チコ寝

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末っ子が、なんとなくポツリと「もう一回コウチンに触りたかったな。」と言った。
 別に、そんな渇望してという漢字ではなく、急に彼が懐かしくなったようだった。
 「ああ、父さんも、あの毛の感覚は今でも思い出せるよ。」
「ふわふわだったよね。」
「コウチンの毛の感じに一番近いのは、今じゃナッチかな」
「そうだね。」ナッチの毛も細い。
 コウチンとのお別れの時、最期にそっと触ったりしていたのだが、お別れが十分ではなかったか。末っ子は何かにこだわっている時、割と控えめに言うので、気を付けていないと気がつかなかったりする。
 末っ子は、変なところが私に似ているのかもしれない。



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その日、明け方になってもチコが私のベッドに戻らず、はっと帰ってきてないのかと心配になったが、なぜかか、ちゃっかりというか、末っ子の寝室に行って一晩寝ていた。
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末っ子が起きだしてくると「なんかね、ずっとチコのフワフワがボクの体に触れていたんだよ。」と言う。
「えーとどの辺が?おまえの足?」「よく分からないけど、なんかずっとふわふわを感じていたんだよ。」
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『ふわふわに包まれて』みたいな気分で寝ていたようだ。彼の胸毛が末っ子の体に触れていたのだろうか。勿論、末っ子がなにか寂しさを感じたとき、チコがいつもそばで張り付いてないといけないのなら、彼は大変でしょうなぁとか思ったりしない。彼の気まぐれか、たまたまそっちで眠るターンだったのだろうけど、とりあえずGJだ。
 生まれた時から一緒に寝起きしてきた関係なのだが、最近はそんなに一緒にいるという感じではない。ただ、双方が触れ合って眠る状況は、一番お互い馴染んできた感覚かもしれない。
 ちなみにネットでよく目にする「モフモフ」という表現は、我が家では使われない。なぜかと聞かれても、そうなので。私も『モフモフ』という言葉をネタにしたり、書いてみたり、口の中で転がしてみたりしたのだが、自分の表現する言葉ではない感じがして、結局使えない。多分、私の好きな猫の毛の軽やかさや弾力みたいな感覚とずれるからかも。寒冷地の密生した、それでいて細毛の猫ならそっちなのかもしれない。
 ここまで書いて、我が家は密生した毛並みを持つユッチならばモフモフという表現でいいのかなと思った。それ以外は・・・・なんだろう。らしい表現がうまく見つからない。
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家の中のごろ寝、寒暖の調整を階段の上下でやっているチコ。このへんが彼の適温らしい。
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by complex_cat | 2012-08-23 01:02 | Cat Brother & Sister | Trackback | Comments(0)

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