ガマの穂
2005年 01月 28日

ガマの穂,猫のおもちゃに,手触りといい大きさといいとても良いのですが,与えると爪や口で引き裂かれて,中から綿毛付きの種子が飛び出して,部屋がもの凄い事になります。
自然界では,通常は特定の生物がどっと増えるという事は滅多にありませんし,餌が枯渇するなど,生じても逆の左右が働いてブレーキが掛かります。そうでない場合,例えば飛蝗の大発生(アメリカでは観測ステーションがいくつか設置されているぐらいの災害です)や病原ウイルスの蔓延,黄海の汚染などによるクラゲの大発生,体内に侵入されると致命的な病原生物エキノコックスの全道的な蔓延(北海道では沢の生水を飲めなくなり,東北まで拡大しております)など,はっきりいって人間自身がその原因を作り出しております。
ヒトの移動能力とその規模は大量の海外旅行者,物質の流通に従事する人間の数を見てもすさまじいものがあるといえます。数千キロ以上,数万羽単位で移動する渡り鳥たちは確かにもの凄い生物の動きと言えますが,それも年間何億人という規模で移動して,好き勝手なところからいろいろなものを運んでいる人間に比べれば可愛いものです。そんな生物は,自然界には存在しません。
病原生物のout breackにしても,人類の歴史始まって,素の分布密度を考えると,ついぞここ数百年前までは,例え生じていても局所的な蔓延で済んでいたと考えられます。中世の人口密集と保健衛生分野のテクノロジー遅れによるズレからのペストの蔓延や,大航海時代からの梅毒の世界規模での広がり,天然痘によるインカ帝国の消滅,最近ではエイズの伝搬など,私たち人間が生きていく上で,当然といいきって良いのか分かりませんけれど,避けられなかった人と物資の流れの中で,元を辿れば,人類自身に原因があって降りかかってきてしまった禍は決して少なくないと思います。
だから,数百万年単位の営みとして行われてきた野鳥の移動などに,その原因を全て押しつけるのは,生態屋としては直感的にちょっと疑問が生じます。まぁ昨年のインフルエンザのように,人間と野生生物どちらが原因か?というように択一的な要因によるものではなく,相補的に機能してしまっている可能性もあると思います。温暖化の影響ばりばりの気象などを除く自然災害(地震や津波など)は別にして,今の地球上でヒトが受けることになっている奇禍について,ヒト側に原因がない事例の方が少ない気がどうしてもしてしまいます。
でも,地球の神様がもしおいでなら,大繁殖してやりたい放題のヒトを愛でてくれるとはあんまり思えませんが,でも,「産んで増えて,カタストロフィックに絶滅してね。」なんて言っているわけでもないと思います。ただ,まぁあまり正しい振る舞い方ができないだけだと,そのしたい放題の能力があまりにも高いので・・・・ははは・・・自分たちも危なくなってきているという事かと。突き詰めれば,人類皆,「俺たちに明日はない,」状態かと。他人事なら,確信犯的託宣に填ったかどうか別にして,「馬鹿だね〜」で済むんですけど。
いずれにしても、俺たちに明日はないんですね…。しかも他の生物まで巻き込んで、ハタ迷惑な俺たち。
そうなんだと思ってましたよ。だって本にそう書いてあったもん。
実はそうじゃありませんでしたーっていうのはティラノサウルスが直立してませんでした、以外にもいっぱいあるんですね。
歯で思い出しましたが、このあいだ、ケーブルテレビで観たのですが、フグを飼っている人が、柔らかいえさを与えたのが原因で、フグの歯が伸びすぎてしまい、えさを食べられなくなってしまったので、歯医者に連れて行き(人間の)削ってもらってました。あれは本当の話なんだろうか、ヤラセだろうか。…アメリカの番組でしたけど。