売る仕様の場合、態とプアにしてあるという話もある。
 
 ところが、モーターアシスト自転車の場合、重量はより重くなるから、坂道などの使用を考えてブレーキは強化すべきという考え方もある。割りと強力な回生ブレーキが使えるブリジストンのシリーズもあるが、こいつはバッテリーがフルチャージだと機能しないという落とし穴があるので、それなりに走って止まるみたいなのをスポーツバイクの感覚で乗れば、色々、ズレは生じると思う。だから、スポーツバイクを標準として乗っている人は、そっちの系統のモーターアシストに乗った方が無難かもしれない。シティサイクルも面白いのだが、そのあたりもあって、私の選択肢はかなり狭められた。ただ、そうなると、ワイフは乗らないだろう。

 日本メーカーは、ブリジストン以外はスポーツバイクの生産を殆ど諦めてしまった。ブリジストンのAnkerブランドやパナソニックの限定生産品を例外として、両手でも足りない数の欧米ブランドや、今や自転車王国となった台湾からの覇者GiantやMeridaに対抗してスポーツバイクを作って戦う状況にはなく、どこのメーカーもシティサイクルが基本となった。その結果、モーターアシストシティサイクルは、高額商品として売ることができる主力商品となりえたことも有って、独自のCPの良いモデルが溢れる独特の適応放散を示した。特に子供を二人載せて走る構造的強靭さを持った製品は、タイヤのインチサイズが小さくて内装の変速機もよくできていようが、34kgを超えるわけで、モーターアシストは必然だった。でなければ、フィジカルの化物みたいな人しか子供乗せて走れないだろう。くれぐれもスピード出して乗るものではないし、坂道では速度が最初から出ないように走るしか無い。子供と親の重量を乗せたものが急坂降りてくるなんてのは、少々のアップダウンがあろうが、都会の自転車区分の有るフラットな歩道を前提に作られていれば、むしろ考えるべきものじゃないだろう。なんせ制限時速30kmだから。
 それで何が悪いのかというと、それで完結した世界では全く問題など無い。ただ、自転車は多様な道路条件に対応しながら、高効率で人を運ぶという性能を限り無く進められた世界も存在する。欧米のe-bikeの流れはその流れの先にあるもので、日本のモーターアシスト自転車では、むしろ薄いかほとんど存在しない部分では有る。勿論、MTBやクロスバイク、ロードタイプなど野心的なモデルもヤマハやパナソニックなど日本メーカー各社から出されていて、それらは日本の独自一体型進化モデルで、スポーツバイクフレームを修正してそれに最初から一体設計のパワーアシストデバイスを付けるというものだ。それ故、むしろ欧米の40万円に届こうかというe-bikeよりもむしろCPは良かったりする。欧米型スポーツモデルの路線での製品は、日本ではスポーツバイク部門からほとんど撤収してMeridaを売って対応してきたMIYATAから来年度、SHIMANO STEPS E8080というコア部分を乗っけて売り出されるのが今のところ唯一である。この事自体が、各メーカーがアシスト機関部をBOSCHだShimanoだと張り合いながら、モーターアシストスポーツバイクを出したりすることはむしろできないだろうし、象徴的ですら有る。MIYATAが、今はカスタムオーダーに近い注文の受け方をして細々とロードバイクを作っていることすら、殆ど知られてないだろう。
 2030年までに内燃機関による自動車生産販売を止めるという話になっているEUでは、バイクもその煽りを食らって電気モーターバイクであるモペットとと同じ括りになってもっと行く先が不透明な中で、むしろ文化としての自転車の価値から、e-bikeでの展開は大いなる意味があるのかもしれない。もう売り方としては頭打ちの限界が来ていて、ディスクロードに飛びついて値段を上げて売ることができたように、付加価値を付けてより高額で売れるe-bikeに各メーカーが飛びつかざるをえないという状況なのか、その両方なのか、今の状況からはなんとも見通すことができない。

 お世話になっているチャリンコマスターが、サイドビジネスを始められて、必要だということで、その手のパワーアシストバイクを私用で購入された。「いやー高けぇんだよ。税込みで17万超えるんだよ。バッテリーも最強のにしたから、元を取るまで大変だ。辞められなくなっちまった。」いや、商売柄、研究という名目も有るけど、乗って試したかったんだろうなと思った。いつものことだけれど奥様は大変だ。本当にイイ値段がする。まあ、軽自動車の中古買うこと考えれば、屁のような値段だけれど、それを言ったら、軽自動車の中古並みの値段を自転車にぶち込んだら心は帝王みたいになれる。

