135mmは大判の標準画角であったことから歴史が古い様ですが,人気がないのか,名玉の眷属でも二束三文で誰も手を出しません。で,結構集まってしまいました。
シャハトは武田花さんのライカマウントの短望遠で有名になりました。135mmのExactaマウント版で無ければ私なんぞの手には入らなかったと思います。私の場合,勿論,ほとんどカラーでしか使わないのですが使ってびっくり。発色綺麗です。基本的に,大判レンズの設計のままですから,近接までフォーカスはありません。手振れやピントの事を考えるとベローズ使って,リングストロボで博打のTTL調光です。画像はキツネアザミの上で採餌するナナホシテントウ。 MINOLTA X-700, A.Schacht Munchen Albinar 1:4.5/135
RetinaのTele-Xenarは,一眼とフランジが同じであるRF機Retina IIIS用のものですが,やっぱりRFで使うのは無理があります。デッケルマウントアダプターで一眼でも無限遠から使えますが,中判用レンズの流用なので最短撮影距離は4mになっています。ツワブキの花のなれの果て。
で,どうしようもないので,ベローズ使って望遠マクロで,これがやっぱり使えます。ストロボを使うとちょっとコントラストが高めになります。ススキの穂の発色はやはりシュナイダーそのものと思うと御利益も大きい? CONTAX 167MT, Schneider-Kreuznach Tele-Xenar 4/135
ZeissのT*レンズTriotar 4/135も T*レンズながら,135mmでExactaマウントと来れば,やっぱり今では人気のない半端なレンズで誰も手を出しません。ショウリョウバッタの幼生,複眼の上にある目玉のようなパターンまで綺麗です。でもって,標本写真向きではないのですが,柔らかいですね。
MINOLTA X-700, Carl Zeiss Triotar Albinar 4/135 T*
これは同じ135mmでも,他のレンズと違って,RFLeica Lマウントレンズです。当然,マクロ域から中距離までしか使えませんが一眼に着けると正確なピント合わせが出来ます。画像は我が家の唯一の櫻です。ライカRFでは使いにくく,エルマーなどに比べて全く人気もなく,古くさい変形4枚玉レンズの写りはいかがでしょうか。CONTAX AX, Ernst Leitz Wetzlar Hektor 4.5/135
最後は,ちょっと毛色の違うレンズで,ベースはSMC Takmar 3.5/135ですが,これを改造して一枚玉にしてあります。シングレットになると当然,収差は開放されるのですが,その素の一枚が発色などの描写の全てを決めるので中には非常に面白い描写をするものがあります。これを教えて下さった方は,独特の描写をするその“ワンピース”を探して手に入れたクラシックレンズを必ず一枚玉にまず改造して写してみる癖がついてしまったと笑っておられました。画像は移入種で里地の風景を知らずに変えてきたヒメジョオン。
そのくらい,当たったときのその一枚は何とも言えない独特の描写をします。SMC Takmar 3.5/135は結構綺麗でしたが,焦点を伸ばしている事もあってコントラスト低めの,ごくごく平凡なシングレットの描写でした。ワンピースを求めてレンズ探しの旅は続きます(続くのか?)。