小学校近く

長男の通う小学校近くの沢です。

森林は，ツル性植物が繁茂したマント群落とスギというよく見る景色で，まぁボロボロと言った方が良い状況ですが，渓谷が深すぎて工事費用がかかりすぎるのか，自然護岸が奇跡的に残っていて，思ったよりよさげに見えます。ちょっとびっくり。春から夏にかけて，川底をあさってみようと思います。水生昆虫で，一応環境診断が出来そう。
以上，LEICA R4s, Elmarit-R 2.8/135


でも，よさげな渓流の直下には，学校の生活雑排水がそのまま流れ込んでいました。下水がここの場所まで延長されるのは，まだまだ後数年待たねばならないはずです。MINOLTA A1



息子が就学年齢に達して曲がりなりにも保護者として学校に関わるようになり，今まで守られていたあるいは，大きな社会問題が発生していないことから，全くスルーの分野ってのは沢山あるなぁと感じるようになりました。

１）セキュリティ。大人も子供も，危険な人間がしらっと入ってきて取り返しの着かないことをやる。銃社会でないから，アメリカのような大量殺人は起きませんが，現象的には日本もそれと同じレベルにあると思います。・・・・・・日本もガーディアン・エンジェル等類似組織を各自治体，各校区で作って対応すべき時代かも知れません。いわゆる終戦直後の自警団みたいなものが復活するというのも，別の問題を包含していそうです。完全ボランティアで，その団体の

２）食品の安全関連。ＢＥＳの原因となるプリオンが含まれる可能性のあるウシの部位は，スープ類や潤滑剤などの様々な分野の製品に姿を変えて入り込んでいます。自宅でレトルトカレーや固形ブイヨンなどは気味が悪くて使わなくなりましたが，そういったレベルの抵抗も，学校の良識が追いついていない状況では，ある意味，ナンセンスです。この分野の問題は，後で原因が特定できないので，全てを拒絶できないので有れば，食品メーカーの良識と判断にのみ頼るか，そういった監視圧力を高めていくしか有りません。学校給食材料について，このあたり，胸を張って貰えるのか否か。

３）紫外線問題。この問題は，未だに対岸の火事で，学校関係者には自分たちの時代の黒く日焼けしている子供が健康的，半袖で体を鍛えるという，およそ認識の外の世界にある方が大半です。
　中国武術では「風は功工（グンフー）を奪う」という言葉があって，南方の暖かい地方に伝わる南拳の伝統衣装以外は，「全て」長袖です。まぁそれは極端な話ですが，皮膚を晒しまくるのがよいかどうか，いろいろ異論も多いのです。もちろん，オゾンホール拡大による紫外線書写による皮膚癌発生リスクは，北半球でも年々増加しています。双でなくても，ヘルペスなどの発症などでも言われるように，紫外線を受けすぎることは，人間の免疫力を下げるということは今や常識なのですが。

４）環境問題。幼稚園から大学まで環境問題や意識を体系的に教える試みは存在しません。ここの排水でも，洗浄に石けんを使うとか，取り組みを子供の教えたりする機会に出来ると思います。花いっぱい運動や美化運動，ゴミの分別が精々で，これは現場の先生達の知識もそれに近いものがあります。環境問題が叫ばれ，土木コンサルは生物調査で金を儲け，多くの自称エコツアーが自然の中に入り込み，環境分野の「専門家」がいろいろなところで講演を行っています。しかしながら，理学部のマクロ生物系の求人や就職環境は全く上がっていません。
　どのような委員会に顔を出しても，本当のプロは少ないです。確かに環境問題は，経済からあらゆる分野にコミットしないと解決できない問題で複数分野の視点が必要と云う話はウソではありません。また，マクロ生物的な知識が無くてもたいていの人が一般常識で関ることができる間口の広い問題でもあります。また，そういった多分野の専門家によるディスカッションこそが，重要であると思います。しかし，逆説的に言えば，そういった席で，根幹的な知識を持って問題を検討できる人間の比率は上がっていません。
　結論を言えば，既得権を持った人間が，上手く自分の仕事をアレンジして金を吸い込んでいるだけという感じがして，構造的に何も変わっていないということを感じます。

　というわけで，学校への働きかけも含めて，やることは多くて，学校も，そして私たち保護者もこれから大変です。余計な話だと思われる方，確かに放っておいても子供は育ちますが，その先に待っている未来は，いかがでしょうか。私たち大人は先に「死に逃げ」できますけどね。