ムぺンバ効果ーMpemba effect〜Heatな一日

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霧島地域,中心部の温泉街。水蒸気の噴煙が森林から立ち上る。ヒートな一日。
 
「ためしてガッテン」でMpemba effect をやっていた。これは,水が氷結するまでに要する時間が,60度前後に熱した場合,通常水温の20度前後よりも早く凍るという現象を発見した少年の名前がつけられた現象で,理由はまだよく分かっていないらしい。
 こう言うのって,水伝関係者がまた,水には人知を越えた能力があるとか何とか宣伝に使いそう。肝となるのは,冷やすキャパシティ自体は十分に与えられた条件での話で,多分その関係の人間が喧伝するであろうエネルギー保存則を反故にする現象でないという前提は,はっきりしている。
 国内では,ほとんど知られていなかったようで,検索すると本日の番組放送に対してリアルタイムで立ったスレやサイトばかり。
 海外のサイトではこちらにYouTubeにある実験動画つきのブログがある。まぁこの動画サイトもデマゴギーの品評会として利用されているのだが,100%ウソだとしたら,決定的なウソの見本をわざわざ置いてくれたことになるので,どちらにしても利用性はある。
 Wiki(英語版)によると,この効果を確認できる温度条件が微妙に違う。

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私も早速やってみたのだが,初期温度ー氷が形成されるまでの関係グラフから言えば,思いっきり熱くして,その効果を確認できると判断して沸騰したお湯を注いでやってみたのだが,追試としての実験は・・・・あらら失敗。
 水から始めた方が当たり前のように先に氷になった。右側の製氷皿が熱湯を注いだもの。左がコントロール。何が拙かったのか。サンプルサイズは1だけど,こういう現象については,例数が足りないとかいう問題ではなく,設定に何か失敗するべくして失敗した理由があるはず。

 何が問題だったのかと考えると,絶対氷結時間が短いキューブ型の製氷皿におけるそれを見たからか。もっと全体が凍るのに時間が掛かる条件でやるべきだったのかとも思ったが,上述の氷結実験映像では僅かな試験管の中の水の氷結で既に差が出ている。
 で,こちらのサイトこの条件を変えた初期温度と氷結するまでの時間の関係グラフに注目。グラフを見ながらでないと説明しにくいので,リンク先から拝借。
Does hot water cool faster than cold? In 1977 Jearl Walker observed the time taken for a beaker of water to reach 0 °C from a range of initial temperatures and in a number of different conditions: 50 ml of water in a small Pyrex beaker (yellow); 50 ml of water in a large beaker (dark blue); 50 ml of water in a large beaker in a frost-free freezer (light blue); 100 ml of water in a large beaker, with the thermocouple (thermometer) near the bottom of the beaker (green); 100 ml of water in a large beaker, covered with plastic food wrap, with the thermocouple near the bottom (purple); and 100 ml of water in a large beaker, with the thermocouple near the top (red). The Mpemba effect is seen in the portions of the graphs that have a negative gradient.
from http://physicsworld.com/cws/article/print/24493


各色毎のラインは以下の条件の違いを示します。
黄色,小さいパイレックスビーカーの50 mlの水温;
濃紺,大きいビーカーの50 mlの水;
水色,無霜型の冷凍庫の大きいビーカーの50 mlの水;
緑色,大きいビーカーの100 mlの水で,ビーカーの下部の近くの温度を測ったもの;
紫色,食品用のプラスティック・ラップで覆われた大きいビーカーの100 mlの水の下部の温度を測ったもの;
赤,大きいビーカーの100 mlの表層の温度を測ったもの。


 容器が小さいと逆転現象を示す逆相関関係が出来ないもよう。なるほど,特に大きな容器内で熱くなっている表層部分の水温の低下までの時間の短縮化が顕著。氷結させる条件についての説明はひょっとして聞き漏らしたかも知れないが,この氷結させる容器形状や開口部の関係までは,あの番組では説明し切れていなかった模様。上でご紹介した動画も水の量は少ないながらも表層と下層との距離に余裕のある形状である小さな試験管による実験だった。何となく矛盾するのだけれど,グラフをとった容器の写真でもあるともう少し理解が進むのだけれど,少なくとも,初期の水温だけではなく,水のボリュームや容器形状などの条件により観測されない場合があるということは分かった。
 Wikiによれば,作用機作については完全に解明されていないそうだけれど(これは,確かに相だけれど半分は誤り。追記5を参照),その辺りに,この効果の特異な現象に関わる部分が隠されていそう。
 おっと,もう少し慎重に記すならば,もとの話が,嘘だったかどうだったかということについては,この時点では,勿論,追試検証できておりません。とりあえず,陰謀説に流れたりするよりは宙ぶらりん状態で宜しいかと。


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なんにせよ熱い方が直ぐに冷やされるなんてことがあるのなら面白い。
 再現性や追試がほとんど不可能でデータ取るのが大変なマクロ生物系とかではなく,追試や実験系の検証が簡単にできる室内実験可能な分野で,トンデモ理論の主張を繰り返す人たちは,やっぱり人を舐めているとしか思えない。どうかしている。
 もう一つ,水からの伝言やゲーム脳主張者でも感じるが,最初から思いこみのやらせの結果しか頭にないトンデモ専門家は,実験が思うようにいかない場合の方が情報が増えて現象に対する理解が進むということは,多分考えもしないのだろうし,その経験もないのだろうということ。思い通り行かなかったときの方が,情報が増えるのにね。

