昼寝空間

ユッチのあくびは，流石に「お姫様」と呼ばれるだけあって、くまのプーさんみたいに見えないことも無い。これがチコだと，普段の愛嬌のある顔がもろに肉食獣の顔になる。

こうやって触ろうが、のんびりゴロゴロしてくれるのも、ユッチだけ。

なぜかここのところは，しっかり家で昼寝しているチコ。四六時中で掛けていた時と何が違うのか。とりあえずミッションが一つ終わったのかもしれない。考えることは，鳥類など生き物の動きに関して一種の端境期になっているかなというところ。転がっている目覚ましを見ながら「大変だ！大変だ！遅刻だ！遅刻だ！」と叫びながら飛び出していく、というのはもちろんなくて、自前の体内時計でむっくり起きると，深夜まで返ってこない。明け方戻って，この爆睡状態につながる。




長男が学校でちょっとトラブる。ワイフが控えめな名文を担任の先生に書いてくれたおかげで，先生がうまく対応してくださってどうやら一応収束したようだが、我が家の息子たちは，その手のトラブル・メーカーに眼をつけられるのはずっと。強力な友達が守ってくれていた私と違って，彼の場合は，私以上に頑固で，実は気も強くてどこか孤立する。その辺りはどう見ても不利というのもあるが，近所でスポーツも頑張っていてそつなく何でもこなし，如才なく友人も多いしっかりした少年が、同様のタイプの少年に眼をつけられて，抜けるのに随分苦労したと聞いた。そう，眼をつけられるのは本人のせいというのは，実は後づけ。
　長男は私以上に融通が利かない。モラリスト成分強すぎ、「スルー」力も，もともと低い。幼稚園以前から，彼を弄って来る仇敵となった少年とは，小学校中学年のある日，クラスの 多動性の友人や母親の話までネタにされたところで、ぶち切れて喧嘩となった。長男は空手を使うなと言われたとおりそれを使わずにつかみ合いで挑んだが，一方相手は結構な戦績の試合経験で培った蹴りをばんばん入れてきたらしい。どちらにしても長男は使っていいと言われても空手使って上手く喧嘩できるほどは器用ではないけど。少年ごときの防具空手なら前に前に出てつかみ合いになればあんまり致命傷は負わない。後で点検すると結構な痣はできていたが、顔面パンチは相手の少年も出さないで押さえたようだ。
　それが，長男の方はチコ直伝のCQCCが出てしまった。で結構悲惨なことになったところで周りに止められたらしい。猫族の技は破壊力抜群で，なまじの防具空手の技を使っていた方がまだまし、相手の少年は数針縫うことになり，大流血。喧嘩両成敗どころの騒ぎでなく学校からも連絡が来た。いささかやりすぎたということで，先方の親御さんに私がお詫びしたりだけではなく，その後，担任の先生に大いに迷惑をかけたりしたのだったが，いざとなるとそっちの心配もしなければいけなくなる。
　もっとも，私が今，コミックスにあるようなSF的展開で彼と入れ替わることができたとしても，言い返して、いざとなれば腹に寸勁の一発でも入れるしかないかなとか思ったりするどうしようもない性格なわけで、いや、本当、暴力はいけない。

　だからこういう時の連絡帳は、「母」が内心，相手の少年とスルー力の低い息子の不器用な行動の両方にぶち切れながら，公陳丸と相談するみたいな感じで、実に慎重かつ丁寧な文章を書いている。「父」の方は猫馬鹿エントリを書くぐらいしかできなくて，全く恥ずかしい限り。