 モーターアシスト自転車で、子供を二人載せられるよう設計されたものは、今の特に市街地での子育てにおいて、必須のアイテムだが、もともと本体重量20kgを超えるママチャリをベースにしていることもあって、更に重量は重くなる。荷物やお子さんを乗せた状態での取り回しや坂道降下時においてはかなり注意が必要だと思う。私が思うのは、MTBやGiantのグレートジャーニー(ランドナーに代わる提案で、ナイナーのMTBベースの人気定番モデルだったが新たなメーカーの志向を打ち出すためカタログから落とされた)など、今のスポーツバイクテクノロジーと組合せたパワーアシスト車であれば、もっと軽量に持っていけるだろうにということだ。でも、足つき性、スカートでも乗れるU字フレームやメンテナンスフリーで経年変化(アルミ製フレームの侵蝕は突然来るし結構恐ろしい)や中古販売、譲渡でのトラブル最小化を考えれば、鉄製の重い車体はむしろ設計の必然で、回避できないのかもと思ったりする。その結果、転倒時や取り回し時のリスクはとても大きくなってしまった。
 走り出せば子供乗っけてようとその重さを感じないというのが、長所でも有るのだが、実際に転倒時や取り回し時のリスクは結構話題にもなっている。
 お世話になっているスポーツバイクマスターは、以前はシティサイクルも扱っておられたが、正直言ってこっち系の乗り物は、そのリスクを考えるとあんまり売りたくないなと仰っていた。全体10kg台であればちょっと違うんだろうけど、先の構造的性格から無理だろうなと思う。


 モーターアシストチャリンコは、惹かれるシティサイクルタイプも有るのだが、ディスクブレーキ化など、改造してカスタマイズできる余地の有る26インチMTBや700cクロスバイクが状態の良い中古で安く手に入らない限りは、基本的に諦めた。ブレーキの課題も、スピードも24km以上で巡航する必要のない道を選べばいいだろうし、実際に多くのユーザーが問題なく使っているわけで、上に書いたほどではないのだろう。
 ということで、何度も立ち上がって戦うネズミ君を見ながら、自分自身の機関部分のトレーニングと、今あるバイクのパーツのグレードアップを考えた方が、潔く、最終的にはムダもないのじゃないかなと思い始めた。


ハリヤーは、旧タイプはとてもアシストの上限がファジーだったので、実はかなり快適に走れた。新型は乗ってないので判断はできないが、道路交通法縛りがある以上、モペットは言わずものがなだが、日本ではモーターアシストによる高速巡航性はあまり期待しない方がいい。シティサイクル規格ではないので、改造やドレスアップは容易である。26インチなのでフロントサスフォークを交換してディスクブレーキ化は直ぐにできそう。変速装置も外式なので、ハブ交換してスプロケ替えたり、まあ、保証とかややこしくなりそうだが、改造して遊ぶベースとしてはかなりよろしいのではと思う。

ヤマハ製のこのタイプは、バッテリー切れしてもスポーツバイクとして問題なく走れるような仕様になっている。その分、バッテリー容量は小さく、長い急坂だと、かなり電池は消耗する。かなり特殊なモデルなので、一般的なモーターアシストスポーツバイクだったら、YAMAHA PAS Brace PA26Bが前ディスクブレーキMTBバイクで、それに相当すると思う。
 


 サムネールが小さいのが入らなくなってしまった。エキサイトのライフログで、アマゾンのカテゴリー別に探しても、チャリンコは拾えなかったりするので、雛形の中身をいじって、エントリに貼り付けている。でかい事自体にこれが一押しとかいう意味は何もないので誤解なきよう。
 このBRIDGESTONEのスポーツバイクタイプモデルは、内装変速装置を持っている。内装変速機の長所は、停止中でも切り替えができるということだが、むしろリアにトルクがかかっていないときの方が変速がスムーズに行く。したがって、外装と違って、パワーアシスト車の場合、坂道の途中で切り替えようとすると緩めた途端にモーターが力を足してしまって切替を妨げたりする場合があるらしい。また内式はギア周りがきれいでシングルスプロケットの良さを感じるけれど、クイックリリースは使えないし、パンク修理はスポーツバイクのように簡単にリアタイヤを外せるという恩恵に預かれず、街の自転車屋さんと同様にシティサイクルのパンク修理のテクが必要になる。