追記1−日本語版Wikiで英語版を訳しかけたドキュメントがもうできています。昨晩はなかったのに。ゲームとかよりも,TVの影響・効果は依然として絶大ですね。
 引用先を読む限り,効果の存在は自明と分かりました。問題は,どうやってこれを説明するかです。熱流体力学アプローチにおけるスカラー関数計算が必要というのでは,門外は手を出せません
 素人的に理屈として気にいったのはこのあたり。既に応用されていると云うことで,経験則ですが面白い。勿論,究極的な説明ではないですが。

追記2−失礼ながらエキサイトのmoreの作法が分からず,追試が失敗と云うところまでを読んで終わる人がたくさん訪れると拙いので,moreを外しました。昨日から「ムぺンバ効果」検索でここにおいでになる方がべらぼうに増えているのに今気がつきました。私がMpenba Effectをトンデモと決めつけて書いていると誤解されたら大変迷惑な話です。
 それなりの材料が出てくるまで,宙ぶらりんのグレーでも,良いじゃないですか。少なくとも,この初歩的な実験のグラフを見る限り,肯定も否定も,一寸やってみましたというような簡単な実験からは無理だと思います。そう書いているのになぁ。
 勿論,だからって,製氷室で遊んで悪いなんてことはないのですよ。今回,この「事件」で心配になったのはそれ。お湯を沸かす。片方の金属ボールにそのお湯ともう片方に水を入れて製氷室に放り込んで遊んでみる・・・という遊び心を見せた理系を標榜するブログが検索で皆無だったこと。みんなお利口さん。

 このグラフについては,詳細な条件等を原典に当たらないと分からないのですが,このグラフを信じるならば,Mpenba効果が観察されるかされないかは,実験設定により左右されることが分かると思います。少なくともこれが再現可能かと云うところに立つ意味が理解できる方以外は,このエントリーへのコメントは,ご遠慮いたします。

 この現象については,理論的な作用機作説明を追い込むのは,そうとうな実験的な背景がないと困難であると考えられますが,イコール超常現象ではないことは,科学実験を理解されている方ならおわかりになると思います。また,理論解明の実験が簡単ではないことに比べて,現象確認のための実験設定が,詳細デザインなどそれなりに試す必要があるものの,割と簡単であるということもはっきりしております。

 註ーこの時点ではこう考えて疑っていなかったのですが,apjさんからコメントいただき,水の物性実験に関わる感が少し分かり始めると,シンプルな実験設定で行けるというのが幻想だと云うことが分かりました。番組の科学監修が仰有られたはずなのに,そう伝えなかったNHKの番組制作にも問題はあったと感じました。従って全くのでたらめを放送したと云うような批判は私はする気はありませんが,この部分に関しては確かにNHKの番組への批判はありかと思います。

 否定肯定に関係なく,僅かな検証努力(実験,論理,両分野有ります)もせず自説をまき散らすだけならば,それはトンデモと同じだという立場をとりたいと思います。

 日本を自然科学亡国に追いやるという意味で私の子供達の世代にとって,そのような考え方は明確な「敵」だと思っております。

追記3ーここまでで,考えられたこと。

1)家庭用冷凍庫など冷凍するキャパシティに制約の大きい環境に熱湯を持ち込めば,冷凍庫のサーモ系の過剰制御=オーバーシュートにより,水をそのまま入れた場合よりも明らかに早く氷が出来る可能性はある。
 冷凍庫は,通常は冷凍回路をオン・オフしたりヒーターを入れることで冷やしすぎないように制御されているが,お湯を入れることによりこの低温側の制御を飛び越えてしまう機械制御の瑕疵が生じるためである。

 ただし,もしも,通常の20〜30度の水を一緒に入れた場合にお湯の方だけが先に凍るという現象がもしもあるならば,上記のオーバーシュートでは,それを単純には説明できない。ただし,過剰冷却される場所が冷蔵庫の中で偏在した結果,置かれた位置により,そのような氷結までの差が生じる可能性も考えられるので,家庭用冷蔵庫での実験結果には注意が必要と考えられる。
 一方で,様々な初期温度条件の水を冷凍庫に入れて,氷結までの時間を比較するという方法では,冷凍キャパシティの低い冷凍庫を使えば,一時的にサーモ系のセンサーが騙される高温のお湯を入れた方が,より低温に暴露されることになり,現象の有無を検証する実験たり得ない。
 だから,検証実験では,二者を同時にキャパシティの高い冷凍庫で低温暴露する必要がある。とりあえず,NHKの実験では,これは多分保証されているとは考えられる。なお,人工制御冷凍庫ではない自然下の低温環境を用いる場合は,この限りではないが,暴露される低温条件を時間単位で一定にするのは困難であるので,同時暴露が望ましい。また,位置により暴露される温度が無い状況であることは前提である。

