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弥生時代からのおつきあい?

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かなり前のエントリイエネコの起源−縄文人,猫に遇ったのか?−弥生人は遇っていた!(既に改題w)にて,日本列島におけるネコ型の哺乳類のニッチェの地史的な状況と,仏典と一緒に日本に来たことになっているイエネコの日本における定着がもっと早かったのではないかというような話を書いておりましたが,昨年のニュースに成っていた話でどうやら,弥生人は猫に遇っていたと言うことが明らかになったようです。

野生ではなく、人に飼われたネコ(イエネコ)の骨が、長崎県壱岐市(壱岐島)のカラカミ遺跡から見つかり、奈良文化財研究所などの鑑定の結果、紀元前1世紀ごろの弥生時代中期のもので、出土したイエネコの骨としては最古であることがわかった。文献などからイエネコの伝来は8世紀に、経典などをネズミの害から防ぐため遣唐使が大陸から持ち帰ったと考えられていたが、約800年さかのぼる。穀物を守るため大陸から運ばれて来たとみられ、家畜史研究の貴重な資料となる。

 カラカミ遺跡は弥生時代中期以降の環濠(かんごう)集落。九州大学が2004〜07年度にイノシシ、魚、イヌなどの骨と一緒にゴミ捨て場から発掘した動物骨を同研究所埋蔵文化財センターの松井章・環境考古学研究室長らが鑑定した。

 見つかったネコの骨は1歳半〜2歳で脛(けい)骨、大腿(だいたい)骨など12点。野生のヤマネコより骨や関節が小さく、形状が現在のイエネコと酷似し、当時、壱岐島にヤマネコがいた形跡がないことからイエネコと断定。脛骨を放射性炭素年代測定などで調べた結果、約2100〜2200年前とわかった。

 文献では、平安時代の「日本霊異(りょうい)記」に死者がネコになってよみがえる8世紀の話があり、同時代の「源氏物語」「枕草子」にもかわいがられたネコが登場するなど、ペットとして飼われるようになっていた。

 しかし、これまでイエネコの骨の最古の出土例は、神奈川県鎌倉市の千葉地東遺跡など鎌倉時代(13世紀)の遺跡2か所で確認されているだけだった。

イエネコ弥生時代から? 通説より800年古い骨、壱岐で出土


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前回のエントリを読んでいただければ,私のそもそもの問題設定の流れなどが書かれていますが,このニュース記事を読んでもいろいろ気になることは多いところです。それにしても明確に同定されたイエネコの骨が,新しすぎますね。それ以前の資料チェックはないのか進んでいないのか材料を手に入れられる学芸員が気にしていなかったのか。
 あと,随分前のエントリだったので,確認し直さないといけないのですが,どこかの貝塚から「猫の骨」が出ていたように記憶していて,それは勿論,イエネコなのかなんなのか明確になっていなかったような話だったと思います。貝塚の時代には,ベンガルヤマネコ系は,対馬と西表島の亜種を例外として日本列島ではとっくに絶滅しているはずなのですが,その辺りに言及して検証した話を見つけられずにいます。ちなみにオオヤマネコ系は,1,000年前まで居たという資料もあるようですが,直接一時資料にあたっていません。もしもそうなら,ベンガル系より数万年後まで絶滅がずれ込んだわけで,理屈としては考えられないことはないのですが,ある意味疑問だらけ。


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貝塚は基本ゴミ捨て場と考えるべきなので,後世のものが混入するなどのコンタミの可能性もあって,実際よく分からないのですが,猫が仏典まで本当に日本に連れてこられたりしていなかったとは到底思えなかったところが,この事例。とても嬉しく思います。
 ハツカネズミや「タネズミ」と呼ばれたクマネズミのリリックな種から,イネを守る役目を果たしていたのかどうか,その辺りについて資料があればもっと早く想定されていたでしょうから,その辺りの話も謎が多い状況です。

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エジプトでは,一つの神とされた猫ですが,これは農耕文明においては,ネズミとの戦いが常態化していることも影響しているわけで,ネズミを獲る行為が弥生時代明確に収穫米を守るほど役に立っていたかどうかはまた別かもしれません。しかし,ネズミを咥えてくる猫たちを見て,それだけで人から賞賛されていたかもしれませんね。



