有明海〜島原半島

有明海〜島原半島_b0060239_23234798.jpg
島原には,久しぶりに渡った。
 これは熊本側の海。見渡す消失点までのりの養殖が行われている。私の友人の父上が有明海で,当時不可能と言われていた,海苔の養殖のプロジェクトチームの研究者だった。実験は成功して養殖は現実化,軌道に乗り現在がある。
 友人の実家は半農半漁で,若干海賊成分が混ざり,時々,沖を船が通ると襲っていたと,嘘か本当かわからない話をしてくれた。彼の実家の蔵には,胴田貫や斬馬刀などの戦利品が眠っていた。胴田貫は,禍々しい切れ味を示したというから,それなりに業物だったのだろう。



有明海〜島原半島_b0060239_23235556.jpg
フェリーは熊本天草を30分で結ぶ高速型のオーシャンアローなるかっちょいい船と,時間は倍かかるが,若干割安,ユリカモメに餌をやれるのを人気イベント化している九商フェリーの二航路がある。
有明海〜島原半島_b0060239_22264445.jpg
時間的余裕が無いので,オーシャンアローとなる。残念だったのは甲板がないクローズドな観光船で,その窓が,掃除のタイミングなのだろう,シベリア鉄道のそれ並みに汚れていたということ。
有明海〜島原半島_b0060239_23241025.jpg
地元の人に後で確認したが,霧ではなく,大陸から流れ込んだPM2.5微粒子含んだスモッグが低い位置に立ち込めていた。九州島の北側は,かなりリスキーなことになっている模様。ひょっとして,フェリーの窓の汚れは,とか色々考えてしまった。
有明海〜島原半島_b0060239_2324249.jpg
島原城,チラ見。独立式層塔型5重5階,困難を極めた築城を含む圧政で島原の乱の要因とも無縁ではなかったようだ。
 城下町周辺。地元の人は猫の額とおっしゃるが,むしろ南九州より海岸部と山手の間の平地が広く感じるし圃場単位は広い。漁業も含め一次産業に恵まれた土地。その一次産業において豊かな土地で,一次産業同士の諍いの元になるものが建設されそれの「影響」により,人々が二分されてしまった。そして開門についても,同様な状態が続く。
 そう入っても,どこでもギスギスさを感じるというわけではない。バイパスに進出している店の並びやビジネスホテルの値段を見ながら,公共事業型発展都市の傾向は確かに出ているなぁと思ったりするが,基本的には本来はのんびりした一次産業を基本とした街なのだと思う。
 で,いきなり山際から高くなっている地形は,江戸時代に津波が生じた時,かなりの被害が出たとされる。あそこまで走らないと高度が稼げないわけだが。
 最近,こちらもだが,大規模地震によるものではなく火山活動に伴う湾構造内での津波についての知見が進んでいる。大量の糞石の落下や崩壊した三回の一部が海に流れ込み湾内でキャッチボールするように津波が襲うのだ。
有明海〜島原半島_b0060239_232473.jpg
諫早,「ギロチン」の内側。これをまた開門して外の海につなげる方針が出ている。検証する方針が打ち立てられたが,何をどう調べて,どう解析していくのか,もしもその道筋をきちんと示せてないと,閉めた時と同様,現象の予測や検証が十分にできない事になってしまう。
有明海〜島原半島_b0060239_22332654.jpg
物理系の話はある程度予測ノウハウは集まってきているだろうけど,多種多様な生物群集の生活史とその関係にどのように影響が出るのか出ないのかについては簡単ではない。ある意味壮大な実験なのだが,どの程度手をつける状況であるのか,最近,特に,そのあたりの情報を集める必要を感じている。
 こういうのは,わ~と話題になった時から始めると,その時には間に合わないのだが,そういう一過性の騒ぎの先に,再び論争になった時に個人的には準備ができているという状況を何とか作れる。
 最近,係る分野が広くなり過ぎている弊害。
有明海〜島原半島_b0060239_2233154.jpg
こういう地方都市に降り立つと,よる食事をする場所に悩む。飲んでしまえばいいのだが,大金を叩かず,きちんとした食事がした人間は,別の嗅覚が必要になり,このあたりの定食を探しまわる。
有明海〜島原半島_b0060239_22332052.jpg
JR諫早の駅は,とてもひっそりとしていた。
有明海〜島原半島_b0060239_2233548.jpg
歯医者をサボった故,強烈な歯痛に奥歯が襲われたタイミングだった。それでも諫早の海の幸はなにか口に入れて帰らないといけないと恩になった方に言われて,あら炊きは食べた。
有明海〜島原半島_b0060239_2233019.jpg
呼子のイカはこちらにも来ていて,美味そうに泳いでいたが,我慢した。
有明海〜島原半島_b0060239_22263727.jpg
カステラどころなので,どこもレベルが高いと思っていると時々変なのを掴まされる。お使い物は福砂屋のそれと決めているが,今回は,糖庵のもの。美味しいどころのカステラに共通している,しっとりした高級感あふれる食味だった。カステラはシンプルなので,本当にごまかしが効かない。港で売っていたよく知らないメーカーの端切れのものは,パサパサで,残念なものが多かった。やはり明太子同様,端切れのものは老舗の本店で求めないとあきまへん。
 普通サイズがさらに半分に切られていて,見せた瞬間に何個食えるか計算して口に入れ始める我が家の息子達にはちょうどいいかなと思った。ただ,その消え方を見ていると,カステラもカレーや唐揚げ同様,どうやら飲み物っぽい。
有明海〜島原半島_b0060239_2014054.jpg
島原には,太さが冷麦程度の手延細うどんが存在する。これは試したことがなかったので,買って帰る。白だしでささみと茶碗蒸しの切り出しを具にしたら,家族には好評だった。もちもちした食感。
有明海〜島原半島_b0060239_22263386.jpg
帰ったら,末っ子が,ようやくナッチに甘えられたと嬉しそうだった。留守中,何か変化はある。悪い方ではないとほっとする。
名前
URL
削除用パスワード

※このブログはコメント承認制を適用しています。ブログの持ち主が承認するまでコメントは表示されません。

by complex_cat | 2013-02-11 12:48 | My Shot Life | Trackback | Comments(0)

Necology(=猫+Ecology) and Nature Photo Essay, Camera classic, Martial arts & etc. 本サイトはhttp://complexcat.exblog.jp/です。画像はクリックすると大きくなります


by complex_cat
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31