2)NHKの実験のように初期水温が40℃未満と考えられる室温に近いコントロールを,凌駕して先に氷結するような状況は,1977論文からは読み取れず,本来であればこの効果はもう少し高い40〜50℃の温度条件を,沸騰水に近い初期温度条件の方が凌駕するという現象であった可能性が高い。
 これらのことも,識者からのお話で裏付け,検証しないとはっきりしてできません。別に,オリジナルの別刷りコピーを貰っているわけではないので。知らない世界ですと,Webに載っている情報が部分的にはしょられていたり,全部でたらめでも看破できないからです。
 Webというのは,科学的検証の資料を扱う場所としては,それなりの手順を通して得たもの以外は,全く当てになりません。

追記4ームペンバ効果の意味としてNHKが放送で流していた範囲でここで扱うことはありません。そうする場合は,明確に定義して扱う必要がありますが,そもそもどういう定義なのか,あの番組では明確ではありませんから,「NHKの定義」でムペンバ効果を扱うというのは,そもそも不可能なのです。
 また1977年論文の提示したグラフは,その範囲内の予測しか可能瀬はありませんので,プロットがない領域がどのような氷結時間となるのかを述べるのは回帰的なデータの扱いから言っても実は微妙です。厳密なことを言えば,回帰はプロットの範囲内が本来はセオリーです。

 もしも,NHKの提示に問題があったとしても,イコールでムペンバ効果はないという意味でここで述べることはありません。その場合は,その前提条件を明確に書かれないと非常に危険なテキストだと思います。ムペンバ君も関連研究者も,価値下げすることになります。
 どのようなスタンスでこの効果の可否を批判するのか,各自のお考え通りでよいかと思います。NHKを批判するのは構わないし,ムペンバもトンデモか,悪意無いノイズの読み違えか,再現しにくいけれど複雑な要因によるものなのか,判断材料が揃えば個人の自由です。門外の私ごときでは現時点で結論まではいきつきません。自分の知的好奇心の海への航海は少し進みましたが,現状,満足のいくものは何も揃っていません。

 「上記で考察した実験系に問題がない状態でデータを取って自分自身で検証するか,それが出来ない場合は,最低,そのレベルでの実験考証が可能な学識者もしくはその学識者の仕事を明確に理解されている方のコメントを得る。」

 これができない限り,トンデモの再生産に繋がるだけで,そのようなものに私は私のブログで与したくないから明言しておきます。
 少なくとも,NHKの番組の瑕疵とムペンバ効果の真偽,この二つは,明確に区別しなければならないと思います。
 なお,NHKが放送で流していた範囲のムベンバ効果が無くてもそれだけでは「ムペンバ効果は無いと解釈できる」という一文は,前提条件を省略して扱うトンデモ・テキストの典型として使用されるうるので,私は書くべきではないと思います。

 また,端緒は家庭でも明確に検証が行えるということで遊びでやってみましたが,もしもオーバーシュートが家庭用冷凍庫内で偏在する場合,実際は簡単では無い可能性もあります。しかし,それすらも,まだ,可能性の段階です。何しろ,自分の分野の研究でがんがんやっているわけではありません。理解も,検証も自分のペースでは進められませんし,それが楽しいのですけどね。

 もしも私の拙エントリを参考引用される場合は,その件明確にされて引用いただければ幸いです。

追記5ーこのエントリだけ読めば全部経緯が分かる方がよいので,特にエントリを立てずに,ここに追記。ムペンバ効果調査中(1) というエントリでapj先生の方でエントリを立てられた。現時点で日本語で読める総括としても最も明確で信頼できうるドキュメントとそれに類するコメント群です。
 子供の夏休みの宿題の質問みたいな素朴なやり方をしてしまってapj先生には申し訳ないという気持ちもありましたが,エントリ・テーマ・レベルとして取り上げていただいたようで,少しホッとしております。

 先生曰く,「Mpemba effectは確率的な現象である。」

 なるほど。
 過冷却までの時間は,今の冷凍技術だと,お湯からでも水からでも差がほとんど生じない上に,その後の結氷するまでの時間は,「容器表面や不純物に影響される」確率的現象であり、「結晶ができ始める時間が長時間にわたってばらつくため、元の温度が高かった方で先に結晶が成長し始めることが実際に起こる。」
 ということであるということです。また,観察に過冷却のファクターが入ってくる,先に氷結≠先に低温,なのでとややこしいですね。

 逆に,現象が確認できるからムペンバ効果があるという具合に解釈するのも問題のある考え方だし,一方では,観測例自体はでたらめではなく,実際にこういう事象は起こりえるということです。科学的観測には多々ある事例の一つのように拝察しました。
 ムペンバ効果など無いというのも,NHKの実験は嘘というのも,ムペンバ効果は現代科学では説明がつけられない人知を越えた現象というのも,全部,事象の多面体構造を理解していなかった故の解釈といえそうです。また,ことさら,このお方のコラムのように対流やなどによる素人目には一見あり得そうな読み解きや,スカラー関数を用いた解析や高次理論でしか扱えない未解明科学現象という考え方を喧伝する必要もないことが示唆されてしまいました。いや,するんだったら,もっと複雑な話であるようです。

 未だ,確定されていないというか,apj先生の方では追加エントリもありそうなのですが,個人的には,この「ムペンバ効果」問題に関して一定の解決を見たと感じました。すっきりしたぁ。
 「訊かぬは一時の恥」をこの歳になってもやるのは結構エネルギーが要りますが,そういう抵抗をしないように余計な力を抜く,だって,その方が,科学が,自然が,世界が,楽しく魅惑的に輝くのですから。そのことを子供達には伝えたいです。

