再冒愚ブルース〜破損ー修復記 #10【私的リハビリ記】Born to Run

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 土日は平日の負担がどっと出るのか、死んだように寝ているところにチコが張り付いてきて、目が覚める。この外で薄ら汚れたまま帰ってくる猫は、私が一瞬眠りからさめてまどろんでいる状態を逃さない。君みたいにスパっと目は覚めないんだよね。でも、そうなったら、チコには寝たふりは通用しない。
 手術した周辺が神経等の機能を回復するに従って、いろいろ疼きだして夜中に魘されて目が覚める。昨晩は、鎖骨をつないでいるチタン製ブレートが骨に埋まってズブズブ沈んでいく夢を見て、それを自分で手で抑えている感触があまりにリアルで、怖くなって飛び起きた。

 暫くチャリンコや自動車の運転は手控えている。ちょっと運転したぐらいでは問題を感じないが、とっさにドアを引いたりハンドルを引いたりするときに、自分の鎖骨をかばえる自信がない。そうなればまた逆戻りだ。その状態で事故れば保険も微妙だろう。先週フルサイズのワゴンに載せられ、その重いドアをいつもの調子で閉めようとして、あ、やばいと手を離した。そういうとっさの時の躰の使い方というのが、リハビリ期間中はクセモノだ。

 自転車も同様。で、通勤や普段の足については、公共交通機関は別にして、チコに倣うことにした。チコはバスに乗ったり新幹線に乗ったりはしないけれど、つまり徒歩か猫の速歩、あるいは軽いランニングということである。





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 一日、結構な距離を歩くことになるので、入院中に欲しかったベアフット・ランニングシューズを購入して、もっぱら、それを履いている。流石に、人に合う時とか、フォーマルの場にこのカエルシューズで行けば、着衣はどんな格好でもドン引きされそうなので、普通のシューズは別に用意して下駄箱に放り込んである。


ここでベアフットランニングの流れと私見について書こうとしても、私自身そんなにまとまった知見があるわけではない。取り敢えずベース情報としては、このあたりか。


BORN TO RUN 走るために生まれた ―ウルトラランナーVS人類最強の“走る民族”

クリストファー・ マクドゥーガル/NHK出版

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 入院中に友人のはてこさんがこの本を送ってくれた。彼女のレビューを読んで、ずっと気になっていて・・・・気が付いたら鎖骨を折って入院していた。そして、この本が送られてきた。
 思ったより分厚いのに驚いたのだが、3つのテーマでそれぞれ書かれたものを合わせたような構成になってる故の厚み。

 一つ目が、故障続きで走ることを断念していた著者、クリストファーがメキシコの銅峡谷(バランカス・デル・コブレ)で、伝説のカバーヨ・ブランコという求道的(常識的に見れば、頭おかしいとしか言いようが無いレベル)なランニングマンを見つけ出し、彼、カバーヨが魅入られた伝説の“走る民族”タラウマラ族とその長距離山岳地帯を走り抜ける秘術に遭遇するまでの話。
 あたかも野生動物の生き方のような秘教的でストイックな価値観を生きるカバーヨ・ブランコ(本名Micah True )。既に2012年にトレイルランニング中に事故死、享年58歳、故人となっている(事故の経緯については実際のところはわからない)。彼がたどり着くべくしてたどり着いたタラウマラ族は、最低限の西洋文明社会との接触をベースに、今も蜃気楼のような隠れ里のような集落で暮らす(という話になっている)。タラウマラ族に親交を許された数少ない人間であるカバーヨ・ブランコの半生とその正体は、最後の最後で明かされる。

