SONY α NEX-6 #18〜Carl Zeiss Vario-Sonnar 3.5-4.5/28-70 T*

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NEX-6の標準に使っていたEマウントの18-50mmズームが故障した。うっかりレンズを落としたためだが,外側はどうもなっていないにも関わらず,あっさり作動停止物件となった。
 無償修理保証があるから,なんとかなるが,来週からの離島転戦に間に合わない。どちらにしても今回のフィールドに持ち込むカメラをどうするかと考えていて,NEX-6のレンズは,ここかで使った感じで,ヤシコンのMFで何とかなりそうなので,暫く使うのを忘れていたレンズを思い出した。
SONY α NEX-6, Carl Zeiss Vario-Sonnar 3.5-4.5/28-70 T*
 キク科だなと分かるパンダマースイゼンジナの花。



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ヤシカコンタックスマウントZeissレンズに夢中になった時に,比較的早い段階で167MTと一緒に手に入れたレンズだった。
 レンズ名の後に付く[MM]はマルチモードの略で,要するにシャッター・絞り両優先,プログラムAEに対応済みということ。Gはドイツ製,Jは日本製で,拘る人は,写り発色がやっぱり違うからと徹底して'G'のレンズを手に入れておられたが,Macro-Planar 100など'J'の方が判定次第によっては高評価になるものもあった。旧ヤシカ〜京セラ光学部門の大変な技術と努力が礎としてあったわけだが,今は昔の物語。
SONY α NEX-6, Carl Zeiss Vario-Sonnar 3.5-4.5/28-70 T*
 種子をとった後の菜種の鞘と茎の残渣。この線の細い細密な描写は見事だ。

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Carl NEX-6に,Zeiss Vario-Sonnar 3.5-4.5/28-70 T*装着の図。ちょっと長めになるが,バランスは悪くない。速写ケースに収まらなくなるのが残念だ。というのが,この手のセミハードケースに入れて持ち歩く限り,NEX-6本体が小型軽量ということもあって,かなり落としたりしても衝撃に強かったりするからだ。

 ちなみに今回持っていくカメラ機材は,撮影がメインではないし,望遠系は,棲み分けができていて,私が持つ必要はあまりないので,こんな感じ。

①DSC-HX30V
・GPS情報を含む環境記録用)

②DSC-TX10
・全天候型記録用。天候が荒れた場合,驚嘆な状況ではこれだけでフィールドの全記録を残すみたいな可能性はいつもある。

③EOS Kiss Digital X3, Sigma Zoom 18-200
・KissデジはモデルNの時代から,十分な画質,小型軽量,携帯並みのタフネスぶりからフィールド主戦機だった。今回は寧ろNEX-6の方が主戦気になると思う。ただ,18mmからの高倍率AFズームは野外で使う限り,なんのかんの言って一番ストレスは少ないし,長年使ってきたのでとっさの場合も,操作感覚がずれたりせず,いざというとき写るべきものが写っていないとかいうトラブルは少ない。フィールドでの夜間戦闘がダメダメという,このメーカーのこのクラスとしては極めて標準的な不満部分があった。そこは,以前のフィルム時代のEOS Kissからそんな感じだったように思う。
 フィルム時代のEOS Kissは当時,子供を撮影するお父さんお母さん向きというようなニッチェを喧伝をしながら,デフォルトのままだと,暗いと言えないような室内でも勝手にストロボがAFの補助光としてバシバシ発光し,子供は眩しがって顔を背ける。低照度だと,わざわざ光りまくるストロボ補助光があってもAFがなかなか合焦しないという仕様だった。
 しかしながら,その片鱗は少なくともX3まではなんとなく踏襲していた。夜,庭で佇んでいるチコを獲ろうと思っても近距離でもストロボパシパシでまあフォーカスはなかなか合わないうちに彼が嫌がって何処かに行ってしまうし,LEDライティングしたほうがマシなくらい。代落ちのα700が普通に暗闇でもLEDビームであっさり合焦するので,この辺りの作りは実際不思議だった。
 今時のコンデジの方が補助光に寄る暗闇でのAFは匠で,それほど暗くない状況では,ビームも飛ばさないようにしても,ちゃんと合焦する。
 基本的に古いモデルでは,AFの低輝度側の性能を端折っている結果だろうが,キスデジについては,X4以降X5,X6(i)と,最近のモデルの使用感を私は知らない。おそらく,いくらなんでも,別レベルのカメラだと思うがEOS Mの微妙AF速度などを見ているとこのメーカーの割り切りのある,設計の結果かもしれない。今度4,5を持っている後輩に訊いてみようと,今,思ったりした。

④NEX-6, Carl Zeiss Vario-sonnar 28-70/3.5-4.5 T* MMJ
・ここが今回のレンズとのくみあわせ。28☓1.5=42mmで,広角が足りないが,①,②で間に合わせるか,スイングパノラマが使えるので,28mm側で使うという手がある。イレギュラーなマウントアダプター装着により,レンズ無しレリーズオンにするという一種の抜け道みたいな感じで他メーカーのMFレンズで使う場合でも,スイングパノラマが使えるのは,とても興味深い。推奨していないけれど,どちらかというと,レンズアダプター遊び用機種としての存在価値を,メーカーはある部分理解しているという感じではある。