追記6−apj先生の方の番組を見た上での総括。さらに詳しくなっております。この話に着いては、こっちをそのままリンクすれば、すべておしまいとも思えるほどですね。いずれにせよ、何が起きているのかを検証する実験設定が非常に難しいという肝心なことを,NHKはちゃんと理解していなかったことは、少々科学音痴といえなくもない。
 ただ,意図的な神秘現象的誘導は,全くなかったと理解しておりますが、そう取られない方も実際においでなので、番組作りに着いてはもう少し考えた方がよろしいかと思います。

追記7−まだ,様々なブログで論考が進んでいるようです。とりあえず,別エントリに書いたもの「流転と偏在〜ムペンバ効果始末1」を便宜上追記7といたします。
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Tracked from アルバイシンの丘 at 2008-07-15 14:28
タイトル : ムペンバ効果と水伝
 ムペンバ効果というものがあるそうだ.先週のNHK『ためしてガッテン』で放映されたらしい.自宅にいるときはいつも見るのだけど,この日は赤提灯で個人的な宴会を開いてオーダーを上げていたので,残念ながら見ることができなかった.  その現象とは,ムペンバ君の表現(Wiki)によれば,  『「同じ体積の35度の水と100度のお湯を冷凍庫に入れたら、100度のお湯が先に凍りました。なぜでしょうか?」』というものであるらしい.ためしてガッテンではどのような”実験”が行われたのかわからないのだけど,これ...... more
Tracked from アルバイシンの丘 at 2008-07-29 08:40
タイトル : ムペンバ効果・続考
 ムペンバ効果の話は一部で広い関心を惹いている.『水が凍ること』という身近な現象なので科学の素人でもそれなりの考察を楽しめるためだろう.  しかし,この現象の説明はまだ確定版が無い,といっていい状況のようだ.私も考えてみたのだが,無論,推測の域を出ない【注】.その中で,COMPLEX CATさんからご紹介を戴いたものがある. それはapjさんというお方の記事ムペンバ効果調査中(1) である.仕事が終わってから拝見した.  要するに,その記事では以下のような説を紹介してあり,ご本人も支持しておら...... more
Commented by twin_lens at 2008-07-10 21:54
高温の水のほうが低温の水よりも速く凍結するというわけですか。まあ世の中には説明がつかない現象が多々あるんですが、それを丹念に解き明かすのが「科学」ですね。こういうのを安易にオカルティックにとり上げるのが好きなのがテレビです。
Commented by complex_cat at 2008-07-11 08:55
twin_lensさん,熱力学的に説明が付く話らしいですけれど,仮説についてどれも明確に検証されていないようです。こう書くと,神秘現象だと思いこむ方が必ずお出でです。
 「夏子の酒」で,熱い麹を冷やすのに,一旦布で包んでしまって,また広げるという作業をすると,早く冷ますことが出来るという話がありました。包めばその時間,気化による放熱が止まるので効果は逆のように思えますが,伝導や気化熱の効果については目に見えないので,人間は,感覚的に判断を間違えやすい現象もあるのかなと思います。
Commented by 逝きし世の面影 at 2008-07-18 13:15 x
初めまして。
取り上げるとは勇気が有ります。
今の日本では、ムペンバ効果をブログに書くのはタブーに近い事柄らしい。
当方のブログで『NHKはインチキをした』と本当の事を書いたら袋叩き状態。
番組は誰でも簡単に出来る裏技を紹介して人気になっているが、実はNHKの放送ではムペンバ効果の再現に失敗しているんですよ。
しかし多くの人(NHKを信用している人)が、凍ったと思っている。
信用していると無いモノが見えるんですよ。あれは完全なんる宗教(反科学)ですね。
私のブログ記事のタイトルでは『偽科学』となっていますが、本当は『反科学』(宗教)です。
ただ反科学(宗教?)は一般的な言葉でな無いので、便宜的に偽科学の言葉を使っていますが、正確には反科学(宗教?)です。

偽科学とは、科学的権威を利用していますが、反科学(宗教?)はその反対で科学的に解明できない不思議が宣伝文句です。
実用的な科学番組で反科学(宗教?)をやったわけです。しかも失敗しているが、口先で成功を信じ込ませた。
ほとんど犯罪行為ですよ。

TBした記事の不正確な部分に気がつかれましたら、何卒御指摘の程を御願い致します。
Commented by complex_cat at 2008-07-18 14:10
逝きし世の面影さん,moreをクリックして以下をお読みください。別に勇気が必要なエントリなど書いてはおりません。タブーになっているというのは初めてお聞きしました。
 その上で,恐れ入りますが,内容にコミットしたテキストをお願い申し上げます。