 個人的には、Shimanoの5段以上の多段式の内装タイプは、凄くジェントルな乗り物という印象があるので、それはそれで魅力である。なお、かつての内装5段は、ホームセンターの安いボスフリーの6,7段に対抗しようとして出された経緯も有って、あまりできが良くなかった。高速側に振ったため、特に、坂の多いところでは全然楽にならないという問題があったらしい。まあ、高速巡航性能も重要だけれど、シティサイクルでは坂を楽に上がれるチューニングのほうが正しい。ただ、一時期、内装5段のユニットはアマゾンで叩き売りになっていたので、ひょっとしたら、今はチューニング等改良されたかもしれない。されて無くてもパワーアシストと組み合わされたら、あまり問題ないかもしれない。
 それ以上の内装多段変速はどれもよくできているが、コストに跳ね返るので、本当に高級車価格帯に搭載されている。

ブリヂストン 2017年モデル アルベルトe 27インチ B400 S型 AS7B47 9.9Ahリチウムイオンバッテリー搭載 専用充電器付

ブリヂストン(BRIDGESTONE)

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 これはスポーツバイク出自ではなく、シティサイクル出自だが、カゴや前後フェンダーを外せば即、スタッガードフレームクロスバイク風に見えないこともない。ただ、サドル周りはシティバイク仕様だし、シートチューブはかなり寝ているのでライディングポジションをシティバイクからクロスバイクに変えようとするとハンドルを替えようがサドル変えようが、かなり苦戦しそうだ。
 でも同様のメカで作られた姉妹車に乗った印象では、2WDでグイグイ走るし、平地移動だとほとんど力もいらないくらい楽だと思う。驚いたのは迎え風でも、モーターアシストはかなり楽だということ。ロードバイクのライディングポジションだと、その高効率の性能も有って、ママチャリほどは風には苦労しなくなったが、ママチャリのライディングポジションでは、風との戦いは必然になる。


 回生ブレーキは、左ブレーキを6割の力でかけると作動し、バッテリーライフだけでなく、ブレーキのプアなシティサイクルの弱点をカバーする秀逸なメカだ。それでも、フル充電時はバッテリー保護機構のため機能しないというのは先に書いたとおり。新品乗り始めの急坂下るときには、スポーツバイク経験者は注意した方がいいと思う。
 シティサイクルは、片手ブレーキでカーブを曲がっても転倒しないブレーキテイストが前提というのは、スポーツバイクしか乗っていない人は知っておいた方が良いかもしれない。

 27インチでは嵌ってるタイヤからして、700Cよりもでかい。シティサイクルのブレーキをVブレーキとかロードキャリパーに変えようと思ってもホイール系も違うしステーも違うから改造は無理ゲーだし、そもそもホイール径、スポーク数も違うから、ハブからいじってもフロントもリアもスポーツバイク系に交換するとなると、殆ど不可能だ。

 何も足さず引かず、そのまま乗りましょう。

Commented by umi_bari at 2017-09-21 13:16
アラック、33年位前にブリジストンのスポーツタイプに
乗っていましたが、どういう訳かやめてしまいました。
なんでだったのかな。
本当に自転車にお詳しくて驚きます、バグースです。
電動アシスト自転車、未だに安くならないのが残念です。
今は、車体もバッテリーも軽くなっているのでしょうか。
Commented by complex_cat at 2017-09-21 15:54
アラックさん、
うーん10万円を超えるものが大半ですが、20万円までは超えないのが日本で独自進化した電動アシスト車のCPの良い部分でしょうね。今はバッテリーが毎年協力になっていますが、この手の製品はメーカーは、儲けを考えて価格が落ちる前に、付加価値をつけてまた上げるの繰り返しではあります。各メーカーも大変ですし、来年はスポーツバイクについては日本もe-bike元年になるかもしれません。
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by complex_cat | 2017-09-21 12:59 | Kids and friends | Trackback | Comments(2)

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