Complex Cat returner

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昨晩,夜,理由あって,二人でナイトドライブしていたときの末っ子との会話。
「僕,コウチンの気配を感じたんだよ」
「いつ?」
「コウチンが死んで数ヶ月たったぐらいの時。」
「へー,なにしてたの?」
「ちゃんとこうしたよ。」と拝むポーズ。ちゃんと彼に挨拶と共に祈りを捧げたことは分かった。
「いや,そうじゃなくて,その時お前はなにしようとしたの?」
「うん,パソコン使おうとしてたんだ。そうしたら,コウチンの気配をこの辺に(と側頭部を触る)感じたんだよ。」
まあ,いきなりそういう話が始まったわけだけど,公陳丸は去年天に召された我が家の愛猫の名前。今日で一周忌。
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 ワイフの母方は奄美のユタの縁に繋がっているから,別にサイキック的な要素があっても驚きはしないとワイフはいうのだが,ちとこの手の話は,末っ子からも初出だった。
 ちなみに件のサイキック女性Aである友人の姪御さんは「シックスセンス」的な何やらが見えてしまう能力というか症状が強力で,学校にいく通学路が通れなくなったりした。その友人も,サイキック女性Aであって,普段の言動からもホラ吹きではないのだが,事象解釈はたしかに人と少し違っている。実際,いろいろなものが見えると言う話はしてくれるので面食らう。夜の某野生生物のねぐら調査の時に,河川敷でずっといろいろなモノ(主に土左衛門的なモノ)がこちらに歩き出してきたとか,言い出すからいろいろ大変だった。ちなみにバードウォッチャーで視力は私より良い。

 私自身はオカルトはまるっきり信じない方だし,私の周りでは超常現象は収束すると,これまたあるサイキック(だと自分で仰っている)女性Bの人に言われたので,それでますます気を良くしてオカルトとは無縁之助だァ宣言をしている。ここまで何か間違ったこと書いているかな。まあいいや。

 多分,幻視の一症状で,その見えているイメージなどは,脳が勝手に何かを見せているだけだと理解しているが,いずれにしてもある程度血縁的な影響は感じる。姪御さんのパニックに両親が藁にもすがる状況で,結果的に拝み屋や霊媒の類にアプローチして家に呼んでしまった時もあったけれど,私の友人はもちろん否定的,更に,その姪っ子である当の少女は「ああ,あの人達,御払いできるとか言っているけど,インチキだから,無理よ。」と笑っていた。
 ネットでも結構な宣伝をしているサイキックのご夫婦が護摩焚いたり,不思議な仏像を取り出したりしている横で,死者がみえ放題だという少女が「あの人達インチキだから...」と嘲笑している風景。それを聞いている,姪御さんのサイキックに混乱しているけどやっぱり色々見えてしまう友人,とそのへんのタレントのない私。当時は,何をどう考えればいいのか,なかなかシュールな状況に面食らった。
 サイキック女性Aの友人も水死体がデッドマン・ウォーキングしているのが見えてしまったりいろいろあったが,彼女が私にはない能力だから,全然分からないと悩む状況を見て,また私もフクザツな気分になった。障碍者が一括りにできないのと同じで,霊媒体質,サイキック(と呼ばれる人達)も一括りできないし,皆がお互いの能力を理解できるわけではないのだと彼女は言った。その言葉だけは,なんだか妙なリアリティを持っていた。
 
 実際もう一人サイキック女性C(と,ここではそう書いておくしかしょうがないのだが検証不可)の知り合いがいて,彼女は化学者で分析をやっている。友人の自殺した奥さんとか見える状況とかに自分でも頭がおかしくなったのかと思ったと言っていた。この手の症状というか能力は,処女性と結構強固に結びついているような気がすると本人の言があったりするのだが(n=3),これも心理学的な解釈が私にできるわけもなく,ただ,心理的な変化と大脳生理学的な事象という意味での「幻視」という観点でしか私には考えられないけれど,彼女も今は結婚してお子さんがいて,症状は緩和したと言っていた。

