疥癬
2005年 01月 06日

ゴミ捨て場など,集合するところで病気が移りやすく,これを共有している野良猫にそれが感染ります。酷い症状の子は顔面の毛が抜けて不気味な人面猫になったりします。公陳丸も一時期,野良猫から感染されて,主治医さんであるT先生の病院に通いました。ワイフが眼が良いお陰で,小さなスポット状に皮膚がやられた場所を早期に発見できたので,事なきを得ました。感染した猫は痒いのでそこら中に患部をこすりつけるため,匂いツケなどのスリスリや,また,人間の靴についているのにこすりつけたりして感染ります。
北関東以北など温度が低下するような地域だと,冬季,毛のないタヌキの生存率は非常に低いと思われますが,南九州では,前身皮膚病になっても,そのうちまともに動けなくなって栄養失調を引き起こして落ちるまで,病気を蔓延させるので結構広がると深刻です。個人的なデータなのであまり当てになりませんが,南九州で毛のないタヌキの存在に気がついたのは今から9年以上前ですが,本州ではそれ以前から確認していました。広がりを見せているという実感はあまりありませんが,減少しているという事もなさそうです。獣医学科におられた先輩が,猫のタムシ(こっちは白癬菌によるもの)を感染されて苦労したという事を聞いています。猫の疥癬の原因となるヒゼンダニは直接人間には感染りませんが,人間の皮膚科ではアレルギー性皮膚炎と診断される症状が出るとかなりやっかいです。タムシの事もあって,タヌキ>野良猫>家猫>子供という最悪の感染経路の事はいつも頭の隅にあります。こう書くとタヌキが悪者のようですが,そもそも,自然林などの餌供給場所を潰して,山野の近くでコンビニ弁当などを食い散らかしたり(でもって防腐剤入りの免疫力を減少させるような残飯ばかり),ゴミ捨て場に集合させるなどタヌキの生態に干渉してこのような状況を引き起こしたのは,もちろん携帯電話を持ったサルの一種です。
この子も時間の余裕があれば,餌に薬を混ぜるとかとっつかまえて薬が塗れるのですが,暮らしている環境が環境なので治すのは結構大変かも知れません。家の廻りの野良猫の健康状態には,公陳丸とチコべぇが接触する可能性があるので,気を配っています。外で遊ばせる以上,リスクは背負わざるを得ません。今のところ猫エイズなどやばそうな病気を持っている子はいません。咬まれたところが,もの凄く化膿するような場合の相手の猫は,確実な確証はありませんが,獣医さんのお話を聞いているとFIVなどの病気も一緒に持っている個体である可能性も高いようです。
公陳丸のバトルもそれ故,直ぐにインターセプトして潰しています。本当に,なんで去勢したのにあんなに喧嘩を売るんだろう。
君,可愛いニャンコなのに,楽しくないアーティクル着けてごめんな。complex_catはやり場に困るほど怒っているので勘弁してくれな。