moreクリックが分からない方々数おいでになることを危惧して,moreを外しました。
Commented by complex_cat at 2008-07-18 17:16
 また,括弧書き+?されておられますので,いちいち申し上げることではないと思いますが,反科学=宗教ではないと思います。
 これは科学ではない,と価値下げする場合に「あれは宗教だ」という表現を私自身使うことが全然無いわけではありませんが,もしも,新興宗教や迷信などを認識における主軸として宗教を語ることがあれば,それは危険だと思います。
 自然科学がきちんと理解されている先進国ほど,信仰の自由は保障されています。オウムなどでも感じますが,既存宗教の集金システムとヒエラルキーの構造を借りただけで,あれは宗教ではないと思っています。宗教音痴ばかりの国ほど,危うい新興宗教に取り込まれやすいと思います。
 科学と宗教を共存させる知恵こそ,人類には必要なんじゃないでしょうか。水伝に関しては思想や人間としてどう生きるかという部分からも見事な批判があります。後者は勿論宗教哲学などと絡みます。時空,体制,国を超えて信仰されてきた古い宗教についてはそんなに悪いものじゃないと思っていますし,そういう信仰を保証していくのは近代科学国家の基本だと思います。だからお書きになっているように「反科学」そのままで宜しいのではないでしょうか。
Commented by complex_cat at 2008-07-18 17:33
さて,本題,NHKは「科学的に解明できない不思議」としてムペンバ効果を紹介したのでしょうか。
 そう感じられたのなら,それは批判すべきであるという考え方は理解できますが,私はそのような印象をあの番組には感じませんでした。神秘現象と信じる人が出る可能性はたとえ100%の科学番組でもあり得ると思います。丁寧に説明しておく必要があると思います。
 又,現象自体がペテンという判断とは別に,素人レベルの熱力学では説明できないけれど,最新の熱流体力学など最新の理論と解析方法でアプローチされるべき事象という判断もあると思いますがそういう風にはお考えにならないのでしょうか。多くの説明サイトでは,その立場に立つ方が多いように感じます。私もあちこち読む限り,その立場でご紹介するのが現時点では良いと考えてこのエントリを書きました。
 北大名誉教授の前野先生のお話から,少なくとも現象確認はされているけれど,理屈を解明する実験はないという判断が出されているのではないかと思っていますが,確認作業も進めております。そんなに急いで決めなくても宜しいのではないでしょうか。果報は寝て待つタイプなので。
Commented by 逝きし世の面影 at 2008-07-18 19:25 x
タブーとは常に一方向にしか働きません。
肯定は許されるが、否定は決して許さないと言う事です。

(宗教?)の意味は宗教臭い、或いはカルト臭いの意味でオウムや統一協会、創価学会のように一切の批判を許さない姿勢などです。
ですから既成宗教を念頭にしたものではありません。

さて,本題,NHKははっきりと何度も『科学的に未解明なムペンバ効果』と紹介していましたよ。
しかも一切の科学的な説明は無い。

これでは「科学的に解明できない不思議」としてNHKはムペンバ効果を紹介した、と判断する私の解釈の方が正しいのではないでしょうか。?

ムペンバ効果効果に対する科学的説明はゼロだったと思いますが、何かひとつでも説明が有りましたか。?

また、ムペンバ効果の再現実験にNHKは失敗しています。
番組を最期まで見たのであれば、氷が出来上がる前に番組が唐突に終わったのを見ているはずですが、如何でしょうか。?
熱湯が凍っている現場を見ましたか。?

現実には凍っていないのに、大勢の人が実際には無いものを見たらしい。
現象自体がペテン以前に、あの番組がインチキです。

Commented by 逝きし世の面影 at 2008-07-18 19:43 x
あの番組は、番組ホームページでは科学番組を標榜していますし、これまでは、それぞれ一応の科学的説明をしてきました。

ただあのムペンバ効果だけは説明無しです。しかも何度も『科学的に未解明なムペンバ効果』と紹介する。

あの番組は名前のとおり『試して』『合点』するのですが、試さずにガッテンしてしまっている。
一番の不思議は出来上がってもいない氷をみんなが見ているらしいことです。
こんな面白い話は無いと思いますが、いかがでしょうか。?

科学は信じていても信じなくても結果は同じですが、宗教(カルト)では結果は正反対に現れる。
だから私が何度もムペンバ効果の事を反科学(宗教?)と書いていたのです。
ムペンバ効果は誰でも出来る、家庭用冷蔵庫で氷を早く作る裏技として紹介されていましたが、誰か一人でも成功した人はいるのでしょうか。?
Commented by complex_cat at 2008-07-18 21:09
逝きし世の面影さん,宗教という表現はよく理解できました。丁寧なご説明有り難うございました。
お手数をおかけしたようです。