まあ,脳が何をどう見せているかは別にして,現象としていろいろ拘り過ぎたことは確かだ。普段は自分の世界ではないものなので,頭の隅にも残っているはずもない話だったが,末っ子の言葉で色々思い出した。純粋に脳という中枢神経組織の話だと思っているが,ただ,武技の聴勁とか,逆毛が立ちそうな気の物理的なこんにゃくを押し付けられるような感覚(あくまで感覚であって実在するということでもなかったり)とか,分かってしまう世界にも関わったので,記述に関して,多少はそうでない人に比べてバイアスがかかっていることも確かだと思う。個人体験というのは,なかなか強力で,全部を上手く払拭して物事を冷静に考えられなくしてしまうので結構危険なものではある。

「そんなんじゃないけど,感じるんだよ。蜘蛛の巣が引っかかってくるみたいな。飛行機が雲の中に突っ込むみたいな。そこまで感じたのは一回だけだったんだけど,あれはコウチンだったよ。」って末っ子が言う感じから,霊的感覚というよりは,気当てみたいなものを感じるそれに近いので,まあ,器質性の問題とかは思っていない。最愛の家族を失って,遺族が何かを感じたりするそれに近いものかなと感じている。

つくり話,わざわざする子供ではないし,とても具体的で,作って話すような中身じゃない。頭から否定するのも,自己暗示的な方向に強化させるのもなんなのだが,とりあえず,話を聞く。

「そうか,父さんお前が言っていることを信じるよ。お前はコウチンを感じられるのかもね。父さんは,コウチンの匂いとか手触りは思い出せるけどね。」
「きっと,いつもそばに居るんだよ。」
「うん,そう感じられるなら,父さんはそれは素敵なことだと思う。」

 公陳丸の死は,末っ子にとっては,初めての親しい存在の死であった。とりあえず,何がどう起ころうが,このくらいのレベルなら,実際に私の周りでは神秘体験としては生じないのだ。それは一種の確信なのだが,何かが起きているとしても,部屋の家具や調度品が全て諸共に砕け散るぐらいの現象が起きないと,とりあえず脳どまりで考えるしかないと思っているから。

 末っ子は,ひとりで暗闇に行くのは普通の少年として,やっぱり普通に怖がるのだったが,案外「なんとなく何かが居るような雰囲気を感知してしまうような感覚」を持っているのかもしれない。
その時は,私の異能力はとても役に立つ。「お父さんは,その手のものが嫌がって逃げていく能力があるんだ。魂が五月蝿いんだって。」とがはははは,と笑うだけ。
 ともかく淡々と相手の話を整理しながら否定せずに聞くことに徹しながら,それでも良識的な判断を相手に伝えるアリソン・デュボアの夫君の気持ちが少しわかるような気がしたが,あくまで気がした程度で,幸いなことにまだその状況には遠い。

 ご信託のサイキック女性Bは,とある団体の教祖様で,彼女によると,私の場合は「魂が五月蝿過ぎる」そうでみんな逃げていくそうだ。やったー。霊障があろうがなかろうが,避けられるなら何でもOK!
 彼女は,私の友人の祖父に当たる人がつくってしまったある新興宗教の主催者の後を引き継いだ初老のおばさまだったが,その私の友人の母上が,その人に入れあげてしまい,学生だった当時,たまたまアパート借りた先の近所だったこともあって様子を見に行ってくれないかと頼まれたこともあって,まあ,その手の話はなんにも信じていない私故,ぷらっと興味本位でその教祖様のところに出かけて行ったわけだ。本当に,学生時代の怖いもの知らず。
 私が会いに行くと,開口一番のその前に,彼女は私のことを「同業者」だと確信したそうで,まあ,そんななんかが見えたりするような異能力は微塵も無い人間でしっかり外れていたわけで,それから考えても彼女が見えているものは何が見えているのかさっぱり訳がわからないのだが,日参してくる人は結構な数というほどではないが,ぽつぽつは続いていたようであった。
 で,なぜ,同業者だと思ったのかと聞くと,普通の人間は,パッと出会った瞬間から,その人の情報が自分の方に流れてくるが,私の場合は,「強固なバリアーが張られていて何も見えなかったからだ」という。ええと,事実だけを書いています。
 で,そのサイキックな?バリアーは,アンチオカルト商売的に有利な異能力なのか,既に術中にハマっているのか,良く解らんなぁと思いながらも,「ヘーそれは凄いですね」と適当に言ったら,あんたがちゃんと生きていない馬鹿者だから,自分自身をそのような何も分からない状況に陥れているのだ,と,なぜか叱られた。まあ,大抵こういう人に合うと,みんな怒られる。TVでも偉そうなおばあちゃんが芸能人を叱るとかするとそれで番組になる。

