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猫伝染性腹膜炎 Feline Infections Peritonitis

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 チコの下腹部が少し膨れているとワイフ。
 「公陳丸だって、年齢行った後は、お腹だけはタプタプだったじゃないか。」
 「でもね、こうチコが座ると、なんとなく飛び出て目立つのよ。」
 触診してみると,タプタプした感じが手に水腫っぽくあるようにも感じて少し慌てる。

 嫌な予感がしてきた。ちなみに「猫」「腹」「膨らみ」で検索すると、かなり恐ろしい病名しかヒットしない。いろいろ、ここ最近のことを思い出してみる。3日前に目脂がひどくなったとワイフが気にしていた、今日はそうでもないが、昨日は食べたものを珍しく全部吐いていた。ああ...
 もしもこれが猫伝染性腹膜炎(Feline Infections Peritonitis:FIP)とかだったら,不治の病だし、彼は助からない。手に感じたものがもしもそれならwet typeで,dry typeなら脳神経系も冒されるさらに悲惨な運命が待っている。どちらもかなり苦しい末路を辿る。
 ただタプタブがバランスが取れているので、そういうトラブルでできたもののようにも思えない。なんて素人判断をしていて良い状況ではないので、とりあえず主治医の先生にへ電話を入れる。

 もしもそうだったら・・・彼のターミナルケアも考えなばならないが,これは唾液などを介して他の猫にも感染する。ナッチ&ユッチと隔離して閉じ込めておかねばならなくなる。このお気楽自由生活ネコから畑を走りまわる自由を取り上げて、閉じ込めてしまうとかえってストレスになることも必然だ。方針はそうするしかないなど、家族での旅行や帰省時、誰かに見てもらうのは、難しくなるな、とか、頭の中、グルグルと。

 なんでも話せる先生には、「先生、チコ、お腹に気になる膨らみが。FIPどんなでしょう。今から行きます。」といきなり伝える。
若干の沈黙があった。
「・・・・ともかく連れてきて。僕、今日はでかけたりして、見られないかもしれないけど。今、優秀な人にきてもらっているから。」
 
 この先生、割と、直ぐにもうダメかもとか、口にされる先生で、私はコミュニケーションやり易いのだが、結構苦手とされた飼い主も噂では聞く。ただ、診察等では確か。実は患者に思い入れを持ってしまうナイーブさを隠せない方で、それ故だと思っている。きっと今まで、「この子、なんとか助けて下さい。」と言われて苦労されてきた方の先生じゃないかなと思う。
 野田さんのガクも、この先生の手で、病との勝ち目のない戦いではあったが、最期の手術を受けた。野田さんの秘書の方に、この先生を紹介しようと電話したら「今そこに来てます。」だった。私とは相性がいい。

 そういえば、チコはもともと先生のところで保護されていた子猫だったっけ。長男と次男連れて見に行ったら、私たちを見て笑ったような気がしたんだ。「注射済ましてあるよ、サービスだ。」でそのままうちの子になった。

 フォローの先生が新たに医院に入ったということは、この時点では自分の頭には上手く咀嚼出来ていなかった。
 私は,本日体調が悪く午前中仕事を休んだが,そんなこと言ってられなくなった。頭がふらふらする中でゲロ吐きかけながら,彼を車に乗せる。もちろんワイフが一緒だ。

 阿蘇の伝説の猫王よ、人と貴方を結ぶ、弟子の一匹をどうかお守りください、とか祈らない。もしも彼を守れるとしたら、それは私たちだけ。チコよチコ。そんなに喚くな。君は病気かもしれないんだ。

カヌー犬・ガク (小学館文庫)

野田 知佑 / 小学館

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病院に行くと、ああと思いだした。いつもお世話になっている野生動物関係の獣医師先生の奥様がやっぱり獣医さんで、お子さんが少し大きくなったのを機会に、働き始めたということで、勤め先が、そうだ、T医院だった。お互い初対面で、挨拶をして、なんとなく縁起の良い方向の展開と思えた。
 チコのカルテをチェックした奥様先生の触診を受けて、「レントゲンとエコーが必要ですね。待合室でお待ちください。」と言われて、ワイフと少々しんどい待ち時間を過ごす。

 チコの体重は、6.75kg、前回よりは50g程軽いが、朝食缶詰抜いた一個分。急激な体重減少は起きていない。先生の声も落ち着いていて、ただ、まあ、念のためみたいな感じではあったので、どうやら、慌て過ぎだったかなと、この時点では少し光が見えたような気になっていた。