さて,『科学的に未解明なムペンバ効果』という表現は,やや不用意な説明でしょうけれど,科学番組として編成されている以上,その言葉通り単に未解明で特に超自然学的な分野という意味で使われていなかったとしか感じませんでした。科学番組のスタンスをかなぐり捨てて,いきなり,オーラの泉になっちゃったという風に感じられたと言うことなのでしょうか? NHKの科学番組でおかしいところは,多々あって,その分野の方なら気がつくことも多いです。ただ,仰る話は,全く次元の異なる話です。
 一つ思うのは,そこまでのでたらめを画策するのであれば,今の超マジック番組と同じように徹底した編集をするか中途半端なものは見せなければいいのですよ。最後まで凍るところを見せなかったというお話ですが,凍っていく速度の違いを見せた時点で目的が達せられたという感じの編集だったと記憶しております。
Commented by complex_cat at 2008-07-18 21:51
さて,でたらめだったら,それはそれでこんな楽しい話はありません。堂々ととトンデモを放送してしまったわけですから。
 あの番組の致命的な部分は,現象が77年論文通りだとして,初期条件で逆転現象が起きたり起きなかったりかなり微妙だったのをそこまで詰めて,確実に成功する条件を番組で提示できなかったことです。
 私がグラフを見て欲しいと申し上げたのは,このグラフを信じる限り,有る条件で逆転現象を示すものの,一つは,室温に近い水温が凍るまでの時間を凌駕する高温条件は,グラフからは読み取れないと云うことです。だから,この逆転現象自体は存在するけれど,NHKの設定では起きえない可能性が高いのではということです。
 そういう論議がしたかったのですが, 逝きし世の面影さん,いかがでしょうか?
Commented by complex_cat at 2008-07-18 22:12
 映像は意味がありませんが,ご自身で実験はされましたか? NHKが簡単と言ったように簡単に実験してしまう方もお出でです。ちなみにYouTubeで検索すると,成功例は出てきますが,勿論自分で経験しないと,映像では駄目です。これは直接証拠にはなりえません。私も関係ブログや,非生物系の関係者にいろいろ問い合わせしております。訊くのは恥ではありません。
 その辺り知的好奇心の翼で飛び回って楽しんでみた方がよいとこの現象については思ったのです。私の場合,気楽に実験しているので,いろいろ設定変えて,ワイフに気を使いながら家のフリーザーで仕掛けても仕事の疲れで寝てしまって気がついたら両方凍っていたとか(笑)。
 少なくともグラフに近い感覚が得られている理由の一つに,失敗した例においても,思ったほど凍る速度に差が出ないということです。逆転現象が,かなり強力な冷凍庫である必要があれば,家庭で実験は不可能です。そういう意味で,放送内容は中途半端で危うかったという話なら私もそう思います。
Commented by complex_cat at 2008-07-18 22:16
 それと,今,別の設定で凍らせてますから,少々お待ちを。鼻差ぐらいでネットウノホマレがロクマル(60)ヒョウケツを追っているような感じですが,底の方が凍るのはネットウノホマレの方が早いです。このことだけでも,一般常識からは予想できにくいですね。
Commented by 逝きし世の面影 at 2008-07-19 10:37 x
丁寧な返答有難う御座います。
貴ブログにコメントしようと考えた動機は、ご自分で実際に実験しようとした事です。
これが科学的な態度としては一番重要な事柄だと思ています。
文献の検索ですが、これ以外にも日本人の学者のものも拝見さしてもらいましたが、実際の再現性は低そうですね。
一番権威が有りそうな、氷の科学(此れは大変面白い)を書いた 前野 紀一氏も
『これまでMpemba Effectを調査したという報告は数え切れないほど多数発表されています。しかし、残念ながらどれもこれも厳密さと論理において不満足なものばかりで、素人研究の域をでていません。』
と発言していて、科学的な検証はまだのようです。

普通では問題にされない微妙な条件の差で、非常に大きな変化が起こるのが科学の世界です
前野氏の指摘のとおり、何らかの条件が重なれば、再現性は低くとも、温度の高かった容器の水の方が先に凍る現象は有りうる話でしょう。

此れはNHKの番組内での『早く氷を作りたいときの裏技』とはかけ離れた全く違った意見だと思いますが、如何でしょうか。?

また、ムペンバ効果効果に対する科学的説明はゼロ、何か説明が有りましたか。?

Commented by 逝きし世の面影 at 2008-07-19 11:03 x
>でたらめだったら,それはそれでこんな楽しい話はありません。堂々ととトンデモを放送してしまったわけですから。

私も最初はその立ち居地だったのですが、トンデモをしたと書いたら『成功していると』のコメントが山のように来る。
実に不思議な話です。
他人事なら笑って済ますのですが、この人たちはバッシングでのブログ閉鎖を狙っているようですよ。
掃除に忙しすぎてマトモに記事の校正も出来ない有様です。


>NHKの設定では起きえない可能性が高いのではということです。

この意見には全面的に賛成します。
ただその前文部分、『この逆転現象自体は存在する』の意味が判りません。
『あるか無いか判らない』が正解(科学的態度)では無いでしょうか。?

そのまた前の部分、
このグラフを信じる限り,有る条件で逆転現象を示すものの,一つは,室温に近い水温が凍るまでの時間を凌駕する高温条件は,グラフからは読み取れない

はムペンバ効果は無いと解釈できる。

意見が二転三転していませんか。?
Commented by complex_cat at 2008-07-19 11:09
逝きし世の面影さん,一つ判明というかなるほどと思った事実は,天木先生のところにこの現象の質問を投げ込んだら,あっさりオーバーシュートじゃないのと仰られたことです。
 つまり,冷凍庫で実験する場合は,その低温制御のサーモにより,いきなり熱いものを入れれば,小さな冷凍庫なら過剰に反応してオーバーシュートが生じて氷結するまでの時間が短縮されると云うことはあるわけです。
 そして,このオーバーシュートの偏在が,結果に影響を与えると云うことは当然あると考えられます。

 だから,Mpenba effectだと言い張るならば,サーモ制御が存在しない自然下での低温暴露か,もしくはオーバーシュートの影響が偏在しない巨大な冷凍庫で行うことは必須だということです。もちろん個別に初期温度を変えて氷結までの時間を測定してプロットして比較するというのは矛盾が多いと云うことまでは理解しました。
Commented by complex_cat at 2008-07-19 11:12