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ちなみにCarl Zeiss Vario-sonnar 28-70/3.5-4.5 MMについてのkakakuコムのレビューはこちら。1998年生のレンズで,コストは落としてあるけど,写りは安っぽくない。
SONY α NEX-6, Carl Zeiss Vario-Sonnar 3.5-4.5/28-70 T*
 で,こっちがその菜種。もちろん油を絞る。今年は失敗したとおっしゃるお隣の畑で。

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 今時のズーム比から考えると2.5倍というズーム比は,ささやかだが,広角から短望遠までのを含む,いわゆる標準ズームで,開放f値も3.5と欲張っていないだけ,当時にあっても非常に小型で,かつ,無理のない設計でズーム比と開放f値以外の欠点がないというレンズ。
SONY α NEX-6, Carl Zeiss Vario-Sonnar 3.5-4.5/28-70 T*
 庭にかなり入り込んでいるが,1mと聞くと,掘る気が起こらないヤマノイモ。

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で,ズームリングの望遠側に更にマクロの領域があって,135フィルムカメラフォーマットだと,握りこぶしぐらいの大きさのものをフレームいっぱいに移せる程度のマクロ撮影ができる。メーカーによってはこの手の標準ズームに組み込んだマクロ機能は,マクロ撮影といえるほど拡大倍率は高くないので「クローズド・フォーカス」と呼んで区別していた。
SONY α NEX-6, Carl Zeiss Vario-Sonnar 3.5-4.5/28-70 T*
 ユスラウメ今年の分,終了。ジャムにする分ぐらいは穫れた。

 最大撮影倍率は失念したが,70mm側で135フィルムカメラフォーマット換算で105mmのマクロレンズになるので,1/3以上,1/2倍近くにはなっている感じ。
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鏡胴がプラスティックなので,比較的軽いのも良い点だが,イメージサークル含め35mm用レンズなので,Eマウントレンズに比べれば,どちらのしても基本設計は巨大といえる。
SONY α NEX-6, Carl Zeiss Vario-Sonnar 3.5-4.5/28-70 T*
 ドクダミは,白い花びらに見えるのは苞と呼ばれるもので,萼ですらないらしい。このくらいの倍率で見ると,雄しべ雌しべっぽく見えている花柱が花なのだと分かる。

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それでも,f値が暗かろうと適正な明るさでピーキング情報付きでレンズを通した画を見せてくれるNEX-6の優れた有機液晶ビュアーと,モニタリング,プレビューが出来るデジタル故,良いペースで「自然」を撮るには案外悪くないレンズだと思う。設計が件のレンズシステムの中では後期の製品なので,絞り羽根も9枚。
SONY α NEX-6, Carl Zeiss Vario-Sonnar 3.5-4.5/28-70 T*
 この下に落下した過熟した梅の実をいただけることになっているので,拾い集めて,黒糖と黒糖酒で漬けて梅酒にする。全く違う飲み物なのだが,凄まじい美味しさ。梅酒好きに味見させると返してもらえなくなる。
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被写界の深いコンデジは別にして,APS-Cサイズ以上であればAFであろうと,どちらにしても持って行きたいところにピントを持ってくるための補正はやっているし,28mm側に合わせ,距離環の刻んでない今時のレンズよりも,10m〜無限遠に適当にフォーカスリングを併せてf11辺りでパシパシ撮れば,パンフォーカスで何の神経も使わずに撮影が可能だ。フィールドできちんと仕事に使えて,かつ画質も発色も幸せに成れて,しかも気楽に使える,私的にはフィールドレンズと呼んでもいいのかも。
SONY α NEX-6, Carl Zeiss Vario-Sonnar 3.5-4.5/28-70 T*
 名前失念,三文字。この新葉が食べられる。
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光線状態がかなり悪くても,それなりに画を浮かび上がらせる実力は,非デジタル対応でないにも関わらず,それなりに発揮されるようなので,安心して使える。
SONY α NEX-6, Carl Zeiss Vario-Sonnar 3.5-4.5/28-70 T*
 帰宅したチコ。最近,彼はとても忙しいらしく,私とはすれ違い生活が多い。昼過ぎに戻ると,しばらく一緒にごろ寝していた。
Commented by arak_okano at 2013-05-19 05:23
おはようございます、アラックです。
1枚目の背景にバグース。
いや、レンズ使いのマジシャンでね。
凄いですね。
Commented by complex_cat at 2013-05-19 11:57
アラックさん,このレンズは,フィールドでの撮影が多い自分が,それなりに悩んで購入したレンズだったのですが,最近はフィルムCONTAXの出撃が減ってデシケーターの留守番ばかりでした。外の空気を吸わせようと思います。
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by complex_cat | 2013-05-18 14:20 | My Tools | Trackback | Comments(2)

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