外食の悩み

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調査中,完全キャンプなら食当としても,あまり悩まない。カボチャ持っていってポタージュスープとか,フライパンでケーキ焼くとか,何でも遊んでみるから。
 問題は,それが出来ないとき。安価で,栄養バランスが良くて,適量。それを外食でということになるとたいてい無理。立ち寄ったフィールド近くでないと食べられない店,メニューがあると,その誘惑には簡単に負ける。
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地方ほど,外食せずに,皆自宅でまともなものを食べるから,特に夕食での外食は無理。飲み屋で,うまい酒の肴をつまみながら,ちびちびやれるタイプではない。必ずご飯におかず,野菜を食べないと落ち着かないタイプなので,キャンプでない限り,宿を取ってそこの夕飯を食べるというのが定番になる。
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おいしい宿は,どちらかというとべらぼうな量出てくるのと相関するので,ハードワークとはいえ,カロリーオーバーにならないようにするのはかなり難しい。
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夜は,外食のオプションがほとんどない場所での仕事となると,CP良くおいしいものが食べられる宿を押さえるのが必須となる。フィールドワークの楽しみは,ハードになってくると詰まるところ,食べ物しかなくなる。
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学生時代,ハードワークでテントにこもって数週間経つと,彼女の話など仲間内とやっていたりする状況は長くは続かずフィールドから戻ったら何食いたいという話をずっとする状況になる。こういう状態は,別に食い意地の張った私だけのことではなかったので,おそらくみんなそうなるのだと思った。やっぱり,食べ物だけが,最後の楽しみだと思う。
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ハードワークによる疲労の蓄積が進むと,最初は食欲を,次には睡眠が奪われると何かで読んだが,眠れなくなるということではなくて,8時間近く眠っても,さっき目を瞑ったばかりで,2,3分で叩き起こされたようにしか感じないコンディションになるということだと分かった。
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そういう状況でも,私の場合,食欲は落ちなかった。もちろんそんな状態で,食料には大したものはなく,私と後輩の皿の中にはつり上げた手長エビの塩ゆでと出来損ないのチャパティが転がっているだけだった。下手すると,海岸で数百単位で動いているフナムシに,ドームテントの穴から侵入されて,こちらが齧られる状況だった。フナムシのマンディブル(大顎)は結構痛いというのを知る者はあまり居ない。彼らに打ち上げられた死体と勘違いされる状況にならない限り。眠りにつく前に何度も,チカっとする痛みに飛び上がった。
 
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当時は,フィールド食は今ほど利用性は大したものなどなかったが,どれも割高で,長期間の学生キャンプには向かず,自由度はそんなになかった。カンパン?あれは妙に好きな人間が居るが,私は拷問食だと思ったので,自分が計画するキャンプでは禁じ手にして絶対に使わないことにしていた。4,5個口に入れたぐらいから,作る側から言えば,当時の企業努力の結晶であるということは分かりつつも,パッケージにあったあの「モンドセレクション」金賞受賞の文字が恨めしく映るようになった。そのときの審査員を押さえつけて口の中に突っ込んでやりたくなる程度には。泣いてもカツ丼なんか食わしてやらない。
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で,とりあえず,キャンプのないフィールドワークに出たら,宿だけは食事がまともなところを。多分,奄美諸島,屋久島,種子島,その他の島々,南九州では,そこそこのガイドブックは書けるだろう。もちろん軽々しくは口にしない。口コミでCPの良さが伝わって,予約が全然取れなくなった宿もある。それでも,まだまだ隠し業はあるつもりだが,
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夜行性動物を追っていれば,人が宴会で盛り上がる時間帯に出撃したり,朝方戻ってきて寝たり,あるときには時間もむちゃくちゃなので,朝食も夕食も普通にとれなかったりするから,基本はカロリーメイト類似製品の行動食だ。弁当が手に入らい場所で動いていれば,宿に頼むこともある。本当なら,前日の食べきれない残りを自分で弁当に詰めた方が楽だなと思ったり。
 朝食の弁当を作ってくれない宿でも,おにぎり2個ずつビニル袋に入れてくれと頼むとそのくらいならと,割合引き受けてもらえたりする。面白いもので,そのうちスパム焼きが挟まり,卵焼きで包まれ,だんだん豪華になる。もちろん箱はかさばるのでアタックザックに入れるには,ビニ弁のままだが。ビニ弁のご飯に,レトルトカレーを入れて食べるのだけはやめた方がいいと後で知った。
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見事な食材の画をアップしながら,かなりひねくれた話になった。今日は,胃袋の中に何かつめられたような,頭の芯がしびれるような,とても疲れる一日だった。どうかお許しいただきたい。
 ここのおばちゃんのご飯は,フライや,焼き物に至るまで,いっさい手抜きがなくて,消化試合的なディッシュが一つもないこと。手を抜いたエントリを,手抜きのない料理の画でごまかすみたいになってしまった。

追記ーグラタンみたいに見えているのは,シーフードのモリネーソース、グラタン風。ボタージュは,サツマイモのそれです。美味〜!
 最後のは刺身盛りではなく,ものすごくおいしかったブリしゃぶです。モンドセレクションの関係者から抗議が来たようです(嘘。最後の画で,一番びっくりしたのは,フライです。これ刺身用の鯵でしたが,ふわふわの魚フライ,死ぬほど美味かったので,残せませんでした。
Commented by ホワイティ at 2011-01-21 18:26 x
まったく見事です♪ 見ているだけで、おなかすいてきました。
どうぞお疲れをゆっくり癒されますように。
Commented by complex_cat at 2011-01-21 23:21
ホワイティさん,世の中,不条理なことはいろいろあります。まあ,仕事もプライベートも,なかなか思った通りには行かないものですが,なんとかしたいものです。
Commented by koji at 2011-01-22 19:07 x
食とストレスは一生の悩みだと私も思う。
きびなごの写真を見る度に、あの時の元気が思い出せる。
ともかく、どうせ死ぬなtら、うまいもん食って死のう。
どうせ食うなら、うまいと思う人生にしたい。
Commented by complex_cat at 2011-01-23 14:12
kojiへ,そのうちご家族に,死ぬほど美味いものを送りたい。
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by complex_cat | 2011-01-20 23:55 | Appetite Museum | Trackback | Comments(4)

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