二つ目は、先端テクノロジーで武装したランニングシューズを開発できるメーカーであってもランナーの足を破壊しないランニングシューズを作り出すことが出来ない、現代の病、ランニング障害というスポーツテクノロジーの矛盾と謎を紐解くことで、ヒトは本来どんな行動生態に適応した動物であるかを解明しようという学際的な試み、魅惑的な仮説の話。
 実際に、足を故障してランニングを諦めた普通のランナーであった著者が、Runningの世界においてリア・ランディング(踵、もしくは足底の後ろ1/3で接地)ランからのパラダイムシフトを引き起こした、バイオメカニクス的アプローチからたどり着いたベアフットのフォア・ランディングラン(足の足底前部1/2部分で接地)の秘密が提示される。そしてその足を壊さず驚異的な距離を走ることを可能としたランニング技術が、ヒトという哺乳類が本来、どのように獲物を狩る能力を適応してきたかという進化生態学知見からのアプローチと符合するかという話。ヒトの足や脛骨まわりの解剖学的知見と、ヒトが長距離走破適応型の哺乳類である必然を示した研究者の仮説に著者がたどり着くまでの章はとてもエキサイティングだ。ここでは、読み手にも頑張れば関連研究者と関連文献の検証から、ある程度の真偽を推察しようという試みが可能だが、英語圏Wikipediaにある'Persistence hunting'(「持久狩猟」)と'Endurance running hypothesis'(ヒトが「長距離走破適応仮説」の狩猟を可能とする種であるという仮説)についてみると、仮説の矛盾は無いわけではない。ヒトはどんな哺乳類よりも、長距離、丸一日でも丸二日でも連続して走ることができ、それによる捕食行動に適応した生物であるという仮説検証の部分は、ともかく物凄く魅惑的ではある。。
 実際に、私も動画資料などを見てリア・ランディングを試行錯誤しながら走ってみると、ランディングの直前に接地部分の対地速度を最小化する方法は、ゆっくり走ろうとしてもむしろ効率が良くて速度が落ちないということに気がついた。衝撃が減るのでその分、前に進むしかなくなる。チコたち猫の運足も、考えてみれば、肉球への擦過ダメージや衝撃を最小限にする場合のやり方になっていると思うし、それとも通じるだろう。

最後のパートは、長距離山岳トレールランニング技術を身につけたウルトラランナー、スコットジュレクを始め、“ベアフット”・テッド、ジェン・シェルトンなど刺客とされたランナーたちとタラウマラ族との壮絶な戦いを描いた章だ。タラウマラ族のトレイルランニング技術にかぎらず、本来、ヒトの耐久走破能力が、性差、年齢差の生じ難い特性だということを実地で体現している。特に、タラウマラ族を最も追い詰める最初のランナーが女性アスリートであるジェン・シェルトンだったという部分もとても興味深い。なお、マラソンのような多少の起伏があろうが基本、街中ターマックかトラックのランニングで、40km程度(!)の距離だと、記録の性差は男子でデニス・キプルト・キメットの2時間02分57秒、女子でポーラ・ラドクリフの2時間15分25秒とその差、12分28秒。不整地で距離が伸びれば、むしろなくなる可能性だって無いとも言えない。
 友人に私より遥かに年長で、地下足袋で屋久島の山岳地帯をひょいひょい移動する夫婦がいる。奥さんの方は私の高校の先輩だが、二人共タフな上に、あの薄い地下足袋で足が痛くないのかと普通は思う。林業関係者にも地下足袋が標準の人が少なくない。ベアフットで、足に負担をかけないで山岳地帯をトレールする技術が身についている。そうやって考えると薄いサンダルで山岳地帯を100km以上を走るベアフット・ランニングってそんなに突拍子もない話ではないような気がしてくる。

 そして技術面の話で言えば、ただのランニングではなく昼夜連続してフィールドを走り抜けるための飲用のための採水など、サバイバル技術までに及ぶトレールランニング技術を駆使しての死闘の内容は、単純に競技者の競争的な話ばかりではなく、相互に競技者を守るタラウマラ族の慈愛に満ちた場面が何度も登場する。本書がニューエイジ的な文脈でも支持を受けたのがよく分かる。
 この周辺の話は、こちらの分野で著名となった写真家、Luis Escobarによる魅惑的なアスリートや大会の写真を含む詳細なアーティクル(邦訳版)を読んだ方が早いだろう。また、この本についての私の基本的な距離のとり方において、「この本の底流にあるニューエイジ的な要素が無視できないほど濃厚なのです。」と書かれたこの方の書評に近いものがある。なんとなれば、この世界はフィクションを事実として喧伝して売るニューエイジ商売にやられすぎてきたのだ。躰に関わることであれば、特に慎重に行かねばならない。それでも実地検証可能な材料が散りばめられていて、ランニング愛好シーンにはここまで多大な影響を与えてきていることは確かではある。