 この場合,科学的説明は機械制御の瑕疵であるとなりますが,逆転現象を観測出来ることになってしまい, 逝きし世の面影さんの「起きえるはずがない」という主張とは矛盾します。また,冷凍庫暴露は,NHKでは巨大冷凍庫でやっているように見えましたので,この批判は当たらないかも知れません。そうするとNHKはこの現象を再現できていなかったのかもと云うお話と,或いは繋がる可能性もあります(まだまだ予断は禁物ですよ)。寒冷地でマイナス数十℃ぐらいまで冷え込むところで,実験するのが良さそうです。Mpenba effectの説明では,野外での観察例もあったので,私はこの可能性は考えていませんでしたが,それ自体がでっち上げという可能性もあると思っています。
Commented by complex_cat at 2008-07-19 11:17
>ムペンバ効果効果に対する科学的説明はゼロ

 少なくとも,日本語のWeb情報をベースにして,説明のあるなしを論議するのは無意味です。例えば,私の分野ならまともな論文を探すなら最低でもbiosisに当たらねばなりません。
 英語版Wikiにあった論文の内容自体が意味を成してるのか,検証中です。掲載雑誌自身の権威の検証なども今では必須です。例えば最近水田の野本氏らが投稿して権威付けをしている科学雑誌に擬態した雑誌やトンデモ心理学系雑誌など,詐欺本も沢山あるからです。レフェリードペーパーに擬態した単なる学会レジメもあります。
 まぁゆっくりやりましょう。検証に耐えなければ,答えは明確ですから。私が好きな武術のアナロジーで恐縮ですが,相手が一撃で仕留められなくても,試合が長引いても,インチキ武術なら,結果は明確です。そしてもしも相手の技が真性で,それで負けるなら,それはそれでありがたいのですから。もしもこれが自分の専門分野なら,真贋を決めるのは一瞬で,間違いは許されないというプレッシャーはありますけど,お気楽です。でも,試武には真面目に取り組みたいと思っています。
Commented by complex_cat at 2008-07-20 09:44
逝きし世の面影さんのコメントへの答えが前後しました。
失礼しました。

この1977論文のグラフを信じる限り,ある条件で氷結までの時間と初期温度の逆転現象を示すものの,室温に近い水温が凍るまでの時間を凌駕する高温条件は,グラフからは読み取れない。

はムペンバ効果は無いということにはなりません。

このグラフ上で表されている逆転現象をムペンバ効果と呼んでいるのですから。
 正確に云うのなら

 NHKが云うような「室温と熱湯という二つの初期温度設定で氷結までの時間が逆転するという現象」はない。というだけで,1977論文自身で主張された逆転現象の場合,熱湯に凌駕される温度はもっと高い温度であった可能性が高い。

 いずれにしても,このときの逆転現象をムペンバ効果と呼んでいた。

 1977の原著論文では,NHKで示したような初期温度対比をやっていないし,それで逆転が生じるとは言っていない。ということです。いきなり,「ムペンバ効果は無いと解釈できる」にはなりませんし,矛盾しません。

とりあえず,ここまでの情報の整理で,申し上げても良いと思われることを追記しました。
Commented by 逝きし世の面影 at 2008-07-20 10:20 x
何べんも失礼します。
話が噛み合っているようで、噛み合っていない様に思いますが、原因を考えてみました。
私の発言の主なモノは、マスコミにおける情報操作、印象操作の問題点です。(今回はNHKの主張するムペンバ効果)

>NHKが云うような「室温と熱湯という二つの初期温度設定で氷結までの時間が逆転するという現象」はない。というだけで,1977論文自身で主張された逆転現象の場合,熱湯に凌駕される温度はもっと高い温度であった可能性が高い。<

上の文章は、『NHKが云うような逆転するという現象はない』と解釈して宜しいでしょうか。?

NHKの放送では1977論文への言及は一切有りませんでしたし、私もこの放送時点では其の存在を全く知りませんでした。
complex_catさんは、放送自体ではなく純粋に科学的好奇心から1977逆転現象に興味が有り再現実験にもトライしている。
それで、(放送と関係ない)>「ムペンバ効果は無いと解釈できる」にはなりませんし,矛盾しません。

この文章の主語は、1977論文であろうと思いますが、私の質問は、学問的な分野でのムペンバ効果を論じるのが主ではなく、あくまで9日放送のムペンバ効果に限定されています。
Commented by 逝きし世の面影 at 2008-07-20 10:21 x
私も逆転現象にある程度の科学的な興味は有りますが、其れよりもメディア・リテラシーの問題としての興味の方が大きい。
ですから、実験内容もNHKの放送の範囲内の好い加減な設定です。
あの放送が正しいか間違っているか。?
間違っているとしたら、なぜまちがったのか。?
此処が一番興味をそそられるところですが、何故多くの人は成功したと感じているのか。?です。

私が書いている「ムペンバ効果は無いと解釈できる」の意味は、NHKが放送で流していた範囲のムベンバ効果の意味で、それなら、同じ意見ではないでしょうか。?
Commented by complex_cat at 2008-07-20 11:57
 逝きし世の面影さん,コメントレス,読んでいただき有り難うございます。
 ご返事が長くなってしまったので,本文アーティクルに追記ー4として追記いたします。
Commented by RH at 2008-07-20 15:19 x
成功例を探しているのですが見つかりませんね。(苦笑)
事実だと面白いのだけど検証不可能なものだったら楽しくないなあ
Commented by RH at 2008-07-20 15:26 x
重複投稿すみません
(経緯:google検索→キャッシュで表示→投稿→反映されない→再投稿→キャッシュなのに気づく→オリジナルを確認→(゚Д゚ )アラヤダ!)
Commented by complex_cat at 2008-07-20 21:01
RHさん,重複の分は消させていただきました。初めまして? だったでしょうか?

