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Snow field

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この時期の温帯照葉樹林では珍しく、南九州北部で積雪した。先週の屋久島のフィールドもきつかったが、こっちもデータ取りに行って、手足が死んだ。

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シカの重点捕獲地域であるということもあるのか、獣類のフットプリントが極少だった。木々に張り付く積雪を見て、南九州の普段と比べていきなりシビアな環境になったことが感じられた。山系は紫尾山。シビアな紫尾。
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ところどころエゴなどの落葉樹が交じるが、結構まともなシイ・カシ林だった。
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アカガシの萠芽が殆ど食われているが、一本だけなんとかの遠慮残し。カシノナガキクイムシに主幹がやられなければ、通常の採餌行動が脅威にはならないはずなのだが。ここは、幸いにもそっちのリスクはまだ上がってない地域。今までもカシノナガキクイムシが発生するなんてことは、氷河期以来数えられないほどあったろうけど、数千万個体に近い生物が、薪炭林として萠芽再生林を利用して、機会化で効率が上がったところで、プロパンの普及とともに一斉に利用を止めて、そして数十年後、林分毎、カシノナガキクイムシの加害に好適な直径の揃った幹に達するなどというイベントは、有史以来生じた事例は、多分あんまりないと思う。里地のシイカシ林が今迎えているリスクは、ヒトーシカーキクイムシの合わせ技だが、ヒトという生物の活動の規模と影響範囲を見誤ると、ガイア教になったりするので注意が必要だと思う。
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 何も道がない始めての森林に入り込んで、また戻ってこなければならない。かつて、GPSの無い時代では1/25,000の地図とシルバコンパスの読図は前提として、テグスを引っ張って、いちいちまた回収していた。便利になったが、これだけに頼るのはかなり危ない。豪雪や豪雨、積乱雲など撹乱源の空中密度が高くなったときに、ただでさえ拾える衛星が少なくなる谷筋に居れば、GPS衛星からの信号が受信できなくなるみたいな状況は、アンテナの仕様の低い安いモデルでなくても普通に生じる。
 手持ち装備の使い回しは、現在あまり寒冷地でフィールド活動をやっていない結果なので、このよく使えている安価で十分な性能のGPSも、バックライトを点灯させると頻繁にローバッテリーの表示が出て慌てる。普段エネループで1日半の活動では十分に保つのだが、ホッカイロみたいなので、温めておかないと急速に電圧が下がる。
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今年が、南九州〜熊毛地域において寒冷の年であると、色々欲しいデータが取れる可能性がある。ちなみにこれは、2010年時の画像。チコがスノーパトロールに出かけるところ('WINTER WONDERLAND')。

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気象データから明らかになったのだが、翌年2011年もこちらは寒冷、豪雪(と言っても二日以上、道路を覆って残ることはない、幸せな状況)の年だった。
 今年は地球全体ではやはりかなり厚い歳だったというデータがでたようだが、気候変動は、局所での極寒、極暑の頻度を上げるだろう。


Commented by arak_okano at 2014-12-25 19:31
とにかく、雪は大変です、お疲れ様です。チコちゃん、頑張ったね、バグースだにゃ。雪にもめげず、凄いでにゃ!
Commented by complex_cat at 2014-12-27 00:49
アラックさん、最近のチコは、さすがに寒さを避けてくれるようになりました。
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by complex_cat | 2014-12-23 17:16 | My Shot Life | Trackback | Comments(2)

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