 ちなみに、以下の「パパラギ」、「リトル・トリー」、「ミュータントメッセージ」などの著作は、大ベストセラーで売れまくった後から、完全な捏造と言っても良いものだということが明らかになっている(あるいは、著者が実際の当事者から色々矛盾を指摘されたりして、耐えられなくなってすいませんフィクションでしたとバラしたか)。その時そのタイミングで読んで、真実を示しすものとそのまま受け取り、凄く感動した人も少なくないだろう。偽史やニセ科学と同じで、そういった事実がなかったということは、矛盾を沢山指摘しても、特に支持者に対してそんなに簡単に証明することは出来ない。まだ、完全に否定されたその先には、どんな出鱈目であったとしてもとても興味深いストーリーだし良い寓話だ、書いた人間が間違っていても作品は悪くない、どこかに真実を含んでいるのだろう、みたいな擁護が必ず発生する。それを否定するのは容易ではない。最初からフィクションですってやれない行為自体が狡猾であるという所と偽りの明後日の話で実際に存在する人達の名誉を守れるわけがないし、検証からフィクションならまともな情報としては遠ざかるだけ。最後には、捏造の楼閣の上では、フィクションで儲ける作家と出版社以外は誰も得しないと思う。


パパラギ はじめて文明を見た南海の酋長ツイアビの演説集 (SB文庫)

エーリッヒ・ショイルマン,Erich Scheurmann/SBクリエイティブ

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リトル・トリー

フォレスト・カーター/めるくまーる

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ミュータント・メッセージ

マルロ モーガン/角川書店

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Mutant Message Down Under

Marlo Morgan/Harper Perennial

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 こういった話は、これまであった売上のためのニューエイジエッセンスや「高貴な野蛮(noble savage」と呼ばれる商業路線を狙った捏造本の数々を見れば、ある程度は差し引いたり捏造が含まれるなんてこともある。「高貴な野蛮」とは 自然礼賛および、同時代の文明批判、ギリシャ・ローマのお手本からの脱却、といった流行を利用し、文明化された西欧人が失ってしまった様々な美徳を未開社会の人たちが持っていることを称揚するといったシロモノで、プリミティブな民族にキリスト教で言うところの無原罪を見るみたいなのは、割と古くからあるネタである。この構造路線を使って作られたベストセラーは、何度も現れてくる。で、一通り売りまくった後、捏造がバレてテヘペロで終る。

 ただ、Born to RUNについては、実際に3つめの物語にあるような、実践的な走りや大会の記録や存在に繋がるもので、このあたりは、検証が簡単ではない捏造本とは一線を画すものだ。何しろ、「だったら走って見せてみろ」に対して「はいよ。走ってみせるよ」みたいなすさまじい距離距離の大会は、実際に開催されている。面白いのは、スポーツメーカーではなく、パタゴニア(大した額ではなかったがシー・シェパードをフォローしていて少し騒動となった)などのアウトドアメーカーがむしろそれをサポートしているという所。

 私自身、「高貴な野蛮」補正というのは、結構慎重に見ていないと罠にハマる場合があると感じたことがある。あるときに奄美大島でシシサミットというイノシシの研究者や獣害対策関係者など集まったフォーラムが開催されて、そこに台湾の狩猟民族がゲストに招かれていた。

 「日本で鳥獣被害が起きている理由がわかりません。肉の塊が向こうから歩いてきてくれるのに。」
 「最も優れた狩猟者は、巧みに獲物を捕獲できるものか、上手く公平に獲物を分配できるものか、掟を守るものか。答えは最後の狩猟者です。」
 「一人の狩猟者が捕獲できる獲物の数は決まっています。でもそれは貸し借りできる。」「奥さんが妊娠中は猟は禁じられる。」などなど。局所の資源を捕獲慣れ個体の発生を極小化しながら利用していくための知恵とは、そういうものであることは確かだと思う話がドンドン溢れてきた。どれも私のような感動性痴呆症の人間は「おおー」と思うような話で、また、タイミングよく聴衆も笑わしてもらえる。それでも、話慣れているのが私にもよく分かった。

 その後、先輩研究者と一緒に飲んでいたら、彼は私にちゃんと釘を差してくれた。彼等が海外からお呼びがかかり、色々なところに呼ばれて、彼等が提示する話の中で、ウケる話とそうでない話の選別が進んで、これは、ウケるツボみたいなものをはっきり理解して話しているという状況にある結果だと話してくれた。彼等の言葉の真偽を疑うわけではない。捏造や虚偽ではなくても、先進国の聴衆の前で話すことに慣れれば慣れるほど、「高貴な野蛮」の構造を持った話というのは、洗煉されながら自動的に強化されていくのだとことは知っておく必要がある。事実という抑制されるタガを持たない当事者でもない人間が、ウケることがそのままビジネスに直結する状況にあって、誘惑に負けずにフィクションを膨らませてるのを我慢するのは不可能だろう。トンデモの主催者の話が、最初よりもドンドントンデモ度が上がり、強固な信者さん以外、暴走してすぐバレるような話をどんどんするようになるのは、最初に毒りんごに手を出してしまった人間である故、必然なのだ。
 でも予備知識無くていきなり読めばと魅力的な話と感じる人は少なく無いだろう。著者にとっての某かの理想が描かれていて、その力は決して弱くないのだ。


