逆襲のフィルムカメラ #5ーContax IIa and Biogon 21mm

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 ようやく、フィルムスキャンができるようになった。フィルムスキャンフォルダーが見つからなくなっていたので、オークションで探したが、評判の宜しくない業者さんが3,000円越える値付けをしていて、しかもこのタイプの人達は、送料を大幅に盛ってくる(送料はいいねになっているし送料分の領収はないのを利用している)。数週間、誰も入札もせず、再エントリーでグルグル回るのを見ていたが、本体一式全部付いているジャンクを出品されている別の方の出品を見つけて事なきを得る。フィルムスキャナーが二台転がる状況になったが、出費やオークショントラブルを考えるとこれが正しい。
 「プロジェクト・ニャンウェイ【本文R12】」でご紹介した、ドック港の猫たち。 ワイフと猫たちを見にいった時に、ContaxIIとBiogon 21mmを持って行って、適当に露出を図ってシャッターを切っていた。
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 上の部分拡大画像。等倍画像ではなく0.75倍ぐらい。スキャナーの読み込み解像度限界もあるが、135フィルムサイズは2GBの解像度があると言われていたとか。パッと見の印象、線描写が繊細だなと思っていたが、素晴らしい線の細さ。これだからクラシックレンズとフィルム撮影はやめられない。


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 デジカメだと夕闇ちょい前ぐらいだと何ら困ったりしないが、フィルムだと、今時はISO400のネガを手に入れて使うのが一杯一杯。時間帯が遅かったのでかなりスローシャッターで切っている。

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 猫たち本当にたくさん居る。関係している人の状況がよくわからない。皆、警戒している。釣り人にどやされたりしているからだろう。人に甘えるのと警戒を怠らない、常にリスクを感じ取って対応という縛りの中で生き残っている猫たち。
 レンジファインダー機の広角は、ビューファインダーで見ると、35mm程度の広角でも、こんなに広かったかと思う。このあたりは一眼レフで使う広角とも感覚が違っていて面白い。ましてや21mmである。なるべく猫たちに肉薄して撮らないと、主体が小さくなってしまうが、レンジファインダー機のレンズの最短撮影距離は広角であってもこのBiogonなど0.9m程度だ。レンジファインダーの宿命だが、標準で0.75mぐらいがいっぱい。RF専用レンズだと、望遠では4mレベルのものも。一眼レフになって、近接撮影は物凄く強くなったのだと分かる。
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 冬期の寒さや餌の枯渇、周辺を移動するときのロード・キルなどで彼らは命を落としているのだと思う。特に、分散していく時には、交通量の多い広い幹線道路横断で大きなリスクが生じるのを夜、周辺を走ると感じる。両側三車線で流れる車の巡航速度も早い。通う頻度が上がれば、チコのような車両対応熟達個体でも、多分、確実にロード・キルの餌食になり結果的に隔離された島のような場所だ。

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 結局、人間に対してある程度のアプローチが可能な個体が生き残りやすいが後は運任せ。個体寿命は短くないだろう。見ていて非常に複雑な気持ちになる。

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 全員連れて帰りたくなるがそうも行かない。割とみんな仲良く身を寄せあって生きている。どれもkin(血縁者)である可能性が高いというのも理由かもしれない。配偶可能個体が存在するから、遠方からのオス猫など、やってきている個体も含まれている可能性はもちろんあるが、多くが若い個体と雌だった。この辺も道路隔離効果が影響している可能性がある。

 追記ー久しぶりだったので、裏表逆にスキャンしてしまった。
 ではみなさん、頑張って、アーハメィ!!




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今回使った戦後のZeiss IKON Contax IIaとCarl Zeiss Biogon 1:4.5 f=21mm。レンジファインダーの基線長の長さがLeicaよりもかなり長い。 これは、シャッター速度の高速側が1/1250sec.であることとともに、ZEISSファンはスペックのアドヴァンテイジにしていた。しかしファインダー倍率も含め、2重像合致式の色付きの部分はM3と比べると明らかに見難い。