 後,たいしたことではないが,ヘーそんなモノかと不思議な符合を感じたこととして印象にのこっているのはその後話。
 賛否もいろいろあるNHKの「驚異の小宇宙 人体」脳シリーズで,沖縄の地元の相談役になっているユタの女性が出てきて,普段話しを普通にしている時でも統合失調症的な変性意識状態の脳波を披露していたりしていたのだったが,ユタとなったその女性が,一時期,完全な統合失調症と診断される状態になっていて,その時に,いろいろな場所に神様が封じ込められていて,それ(神様)を何とか助けねばならないという脅迫観念に取りつかれていたそうだ。で,ひたすら封印を解けなくてごめんなさいと謝まっていたみたいな精神状態だったと話されていたが,その教祖の女性も,当時,世界各国に旅行に行って,エアーズロックだの神様が封印されているところのそれを解いて廻っている(実際に現地で何をやっているかは,さっぱりわかりませんが)そうで,親友の母上からは,彼女はシャーリー・マクレーンみたいな経験をして自分の能力に開眼したのよ,みたいな話をされて,まあ,なんだろう,そういう人は,私の武術の師匠が遭遇した霊能者の女性もそうだったそうだ。神話的な構造を持った,この類似の強迫観念は何から来るのか,ちょっと興味深いと思ったのが当時のおはなし。

アウト・オン・ア・リム (角川文庫)

シャーリー マクレーン / 角川書店



 ついでにしてもらった私の運命に関する予言についても,「あなたに関わっている助力者のおかげで」就職できるとか,結婚についても私のその後の大きな激動する運命に関しても,何の正解を掠める情報も彼女は提示することができなかった。予言が外れた話を書く人ってそもそも信じていないわけだし,興味がなかったわけだから,あんまり居ないだろうと思って書いているけど,明らかに私の物言いや性格を見ていっているだけだったろうと理解している。
 差し障りの無いところで,別人の運命かと思うほど全く予言は当たらず。初の神秘体験できるかもと思ったが,全く自分自身のことに関しては掠りもしなかった。私が,大いなる問題を抱えていて,なにかづけづけ言われたことが身に覚えがある様な気になったりしていたら,そっちの世界に行ったのか,あんまりそういうふうには考えられない。
 私の武の師匠の一人は,電子水やサイババなど,そっち方面の百貨店みたいな人だったが,私はそっちの世界にも捉えられることはなかった。馬鹿にするわけではなく,純粋な興味として,おもしろがって色々見聞させてもらったが,それは私の中では大いなる意味を何も持たせることはできなかった。
 なぜかははっきり言えないけれど,多分自然科学にどっぷり関わったせいだと思っている。この世の成り立ち,自然界やその他の事象,それらの存在以上に不思議なものはなく,それとは別に何かトンデモを想定しなくても,十分お腹いっぱいに成れたからだと思う。

