ともかく起動の遅さ,それもスティル撮影は言わずものがな。HD動画機として結構期待した方で,動画のRECボタンを押してから記録が始まるまでのとてつもないタイムラグに驚いたが,それ以外は,まあ,道具として使っていくレベルでは問題のない機種。
人間慣れるもんだし,特にフィルム機どころかデジカメ使う前に手に入れた撮影装置として,携帯デジを手にするユーザー層は,携帯デジのあの撮影道具としての瑕疵に適応して使ってくれているわけで,こういうのも問題がないのかも。
ただ,「あ,猫だ!。」今,正にジャンプするな。でシールドをスライドさせたらスパッと撮れていたDSC-TX5みたいなわけにはいかない。
そこは予知能力で補う(ウソです)。
まあ,カメラはいつでも持ち歩けるということが,私的には重要で,それで,最軽量であってもキスデジでもいつでも持ち歩いていると,今時,観光地でもお金持ち写団の中高年団体以外ではほとんど見かけなくなったスタイルだけど,周りが慣れていなくても私は大丈夫だ。
いや,要するに持ち歩くにスマホ以下の負担ということで,やたら重くいかつくなるヘビーデューティ仕様のデジカメとしては逆に重要。デジカメでも重いカメラは重力がよく仕事をしてくれるのに抗して,逆に落として壊れにくくするためにますます肉が厚くなるという悪循環があるけど,この小ささ軽さはホールディングの悪さを補って余りある。
発色は以前のエントリで書いたとおり,ますますそっけないCMOSの塩ラーメン。
スペックでは暗いと感度キャパあるように見えて,画としては,へろへろになる。だから,あまり期待していなかったけれど,暗所における性能については,画素子数あがってるけど以前の機種並かそれより少しまし。
私は,小型造影画素子で,1Gオーバーでもまだまだ増えていく今時の仕様にうんざりしている方だが,それでも,高画素子でなければ映らないレベルの細密情報というのも確かに存在するので,使い方次第だと思う。
マクロは以前よりも強くなったのはお知らせしたとおり。ネットでのレビューがあっという間に出る時代,今頃,エントリにするには,勿論ズレているのだけれど,この機種は,起動の遅さ故,半ば鬼子扱いで市場から消えて行くだろうし,多分次の夏前のタイミングに出る新機種では,その部分は改良されていくだろう。
その部分の瑕疵さえ我慢出来れば,値段もこなれた後だし,ツールと割りきって使うに良いと思う。
起動時間とていわゆる斬り撮りができないということなのだが,初激までの時間が気にならずに撮る人には,動画撮影の瑕疵の方が気になるかも。