Leica Elmarit-R 2.8/135
2005年 01月 31日
飛翔中のマナヅル家族群。 Leica R4s, Elmarit-R 2.8/135
鳥としては非常に大形のツル類は,だから体重あたりの代謝量に余裕があります。それはどういうことかというと,栄養価の低いものでも,時間をかけて量を採餌する事で,体が維持できるという事です。特に小型の鳥などでは代謝率が高いので,食べている横から飢えてしまうような餌の選び方,採り方では,結果的に餌を食べながらも死んでしまいます。また栄養価の低い食べ物が環境中に沢山あっても,胃袋の大きさを大幅に超えて採餌しないと十分な栄養が得られない場合もやはり餌として利用できないわけです。で,大形の鳥というのは,そういう意味では,貧栄養名ものを時間をかけて採餌したり,なかなか見つけられない餌を時間をかけて採餌したりするやり方には強いわけです。 私の場合,一番最初にこのツルの混群を見て,時間をかけて草をはんでいる牛の群を思い浮かべました。まぁ体重が何百倍も違うので,比べられるものではないのですが,歩留まりの悪い餌を時間をかけて採餌しているところは何となく似ております。
道路近くの餌場は,クルマが通る事で,ツルも攪乱を受けやすいので,餌が渡来期の最後の方まで残っています。というわけで,渡来後期になるとこの餌の残っている道路近くのゾーンにツルが集まります。このように車を止めて撮影しようとしても,飛んで逃げる事はありませんが,くるっと廻れ右をして道路から歩いて距離をとりますが,クルマや五月蠅いカメラを持った観光客がいなくなるとすぐさま,廻れ右をして道路近くまでまた歩いてやってきて採餌を始めます。それだけ,渡来期後半には,餌が全域で枯渇するのです。ちなみにシーズン中120t以上もの人工給餌が行われておりますが,試算すると必要餌量の1/2〜1/3程度にしかなりません。それ以外は出水平野が供給する自然の餌を食べているわけです。
Leica R4s, Elmarit-R 2.8/135
では,お休みなさ〜い。
今まで鶴を見ても、ただの鶴としか見ず通りすぎていました。猫の毛もしかり。考えたこともなかった。このサイトに出会って、物、動物の見方が変わりそうです。いつもC_Cさんのような目をもてば、きっと世界は広がりますね。感謝です。