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 上面左から、フィルム巻き戻しダイヤル。傑作エポックで完成度の高かったLeica M3も含めてクランク型のものはこの時点では殆ど無かったと思う。クリップオンストロボはないので、ケーブルで繋ぐため、ホットシューはまだ存在しない。シューは主に露出計やビューファインダー、ターレットファインダーなどを嵌める場所。右のシャッター速度ダイヤルは持ち上げて設定する。フィルムカウンターも自動復帰しないので、フィルム装填後二、三回巻き上げたら自分で0に合わせる。同軸の上はフィルム巻き上げダイヤルになっている。レバー式ではないのもLeica M型との違いで、結果的に最適解はLeicaの方であった。LeicaもZeissも小物に過ぎなかった時代のボスキャラであったVoigtlander社のProminant IIでは、巻き上げはレバー式になっているが、分割巻き上げにしてこのダイヤルにレバーが付いただけみたいな作りになっている。Voigtlanderは日本のコシナがブランド名として襲名したが、それもデジタル時代になって、MFレンズを使うマニアを別にすれば、名前もあまり聞かなくなって、両者を勘違いする可能性のある人も、ほとんどおられないだろうといあたりが実態だろうが、念のため。
 シャッター速度ダイヤルの前の使いにくギアは、フォーカシングのダイヤル。指が痛くなるので、微動ネジとして使うのが望ましいと思っているがそれが作法として正しいのかわからない。

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カメラ下面。二重のケースカバーロック。巻き戻しレリーズボタンは大きくて、押すときとても気持ちがいい。

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 Biogon 21mmなどの広角レンズは、この時代、レトロフォーカスレンズではないので、後玉は喉奥まで飲み込む。絞りダイヤルにクリックはないので、自由な位置で中間絞りが使えるが、使いにくくやっぱり手が痛くなるヘリコイドダイヤルと同軸ですぐに動いてしまう。精密光学機械然とした作りが優先して、UIの瑕疵の積み残しが続く感じ。スナップなどを撮ろうと思っても、Leicaなどにくらべると機動性には欠けて、結果的に駆逐されてしまった要素がこの辺りにも。Nikonは、フィルムカメラメーカー黎明期において、Sシリーズの名を冠して、このContax互換機を作っていたわけだが、
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 後ろのカバーは当時は精密機械的に完全な遮光を考えればこうなるという構造。実際にLeicaでは21世紀になるまで作られたフィルムカメラで、蝶番式のバックは採用しなかった。
 フォーカシングシャッター周辺の上下二重ずつのレールガードや圧板周辺の作りは流石Zeiss手な感じで、フィルム平面性などに、気を使っているのが分かる。「鎧戸」と呼ばれた、細く分割された縦走りフォーカルプレーンシャッターは当時のメカニズムとしてハイテク、精緻なものだが、繋ぎあわせの糸が切れれば、ばらばらになり、耐久性は日本のフィルムカメラと比べるべくもない。状態のいいのはこうやって撮影に使えるが、いつまで保つのか、その先のメンテはどこにどうすれば、などと考えると、フィルム何本まで通せるのかなとか考え出せば不安になる。コレクションではなく使っていくというのはかなり大変なこと。まあ、その前にフィルム生産、現像インフラ毎消滅するのが早いかもしれない。

 それでも滅びの美学的な感傷では使いたくないなと思っている。これは光、光景を写し止める機械なのだから。

 実際シャッターレリーズボタンなどのフィーリングは最高で、上のフィルムスキャンでの画像は、手持ち撮影のまま、ほとんどが1/15sec.とか1/8sec.とかで切っている。クイックリターンミラーの一眼レフでは苦手とした、小さな音とシャッター時のショックの最少化ということについては、当時のアドヴァンテイジは、確かにあった。後年開発発売された、シャッターショックを抑えこんだことを喧伝していたOlympus OM-1でミラーアップして横引き布幕のフォーカルプレーンシャッターだけ動かした場合でも、これに追いついていない。尤も、ショックアブソーバーを効かした重量のある当時のNikon Fなどでシャッター時のショックが大きいなんてことはまるで感じないので、コピーがもともと盛りすぎであったとは思う。
 Contax IIのシャッターをきると、レリーズボタンに心地よい軽いレスとともにとても素敵なコンパクトな音がする。

 本来なら動画を上げるところだが、エキサイトはYoutubeの貼り付けに未だに問題があるので(これも一部ユーザーだけの不調のようだし、私が過去にyoutubeから貼ったものは、ここに貼り直してもちゃんと見られるから物凄く始末が悪い)、そのうちに。

TOPCY

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by complex_cat | 2015-11-28 05:47 | My Tool | Trackback | Comments(0)

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