 実験設定も含めて,ムペンバ効果実験の成功例というのは,簡単ではなさそうですね。

 私も見つけておりませんが,Web世界など所詮はその程度の狭い世界です。私の分野の仕事や検証した内容など,Webになど載ってません。学術誌がpdfで見られるようになったとしても,ネットでわざわざ披瀝できるようにしていない世界もあるので,ネットで探せるとは限りません。
Commented by apj at 2008-07-24 17:51 x
 ウチのエントリーにリンクありがとうございます。

 追記の最後に紹介されている対流については、数値流体力学の計算対象としては面白いのですが、そんなに簡単ではなさそうです。
 水は4℃で密度が最大になります。ということは、温度が高い方から冷えていって、4℃になった水がまず容器の底にたまって動かなくなります。もし、さらに容器の下から冷えると、今度は密度が軽くなりますから、そのことによる対流が発生します。ところが、上から冷やし続けると、全体が4℃になって、次に低い温度の水(つまり軽い水)は容器の上からできますので、対流が起きません。
 どういう温度勾配で冷やすかで、どういう対流ができるか変わってくるので、計算問題としては興味深いのですが、リンク先にあるような簡単な話では片付かないと思います。
Commented by complex_cat at 2008-07-24 18:26
apjさん,わざわざおいでいただき嬉しいです。教えを請うたので先生とつけるべきですが,あまり慇懃なコメントのやりとりをこちらではしたくありませんので,こちらのコメントレスで,さんづけで失礼いたします。
 補足の方,痛み入ります。リンク先の客員先生のモデルでは,基本的な部分ですら不十分ということですね。
 どういう部分に精度確保を考えて実験のデザインが組まれているのか,門外なのでしょうがないとはいえ,全く理解していなかったと云うことを思い知らされました。
 いつも自分の専門外で教えをいただくと思い知らされることですが,現象の把握が一見シンプルそうに見えるというのが,この事例のくせ者らしいところであると云うところも,自然科学の勉強として,非常に思うところがあります。
 自分の分野も,レベルは違いますが,もの凄く簡単に考えた素人実験の提案を押しつけられそうになったり,質問されたりします。
 何にせよ,カヌーできままに出掛けた今回の個人的知的航海ですが,大型巡視艇の高次航海技術的アドバイスを頂いて,自分なりの海図をカキコして無事に戻ってこられたような気がしています。子供たちに良い土産話が出来ました。
Commented by papillon9999 at 2008-07-29 08:42
こんにちわ.apjさんの記事をご紹介戴き,ありがとうございました.その中で,過冷却の確率現象がムペンバ効果の本質である,という点に関して,不十分ながら考察してみました.ご批判いただければ幸いです.
Commented by complex_cat at 2008-08-01 11:52
papillon9999さん,ご返事遅くなりました。
少し時間が出来たら,改めて,現時点での私なりの総括論議をやってみたいと思っております。
Commented by 一般法則論者 at 2008-08-04 00:44 x
 例えば、一kgの鉄の塊を水中に放り込めば、それが直ちに水中に沈んでしまうことは、誰でもご存知です。
 しかし、アルキメデスの原理=浮力の原理に基づく船の原理に基づいたシステム=船の形にすれば、百万トンの船でも水に浮かびます。これを、トンでも科学というヒトはいません。
 ムベンバ効果についても、現象が既に知られている以上、ムベンバ効果を確実にもたらす原理に基づいた特定のシステムが存在しているのは明らかだ、と考えるべきではありませんか?
 ただ、そのシステムがいまだ特定されて無いだけの話。
 原理は分かっているのたけれども、それを実用化するシステムが中々うまく出来ないことは、技術の世界ではよくある話。
Commented by complex_cat at 2008-08-04 01:51
一般法則論者さん,鉄と船とのアナロジーで,この現象について論議すれば,見当違いであることをご理解した上でそう仰っているのでなければ,リンク先apjさんの解説をお読み下さい。
 残念ながら,現象が観測された状況自体が水の性質自体ではなく,他の要因による理由は沢山挙げられてしまい,それらを上手く潰して明確な実験を行えた例は,僅かなようです。そして,その場合も,特に神秘現象など引っ張り出さずに説明が可能な領域です。
Commented by Ken Nomura at 2012-01-12 14:58 x
ムペンバ効果の真面目な実験を行いました。その結果、普通の水道水で確実に現象を再現出来る条件を発見しました。詳しくはウェブサイト:「homepage3.nifty.com/ten-and-jey/」を参照してください。
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by complex_cat | 2008-07-09 22:46 | Oracle of Cat King | Trackback(2) | Comments(31)

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