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 ついでに、ちょっといろいろ調べる内に思い出した書籍。こちらはタイトルみればマラソンの話限定と読み違えそうだが、長距離ランの話だ。不整地をサバイバル技術を含め100km以上のトレールランニングを考えていくと、基本ターマック(舗装路)かトラックを走る40km程度(!)のマラソン射程内での分析の延長では限界があって、この本にはそれ以上のものが含まれている。特に今のマラソンは、超高速で走る絶対スピードランニング技術が必須で、短距離走のような様相を示しているからなおさらかも知れない。

42.195kmの科学 マラソン「つま先着地」vs「かかと着地」 (角川oneテーマ21)

NHKスペシャル取材班/角川書店(角川グループパブリッシング)

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 「長距離走破と生物学」となると、バーンド・ハインリッチを思い出す。私が「ウルトラマラソン」など尋常でない距離のランニング競技の存在を知ったのは、彼の邦訳本のどちらかのあとがきだったと思う。ハーバード大進化論総合学説の旗手であったエルンスト・マイヤー の薫陶も受けたバーンド・ハインリッチはバーモント大学の動物学、生物学分野の教授であると同時に最強の100kmウルトラマラソンランナーでもあった。マスターズ部門では世界記録も叩きだした。


ワタリガラスの謎

バーンド ハインリッチ /どうぶつ社

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これらはワタリガラスが餌となる動物の死体を見つけた時に、なぜ分前が減るのに、仲間を呼び寄せるのか?という疑問を解き明かしていったり、熱電対で昆虫の体温を測りまくったりする、彼なりの行動生態学のアプローチを示したスリリングな名著だが、今、アマゾンで値段を確認したら、当然古本屋さんの出品しか無いのだが、「ワタリガラス〜」の方は、なぜだが古本が全て12,000円を超えていた。プレミアムが着くとは思えないので、ええ〜???!!!ってなった。考えたら、出版元であるどうぶつ社は活動を停止している。リクエストが多ければ復刻される可能性はある。私にとっては、ワインハウゼンの猫本よりこちらの方がずっと大切な本ではある。
 
 で、ついでにこの本である。独断的で相互に十分関連付けられてない思考が散りばめられてるけれど、情熱的で、魅力的で興味深く、奇特な人である彼は、不思議なインスピレーションを与えるとあちらのレビューにある。そんなぶっ飛んだフィジカルエリートの彼も'Endurance running hypothesis'について、早い段階で考えていたようだ。

Why We Run: A Natural History

Bernd Heinrich/Ecco

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 注意しなければいけないのは、邦訳本のこっちは、"Why we run?"の邦訳ではなく、それ以前に出版されていた"Racing the antelope what animals can teach us about running and life"の邦訳版。前者は後者に生物学的なものを加えたものであり、肝心の加筆された部分は全く含まれていない。どういう経緯があったのかわからないが、結果的に混乱する上に、訳者、出版社はハインリッチがやって欲しくないことをやってしまっている。

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 ベアフット・ランニングの夢とサイクルトレーナーを夢想することが、退院するまでの焦る気持ちを楽にしてくれた。取り敢えず、どちらも安く手に入れることができて、ゆっくり始めている。想像以上に体がなまっているのを思い知らされて、始動はゆっくり行くしか無い状況。
 病院までベアフットランニングしたらまだ早いって叱られてから、歩くようにしているが、その前に、耐えられないほどの筋肉痛が襲ってきた(当たり前である)。スタッフの一人に「お医者さんにちゃんと訊いて走ろうね。」って言われたので、「だって、貴女の息子さんだって、だいたい言うこと聞かんでしょう。男の子だったらそんなもんすよ」って言ったら「危ない危ない、納得するところだった」って言われて余計、怒られた。