 余り画質は良くありません。もっと画質を上げようと思ったら時間が係りそうだったので暫定版。以前,エキサイトが動画サービスを持っていたときに一度貼った動画を集めてみました。動くチコです。帰宅〜一緒に畑を散歩〜オンブして散歩。特に私の肩の上に乗って風に吹かれているシーンは,気が短くていつもテリトリーの巡回に出撃していく彼ですから,本当に緊張が抜けて機嫌が良いときのものです。
 猫が弥生時代から日本人と契りを結んでいたということは,稲作や彼らを側に置いておける人間側の余裕みたいな状況を定住と農作により保管できるようになったからと言うような説明により,事実としておかしくないと思うものの,チコみたいなこんな甘ったれ猫が,弥生の集落をうろちょろしていたと考えるとちょっと複雑。ある意味,ぜーったい,信じられませんが,もしそうだったらかなりおかしいかなと思います。一つ考えるのは,例えば犬などを群で飼っている状況で,ネズミ獲って貰うように猫を自由飼いするというのはかなり難しいのではと思います。
 当時,犬派と猫派が別れていたとか考えるのは止めておきます。

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追記-少なくとも猫は当時の原始的な船舶による航海にも耐えられるでしょうし。遣唐使時代まで猫が日本に持ち込まれなかったという話自体が,私には信じられなかったので,非常にありがたい展開ですが,レポートか論文探さないと。


 最近聞いて,耳に残っている。この数年間,この当たりずっぽり抜けている。チコの画に被せても違和感がない,リリックなソフィティスケイト・ロック・バラッド。

追記2-動画撮影機材はDCR-900, DCR-HC90, Xacti DMX-CA65, SDR TG-1に変遷してます。ほか,コンデジDimage A1, Finepix F10, F31fdの動画機能を使用してきました。上のズームモータ音が入っているのは,DCR-HC90で撮った分だと思います。画がヘロヘロなのは基本Xactiの分。

Commented by tochi0150 at 2009-10-18 08:04
おはようございます
面白いですね、弥生時代から猫と人間のつながりがあったとは
田植や土器作成の背景に猫が今と同じ顔で寝ていたのかなぁ・・・
などと思うと楽しくなります
Commented by complex_cat at 2009-10-18 09:20
tochi0150さん,私もそう思いました。多分古代人にも猫バカが居たも知れません。
 日本の自然環境の場合,家猫の野生化は結構難しいと思うのです。現状,他の肉食獣との競合や子猫の捕食に耐え,人の出す餌資源に依存せずに完全に自然環境の上がりだけでイエネコが生きていける可能性は結構低いと思っています。
 複数回持ち込まれている可能性は高く,現在の猫たちがその末裔可動かという話は,その先の研究が必要ですね。
Commented by チコ友 at 2015-02-22 10:27 x
はじめまして。
チコというオス猫が実家に毎日見廻りに来てくれています。
何故かきのう、チコで検索したところ、ソックリの猫さんでしかもチコさん。
で拝見させて頂きました。
何だか感が良い所や微妙な繊細さなども似ているような気がします。

実家を見廻ってくれているチコのはじまりは
ボス猫が突然、保育園に預けるかのように連れてきて、成長するにつれチョコチョコボスの後をついてまわって、メス猫を追いかけるボスの後まで追いかける「尊敬する師匠のやる事をトコトン見て覚えたい」の面白い子猫でした。
今年5月頃4才になります。
日本におけるネコさんの歴史と関係なかったですね。

お子さんとチコちゃんの関係、とっても羨ましいです。

動画をモバイルでタップしてもウンともスンともで
モバイルとの相性かもしれませんね。
動くチコちゃん観たかったです。
又、次の機会には、よくわかる人に聞いて観ることが出来るようにしておきます。

チコさんの快復、嬉しいです。良かったです。お大事にどうぞ。
Commented by complex_cat at 2015-02-22 20:33
チコ友さん、
youtubeの画像はこちらです。ここにアクセスしていただければ、多分見られると思います。
https://www.youtube.com/watch?v=uqGRrT3Dmsg#t=31
Commented by complex_cat at 2015-02-22 20:41
ちこ友さん、
コメントが途中でアップされてしまいました。
そっちのチコさんによろしく。
今後とも宜しくお願い申し上げます。
Commented by チコ友 at 2015-02-24 13:16 x
お礼が遅くなりました。
お忙しい中、有難うございました!
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by complex_cat | 2009-10-17 22:37 | Miracle of Felidae | Trackback | Comments(6)

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