 ちなみにこのタイプの本当に強力に何かが見える人達は,私の経験からは,そのことにこだわらないようにしている人たちが殆どで,自己顕示欲的に何かが見えることをアピールする人は皆無だ。あたりまえだが,自分でも気色悪いモノが見えてしまった場合,普段は頭の隅の彼方に追いやっておきたいと考えて当たり前であって,基本そういう心理が働いているのだと思う。だから,話を振ってみると,気味悪がられたり,嘘付いていると思われたりするだけだから,話したこと無いよ,という人は結構おいでのような気がする。嘘じゃないと思う。何がそれを見せているかは,分からないし幻視であれば,脳が見せているとしてどこまで説明できるか分からないが,確かにずいぶんスペクタクルだ。
 西表島で山中極限の疲労困憊の時に,更に発熱して,とうとう頭の中で,見たこともあったこともない二人の兄弟と思われる男達が,お互いに相手を殺せとわめいている「幻聴」や,目の前の空間が地割れがする「幻覚」を見たことがあったが,むしろ何かのイメージを感じて,「それをそのように見たのだと思い込んだ」,みたいな現象だった。合わせ技みたいなもの。
 まあ,幻聴,幻覚なのでそんなものだろうと思っていて,どうでもいいと思っているので,こんなエントリを書こうとするまで忘れていた。人は追い詰められば,不思議なものが見えたりするのは,超絶ハード体験のフィールドワーカーでは,時々聞く話だ。葉っぱなんか要らないわけで。物質供与や,物理的エネルギーに関する観測があった例はなかったりする。霊的なものが存在するとして,それを物理的なパラメータでどうこう言う事自体が,おかしいとか言われればそれまでなんだけれど,本当に何かが存在するのならば,視覚でとりあえず感知されるなら何らかの電磁波が関与する現象ではあるはずなんだけれど,と言ってみる。

 ちなみに,私のそのシックスセンスの姪御さんを持つ友人サイキック女性A宅には,いろいろな何かが居ると本人は言うのだが,たまたま,その家で料理作ってのパーティをやったときに,友人の一人が何かに見られている感覚がどうしても消えなくて,台所からなんども奥のほうを振り返っていた。
 で,後で彼女にその話をすると,「やめてよ,本当に今,寒気がしたから」と怒られた。オー,夏向きの話だ。もちろん居間で飲んだり食ったりしていた私のところには,「魂が五月蝿いので」何も来てくれなかった。ちゃんちゃん。
 神秘体験は心の中だけ,他はとらわれず忘れてしまうのがいい。心以外の奇跡なんぞどうでもいいはずなのに,そこにスコープさせ,何かの地柄があると思い込ませるのは,カルトの常道。
 心以外の奇跡なんぞどうでもいいというのが,古い比較的健全な方だと思っている宗教における知恵だと思う。無宗教者でもそれぐらい知っていればいいかと,私は思っている。

 末っ子の話だけれど,異能感覚が何に基づくものであっても,死者が見えまくって学校にいけなくなるわけでもないどころか,コウチンに逢えているなら別にいいやというか,本当に遊びに来ているなら,たまには私にも見えるようにしろよ,と思っている。

 結構,余裕があるんだね,コウチン。そちらは良い匂いの風が吹いているかい。私には君が見えない。そんな能力は以て生まれてこなかったし,私の魂は君がアプローチするには,五月蝿過ぎるのだろう。
 でも,君のことが懐かしいし,いつでも君の匂い,トーンの変わる毛の感触が思い出せるよ。そのことが,私にとっては十分な奇跡だ。

NHKスペシャル 驚異の小宇宙 人体II 脳と心 DVD-BOX

NHKエンタープライズ

スコア:



私の観測範囲では「ニセ科学批判論者への道」的自分史みたいなのがちょっと流行っているようだが,こういうの書いてる私はやっぱり横紙破りか。
 さて,トンデモオカルト風味エントリ。夏場向きだと思ってお許し願いたい。
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Commented by dojou7 at 2011-07-26 07:16 x
私にもポコは見えない^^;
来ているといいんだけど。

久しぶりに一気に読みました。五月蠅い魂、何となく理解できるかも^^;
Commented by complex_cat at 2011-07-29 07:51
dojou7さん,理解されちゃいましたかw
私も,実はなんとなく納得してしまいました。
Commented by jinsei-rarara at 2011-07-30 08:47
わたしは全くですが
末っ子ちゃんの言うこともなるほどねっと
思います。
コウチン君はいつも笑ってるでしょうね。
Commented by complex_cat at 2011-07-31 00:39
jinsei-rararaさん,「ヒックとドラゴン」を家族で見ていて,なんか黒くて目付きの悪いトゥースに,コウチンの面影を見てしまいました。
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by complex_cat | 2011-07-25 23:11 | Oracle of Cat King | Trackback | Comments(4)

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