当てデジと刺抜き

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昨晩、食欲が落ちたチコに食べさそうと捌いた血子鯛。捌いている時にうっかり胸鰭の先端に指先が触れた。仕事でヘロヘロだと、そういうドジをよくやる。
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瞬間的に痛覚を感じて、しばらく痛みが消えないのでおかしいなと思ったら、先端が折れて突き刺さったようだった。しかし半透明なので皮下に入ってしまうと全く見えない。しょうがないのでビノキュラで剥くことにした。
 これは鉄骨が刺さってるみたいだが、マチ針をメス代わりにして皮膚を剥いでいるところ。ビノキュラにNikon COOLPIX AW130で当てデジをして撮影したが、利き腕のオペなので、どうも勝手が悪い。当てデジは、撮影レンズが小さなコンデジのお得意の技だが、本機はガラスシールドがある分、ビノキュラの接眼レンズとの間に距離ができてしまって、あまり当てデジ向きでないことがわかる。勿論、アイピースの外の部分は真っ黒で、そこの面積を最小化しなければ、AE露出だとそちらに引っ張られるので、肝心のアイピースの中の画は、かなり露光補正しても、オーバー露光になるから、ズームを繰り出してなるべく望遠側で撮ろうとするが、そうすると、フォーカス範囲に制約がかかってくるので、ピントが合わなくなる。

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  撮影しながら痛みを頼りに、棘を探す。指の厚い皮を剥いでいってようやく突き刺さっている棘そのものを発見。ビノキュラで見ると光沢のある棘がはっきり分かる。便利だよビノキュラ。
 AW130は無理な体勢で利き手じゃない方でレリーズしようと思うと、高耐水圧防水カメラだと思い知らされる。普通に使っているときはこんなもんだと思っていたが、レリーズが凄まじく深くて重い。
 
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 強く刺した覚えはないが、簡単に折れて、簡単に先端が残る。ガンガゼとかは棘自体に更に小さな逆棘が付いていて悲惨だが、刺さっただけで、折れやすいのは本当に折れやすい。海洋生物の棘はそんなのが多い。この後、針のメスでほじくりだして最後はピンセットで抜いた。手が3本あれば、抜く所が当てデジで撮れたのだが。
 昔お世話になった、電顕、光顕の仕事をやっておられた恩師の一人が、私がフィールドから戻って指にものが入った状態で苦労していたら、「c_C君、ビノキュラで見てご覧。ピンセットでそのものが掴めるから早いよ。」って教えてくださった。皮膚科など行けば、そういう処置もあるのかもしれないと思ったが、やってみたらたしかにそうだった。今回みたいに皮下に入ってしまったら見えない棘とかも判別出来る。ビノキュラがその辺に転がっている環境だと便利だよビノキュラ。

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 iPhone6sPlusでも試してみたが、利き腕でない上に、ビノキュラのアイピースに当ててシャッターボタンを押すなんて無理なので、セルフタイマーを使った。iPhoneで撮影中指が動いてフォーカス外す。
 フォーカス範囲など、元々そういう使い方を考えてないわけだからやってみないと分からない。iPhoneにはアタッチメントレンズなども存在するわけで、それも一種の当てデジなのでちょっと期待したが、これも当てデジ向きでないことが分かった。スポッティングスコープならもう少しやりやすいかもしれない。
 ちなみに、表皮を剥く前の状態。陸生植物等の棘や微細な木切れなら皮下にあってもすぐに分かるものだが、半透明の棘は全く見えない状態。

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 通常のマクロ域なら十分綺麗に撮れてコンデジ消滅に拍車をかけたiPhone。自分の感覚だとカメラの代わりにはならないのだが、それでも、このiPhoneの撮影機能を使うことだけ考えれば、十分カメラ足り得る。最初に手に入れる「カメラ」がこれになってしまえば、コンデジは要らないという人も増えただろう。
 勿論、顕微鏡アダプターにかっちりデジイチをセットして撮るっていうのは、当たり前の使い方だし、スポッティングスコープに装着する仔をと前提としたアダプターとコンデジ、デジイチのセットというのは、普通に使う機材だが、ちょっと大仰だったりするし、付けている時には肉眼で覗けなかったり、持ち歩くには向かなかったりする。
 スポッティングスコープでもビノキュラ(双眼鏡ではなく実体顕微鏡の方)でも、当てデジ向きのコンデジかスマホを持つということは、自分みたいな人間だと、証拠画像レベルだとちょっと便利だったりする。勿論、動態向きじゃないし、そういう視点で見るデジカメの価値評価というのも、普通の人はやらないだろうけど。

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by complex_cat | 2016-02-19 21:30 | My Tool | Trackback | Comments(0)

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