サイボーグ・ブルース
2010年 10月 01日
末っ子が風呂で私の左膝にある15cm以上もある手術痕に気がつく。傷跡は薄くなっていて,自分でも忘れている。
「おとうさん,これなに?」
「うん手術の跡,崖から落ちたんだ。」
「え,それでちぎれたの」
「うん,それでここだけサイーボーグになったの」
「サイボーグしたの? えー?! それ僕に隠してた?知らないの僕だけ?」
「お前が聞かないからさ。」
「いや,兄ちゃんたちは聞いたりもしなかった。気がついたのはお前が初めて。」
それで,中にターミネーターのウィーンウィーンみたいなアクチュエータが入っているとかいうと彼はすぐに冗談でしょと笑う。うん,嘘だ。
「手術代は当時のお金で1万ドルぐらいで(これは本当),父さん1万ドルの男」とか古いネタを言いたくなるのを我慢して,人工靭帯について図を書いて説明。
「知らなかったよ。いつサイボーグしたの。」
「次男兄ちゃんもまだ生まれていなかった。勿論お前も。長男兄ちゃんがまだ二つぐらいだったかな。」
「そうか,古いんだ。だから僕,気がつかなかったんだ。お父さん古いサイボーグだね。」
「そうさ,古いサイボーグだ。」
1万ドルの古いサイボーグ。まだまだ動いてくれないと困る。ウィーンウィーン。
因みに画像として上げた崖では,トラブルはあったにせよ,怪我はなかった。こんなフィールドに行っていれば,まあ運が良かった方と言えるかも知れない。
私の周辺で亡くなったフィールドワーカー,生態屋は約10人程度。当然,皆,そこに出掛けなければ,亡くならなかった人たちばかり。
朝,末っ子が私に言った。「お父さん,友達にお父さんのあそこがサイボーグだって話すよ。」
うん,生きていた御陰で,お前に遇えた。何でも良いよ。
チコが最近ちょっと食欲が落ちているとワイフが言うので,刺身用の鯵を買ってきてVictorinoxのシーナイフで1匹,2匹とさばき始める。高級猫カンなど問題にならないほど安い。
末っ子が「チコ,よく帰ってきたよね。沢山ごちそうしてあげて。」というので,「お前,偉いね。」とまな板の上の切り身に醤油をかけて鯵見じゃなかった味見させる。
「おいしいね。」「脂乗ってるだろう?お前のは食べたいと言っていた目玉周り,こっちで鰤のカマ煮作ってるよ。」「あ,でも僕,チコと同じもの一緒に食べたい。」そう言うと思った。
しゃっくりが止まらなくなった末っ子。
次男がいろいろ脅かしたり麦茶のませて求まらない。
「僕のしゃっくりはとても凶暴なんだよ!」
男が止まらない末っ子のしゃっくりに業を煮やして軽く叩くことで止めようとしたら鼻に当たってしまった。
「あ,シャックリ止まった!,あ,でも鼻血が出たじゃないか!」
いろいろ忙しいね。
ごぶさたしていました。
スウェーデンから火曜日に帰ってきました。
ハードな日程でしたので、疲れが出てしまって、
昨日あたりからやっとブログ訪問もできるようになりました。
ランチでヘラジカの肉を食べてまいりました。
でも、ミンチにしたミートボールでした。
これは言われなければ分からない料理ですよね。
焼いたものを食べてみたかったけど、きっと高いのかしら?
チコ君は今日も美味しそうなものを食べていますね。