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待合室の猫雑誌を見る。猫浴衣で決めた雅山関のお腹の膨らみは、もちろん鍛えあげられた益荒男ものだし、そのへんの中年太りのおじさんのと違って、殆どが脂肪ではなかったりする。1tを超えるとされる衝撃を緩和するために、厳しい稽古をしたものだけが身に纏うことができる筋肉と結合組織、有機体のプロテクターだ。
 チコお腹の膨らみも健康体のものだといいなぁと思って撮ったわけではないけど、気を紛らすためのメモ撮り。雅山関のお腹はもちろんタプタプなどしていないはず。

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再び夫婦呼ばれた診察室の奥様先生の表情は、にこやかだった。
 「この子暴れたので、少しぶれてますけど。内蔵は全て異常の無い像です。」
 「ああ...ほんとだ、全部境界がくっきりすっきり写ってますね。」
 「ええ、綺麗です。」
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続けて次々とチコの全身のレントゲン像が映しだされる。このブログもチコの写真は限りないほどアップしたが、チコのレントゲン像はさすがに初めて。

 「さて肝心のお腹のところですが、周辺の臓器も含め変なモノは写っていません。炎症が起きているところは黒くなりますけど。」
 「すると、先生、このタプタプは...」
 「はい、脂肪ですね。この子何歳ですか。」
 「ええと(末っ子と一緒で、は関係ない)」...ワイフが先に答える。「9歳になります。」
 「と、中年太りみたいなもの」
 「そうですね。」
 「躰全体ものすごく運動量の多い筋肉質の子なので、まさかと思っていました。」
 「健康診断になってよかったです。」
 「そろそろ食べ物気を付けないとまずいかな。腎臓に負担がかかるので、そんなに毎週のように魚食わせたりはしてないのですが。」
 「この子は躰が大きいので、負担がかかる時には腎臓に直ぐ来ますから、気をつけてくださいね。」
 「はい。。。」
 というわけで、大騒ぎしただけで、無罪放免。
 帰る間際に、少し雑談ができて、チコがモデルになったある方のアート作品の宣伝も。

 素人診断してもと思って、サイトもほとんど後で読んだが、ここなど見ると、比較的常在性の高いコロナウイルスの変異したものが引き起こしていることは分かっているが、感染等、未解明の点が多い病気だ。チコは発生ピーク年齢からは、外れている。

 朝のパトロールに出かけようとしていたチコは不満だったろう。もどってきて、私の調子は、元通りというわけにはいかない。今日は早く寝ることにする。そして、暫くは、チコも私もますます、栄養バランスだけ考えて食事に気をつけるということで。

 両先生とそして、やっぱり阿蘇の猫岳の方向に向かって素直に感謝すべきか。

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猫の王―猫はなぜ突然姿を消すのか

小島 瓔禮 / 小学館


猫生活 2011年 07月号 [雑誌]

緑書房


Commented by ホワイティ at 2011-07-15 17:54
チコさん、何事もなくて良かったですね。
文章を読みながらドキドキ。ホッといたしました。
今、ウチの猫が肩に怪我をしてそこが化膿して破裂しての繰り返しです。
痛みがある時は籠って、少し元気になると外に出てしまいます。
もう少し安静にしていれば、治るような気がするのですが、
日々こちらの辛抱が試されています。(-_-;)

阿蘇の猫岳に向かって…、
チコさん、お疲れ様。これからもお元気に。
Commented by complex_cat at 2011-07-17 09:44
慶六君もやんちゃですよね。今は核主ワクチン接種ができるとはいえ,他の猫との接触がひどい場合には,閉じ込めも考えねばならなくなります。
Commented by みゃ♪ at 2011-07-19 01:00
通院おつかれさまでした。
チコくん、異常なくてよかったです。
エコーはお腹の毛を剃らなかったのですね。
ウチも剃りませんが、病院によっては剃ってからエコー検査するところもあるようです。

チコくん、コタの憧れの先輩猫さんだから、ずっとずっと元気で、パトロールしてね。
Commented by complex_cat at 2011-07-20 12:52
みゃ♪さん,ありがとうございます。チコは,最近少しお疲れのようです。ちょっと彼にとっても私たちにとっても困ったことがありまして。別エントリーでお話しします。
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by complex_cat | 2011-07-14 21:12 | Cat Family | Trackback | Comments(4)

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