申年の終わりに

申年の終わりに_b0060239_11413144.jpg
本年,申年の終わりに,サルの画像をアップします。私のフィールドですので,当然全てヤクシマザルです。は,どちらかというとサルは苦手な方です。不思議に思われるかも知れませんが,人間に近すぎるのがどうも上手くないのです。


申年の終わりに_b0060239_114269.jpgしかし小猿はやはり可愛い。
 で,この可愛いのがくせ者で,といってもサルに罪はないのですが,ここでも餌問題は結構深刻です。人工給餌で人間の美味しい食べ物の味を覚えた個体が,道路上におねだり滞在をするようになりました。上の画像ともIXY Digital 400


申年の終わりに_b0060239_11424321.jpgこのように,子供を抱いたまま車に平気で乗ってくる個体が居るのは,レンタカーなどの観光客が餌をやってしまっているからです。
CONTAX 167MT, VS 3.4-4/28-70


申年の終わりに_b0060239_1241423.jpgその結果,低高度地域に誘導される群が増えるので,果樹被害が増大して個体群保護管理が非常に難しくなりつつあります。また,一からの食べ物に依存するおねだりグループは,厳しい屋久島の自然の中で広く餌を探して移動する必要が無くなるので,群サイズが小さくなり,遊道域も小さくなりがちです。群どうしの個体の流れも変わるかも知れません。基本的に,自然個体群の行動ごとそのままの状態で保護しなければ,タダの野外動物園・サル山と変わりませんから,自然遺産登録地としての価値など無くなってしまいます。
 しかし,猿が近くで見られたと喜ぶお客さんと,そういった状況を作ってどこが悪いのかと考える観光業者さんが居られる限り,この流れにストップをかけるのは,結構難しいのです。幸い屋久島では,地元も観光客も相対的に意識は決して低くないのですが,それでも給餌による馴化が衰えていない状況証拠がいくつかあります。なぜ,給餌が悪いかという事もですが,少々のスナック菓子やピーナッツがどれだけの破壊力があるか,彼らの食するアオモジやウラジロシダの葉っぱを囓ってみてください。例えは非常に良くないかも知れませんが,イヌイットに酒を教えたり,小さな子供にプレステ与えるよりも罪が深いということが何となく分かるのではと思います。
 海外だったら,故意であるなしにかかわらず(サルに脅されたりしてパニックになって餌を渡すとか,クルマに手を突っ込まれてコンビニの袋ごと奪われるとかの「事故」も含むという事です),餌やりをした人間自体に強い罰則規定を作るか,善し悪しは別にして人間に依存する個体群が出てきた時点で全部捕獲してしまうという作業も視野に入れているでしょう。それだけ個体群保護管理上,とんでもない話だという事です。林道を歩くときは,手提げやコンビニの袋を持たず,あらかじめザックに入れておくことが肝要です。
 随分説教じみたアーティクルになってしまいました。もうちょっとさらりとやらねばいけませんね。
Original Voigtlander PROMINENT II, Dynaron 4/100
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by complex_cat | 2004-12-29 12:12 | Nature Islands | Trackback | Comments(0)

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