スマホを電池喰いでカイロにもなって,防水で何でも入りで,フィールドではそれなりに使えてくれたARROWS Z ISW11Fから,iPhoneに替えた。以前のスマホの電話帳と,MBAに入れておいた音楽とビデオを飛ばし,チコの看板画を壁紙にしてようやく落ち着いた。
フィーチャーフォンの黎明期から,実はかなりの状況において携帯デジカメを本気で使ってきた。撮影すべきデータとしての被写体が,カメラを持ち歩いていない時に遭遇してしまう状況が不幸にして訪れることがある。大刀に対する脇差しではないが,携帯デジは使えた方がいいに決まっている,というのが私のスタンス。しかし,膜が貼ったような画像や,レタッチしようにもキャパのない元画にがっくりきたものだ。コンデジが売れないと言われる。スマホやアイホンのカメラ機能が上がったせいなのだが,それを実感できるスマホには今まで遭遇できなかった。で,確かに,白飛ばし気味のダイナミックレンジの狭い画とは一線を画す,ちゃんとしたデジカメの画だと言われてもこのサイズなら分かるまい,というような画が撮れる。
ISOの設定を見ると,屋外の光量のあるところでの撮影は,ISO100より遥かに低い設定になっている。被写体ブレを抑えるよりも,画質優先というところが,この「カメラ」の仕様の割り切りの良い所だろう。
発色が,どうのこうの言えるぐらいの移り方をしている,私にとっては人生初のスマホデジカメとなった。
既に,レリーズに際して,独特の手ブレが起こしやすいフォールドの作法に甘んじなければならない携帯やスマホでの撮影に慣れた世代がユーザーの中心だろうから,反応の良いレリーズタッチと合わせて,手ブレはフォローしてあげる必要性は,考えようによっては,低いだろう。AFにも関わらずレリーズレスポンスがまともなのも,それを助けている。マクロ域は,脇差しとして振り回すには,十分以上の武器になる。公陳丸のお墓の盛り塩は,難しい被写体だが,そこも十分に抑え,墓周りのシェルの質感も十分に捉えている。
彼には,一昨日,また,助けてもらった。長き散歩に出かけた後も,我が家の大明神。
今年はタンカンの出来が良い。うちの苗をさし上げたものだが,ものすごく大きな実をつけていた。残念ながら,手を入れないとやたら皮が暑くなってしまうのだが,ポンカンほど,技術的なフォローがなくてもそこそこの味のものが手に入る。オレンジとのハイブリッドをベースにしたものは,そういう傾向がある。ポンカンは,「自由に好きなだけおとりください」と書いて山積みしてあっても,誰も持っていかないトホホなレベルのものが簡単に作れる。プロの作ったものは,タンカンよりもスッキリした甘みがあって,それを経験するとタンカン>ポンカンにはならないのだが,タンカンのほうが打線が安定している。
午後遅くとは言え,まだ屋外だったし,チコを追いながらiPhoneをレリーズしたら,Exifで見ると像面は薄く,彼のしっぽの先端にしかフォーカスが行っていない。f値は「5Sで明るくなった」と言われる開放2.2そのもので,一方,自動ISOはなんと40,1/40sec.でシャッターは切れていた。
こんな設定は,コンデジの自動ISOモードだったらクレームが出るだろうし,いまどきの高感度対応を売りにしたコンデジでも,むしろそこまで落とせばそれなりの画質が期待されるだろうが,ついぞ見たことがない。被写体ブレと手ブレを排除した先でのチューニングになっている。どちらにしてもスマホのモジュールを使っているわけだが,限られたスペックの中で可能な限り画質を上げると云う方向に特化したチューニングになっている。 それを差し引いても,よく出来ていると感じた。通常スティル撮影で疾走する猫を写し止めることはできないが,そういう被写体には120fpsの高速度撮影ムービーカムモードという飛び道具で楽しめるようになっている。それ故,設定を割り切れるということもあるのかもしれない。
Hyperfocal distance(過焦点距離;被写体の後側深度の端がちょうど無限遠になる距離)は1.87mに設定されている30mmレンズ(135フィルムフォーマットカメラ換算)採用なので,それ以上は慣れていれば,人物を風景と一緒に合わせて撮影できるというのは割と定番的使い方に合わせてある。
裏の畑,鉄棒が立っている場所は,山芋が埋まっているポイント。オーナーから掘り起こしてもいいと言われた。実際,特殊な道具と地道な作業をしないと1mも地下に潜っている芋にはたどり着けない。ここの山芋は,頂くと,すりおろしておいて冷凍しておくのだが,風味も良くて,べらぼうに粘性が高く,箸で全部つまめそうなほど。
小春日和っぽい,日差しの温かみが写っている。日々の記録には十分。
iPhoneについては5Sからの初めてのユーザーなので,あまり深い感想はないが,絵文字の猫の絵が凄まじくグロ可愛くない。
ここにどのように変換されるかの絵文字対応表があるが,右端の方を見ていくとフェリックスの出来損ないみたいな猫画がiPhoneのものとして並んでいる。ヒト・動物の絵文字もむしろ3D的表現でグロく感じるデザインになっている。iOS自体が,全体アイコンをわざわざ擬似3Dからペラペラの2Dにデザインしなおしているのに,これは皮肉みたいな。一応,らしい猫を選んでおけば,可愛いデザイン採用の先方にはそれに変換されることにはなっている模様。
まあ,余所目にはあんまり可愛いとはいえない,ワル顔のチコの画と較べても縦長の目と口の大きさのバランスが悪いのかも。ジョブスも,Appleの研究所に日本で唯一バカ売れする状況に際して,ゆるキャラ系ともふもふ系を研究させる先見性は流石になかったろうから,これは諦めるしか無い。と思いきや,これはdocomoの絵文字デザインに統一された結果みたいな記事も見つけた。いずれにせよ,ワイフからのメールなど,猫絵文字大行進状態だったのだが,それも見納めかなと思った。
ところが,
同じ悩みで猫との惜別を覚悟された方のエントリで,よく出来たシンプルな猫文字たちと別れずに済む方法が書かれていた。Androidとお別れして非常に申し訳ないのだが,まさかのGoogle先生に助けてれもらえるとは思ってなかった。他に,
デコメーラーなどのアプリで,この猫消失には対応できるようだが,トラブルシュートも含め,そこまでやる元気はないので,自分の対応としてはそんなところ。
(一枚目の画以外は,全てiPhone 5Sにて撮影,一部トリミング)
neko-no-moriさんによる,モディファイ。これならまだ,良いかも。