Peaceのオーブン
2005年 04月 26日
Peaceのオーブンです。日本のいわゆる「文化住宅」では,オーブンなどはまだまだ一般的でなかった頃,家庭でオーブン料理を実現したローテク品です。数社が出していたようですが,このタイプ全般はピース天火と呼ばれていました。メーカーデータなどを調べようと検索したら,今時,状態の良いものがオークションなどでも手に入らないらしく,Webでも見ると,ケーキを焼く女性達などにとって幻の名品となっております。賃貸住宅でも気楽にガスコンロの上に載っけてオーブンとして使え,また,上の方に300℃までの水銀温度計が着いていて,温度調節も可能ですし,自分で焼き具合などの調子を掴みやすいです。
キッチンにオーブンを組み込むかどうしようか考えたときに,基本的に電気オーブンになりそうでしたし,電子制御型ガスオーブンの値段はあまりにも高いし,大体,場所を取りすぎると云うのが気に入りませんでした。同じケーキを何セットも焼く必要があるわけでもなし,庭に石釜を作るのが夢でもあったので,いらないやぁと仲人夫婦の家にあった使い古しのこれを譲って頂きました。オーブン料理を毎日作るというのは日本人の食生活では,逆にあり得ないです。我が家では気が向くと毎日稼働しますが,ひっそりと半年ぐらい出番を待っていても存在を忘れるほど場所を取りませんので,大正解でした。
今時のオーブンに出来るのは,もちろんパンの発酵等も出来ますが,それは,付加機能であって,本来の機能ではないような気がします。他には最後の焼きの間,昼寝が出来ることでしょうか。別にタイマーを仕掛けておけば,自分で火を消せるし,何ら問題はありません。まさか,ケーキを焼いている間に買い物に出る人とか,帰ってきたらクッキーが焼けているように仕掛けて外出するという一般家庭人はおられないでしょう。
私たちはこれを,オートキャンプなどに持っていき,キャンピングコンロの台を石で工夫して野外でケーキやクッキーなどを焼いたりしております。ダッチオープンと違って本格的な構造なので,全く普通のオーブンと同等の働きをします。また,天火オーブンについては,アウトドア用の簡単なものなども確かにありますが,こちらの方が本格的なオーブン料理に使って間違いがありません。
天の邪鬼な私は,ローテクってしばしばハイテクだと感じることが多いです。
「あ〜ん,ドラえも〜ん,山の中で使えるオーブンで,気楽に持っていけて,軽くて,美味しいオーブン料理が作れるのが欲しいよ〜。」「はい,ピース」・・・てなもんです。
ウソだというなら,家電メーカーさんに同等品をハイテクの粋を集めて作ってみて貰ってください。今のテクノロジーの延長線では無理でしょうね。電子部品満載というものが優れた道具とは,必ずしも言えません。唯一可能性のあるのは,イワタニやプリモスなどのLPGボンベコンロやコールマンなどのフィールド用ストーブメーカーがストーブ一体型のものを作る方法ですね。
とりあえず,これで焼いたキッシュなどを。他に,タマネギのパイや或る流通関係の人に「売り物になる!」と絶賛されたシフォン(これは下井佳子さんのレシピが素晴らしいからですが)などが,ワイフの定番で,私の好物です。もちろん,私自身もケーキを焼いたりします。
これは,ワイフの作品。
いいなぁ…カタログハウスの通販生活あたりで復刻しそうな品物ですね。
我が家にも同居人のこだわりで、デロンギ社(イタリア)のオーブンなどあります。何にこだわっているのかよく理解していませんが。