 まだ、私の場合、本気で練習できないし、折れた鎖骨に負担が掛からないように手放しで漕ぐ必要があるが、結果的に26インチのママチャリライクGIOSのスタッガードフレームクロスバイクをサイクルトレーナーにセッティングしてかなり具合が良い。最初は700cのMeridaのクロスバイクをセッティングしようかとと思っていたが、末っ子も含めてみんな、面白がって乗る状況になったので、こちらの方がシートが広くてエアロバイクみたいにどかっと座って漕いでもお尻が痛くなりにくいので、彼等には良いかなと思う。とは言っても、チャリに慣れていて体力のある末っ子は、立ち漕ぎ全開で漕いだりしていた。Giantのこのモデルは比較的安価なサイクルトレーナーだが、音も静かな方だと思う。
 気がついたら、我が家の誰かが思い出したように漕いでいる。息子たちはどちらかと言うと全員インドア派なので、誰にもで遇わず、こっそり躰鍛えられる方が性に合っているようだ。

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 サイクルトレーナーは、もっと抵抗が大きいものと思っていたのだが、滑らかに高速回転する。しかしながらケイデンス90rpmって相当きつい。別に競輪選手になるわけではないので、これで20分位漕げれば、そんなに恥はかかないだろうッて感じのトレーニングにはなるがとても無理。♩=120のKenny Loginsの'Danger Zone 'のテンポ1/2で走ると60rpmだから、最初はそれで30分〜1時間ぐらい漕ぐあたりから。病院ですっかり筋肉がなまってしまって、まだ着替えも、完全には自分一人では出来ない。回復は遅い。いきなりは我慢して、まあ、ぼちぼち行くことにする。

追記-さすがインスタ探すとこのランニングのパラダイスシフトについてのアカウントがいくつか見つかる。わかりやすい動画や図解もたくさんあるので参考にしやすい。

あと、最近の研究で、人類には地磁気を感じる能力があることが明らかになったが、これなどは長距離移動する動物には必然の機能なので、上記の説を強化することになりそうだ。

追記ー平地ではないフィールドでの長距離走走破能力に男女差がないという知見は、この事実を裏付けるものとも考えられる。
先史時代は女性も狩りをしていた。9000年前の女性ハンターの墓が発見され「男性が狩り」の定説が覆る可能性(ペルー)
色々失礼ながらカラパイアかぁ?!という人がいそうなので、こちらが原著論文。
狩猟については女性が男性と同等かそれ以上にやっていたという仮設は、検索すると2014年ぐらいから邦文記事でも度々紹介されている。
ご参考までに。

追記2-末っ子が、フィジカルエリートの友人に囲まれている状況にある。彼自体はスポーツ関係の部活はやっていない。でも、各種スポーツを得意とする友人たちからは、彼の取り組み方の真摯さや楽しさもあっていろいろ教えてもらっているようだ。ちょっと前はバレーボールだった。最近の回では陸上部の友人からのランニング技術があって、彼は結果的に友人からフォアフット・ランディング・ランを教えられ、見事に自分のものにしたらしい。
「なんか、何も考えなくてもフォームを変えたらスピードが乗ってしまってすごく走れてしまった」そうで、我が身で実地検証が既に終わっていて大したものだなと感じた。
 なので、そういう成長段階に既に立ってるのだなとこのエントリを、読ませたら、頷きながら読んでいた。自分の息子がこれを読んで理解してくれるまで成長したということ自体、ちょっと嬉しかった。

Commented by oratie at 2016-09-16 12:09
ジャイアントって結構面白いアクセサリー出してるんですよね。カタログにワイヤーのブレーキレバーでハイドロのディスクブレーキが使えるアダプターがのってましたよ。
Commented by complex_cat at 2016-09-16 14:15
ええ、ホントに。ハイブリッド型のディスクブレーキ、対向ピストンになるのでちょっと注目されたようです。
ドロップハンドル&シフトレバーだと、油圧ポンプを組めないのでAnyroadなどディスクロードでアップグレードなどに対応するためみたいですね。
油圧ブレーキシフターは徐々に拡充されていくようですが。
Commented by oratie at 2016-09-17 18:12
今乗ってるmtbが油圧ディスクなんですが、効きすぎて怖いです。ロードから乗り換えると特に怖いですね。
Commented by complex_cat at 2016-09-17 19:20
ロード乗りの方は皆そう言いますね。タイヤがハードでないと、ロックするまでが、あっという間で。
Commented by arak_okano at 2016-09-21 09:40
元気が出て、楽しみがいっぱいでリハビリにもなって
バグースですね。
でもね、アラックには詳しい解説が全く分からなくて
すいません。
Commented by complex_cat at 2016-10-03 11:17
> arak_okanoさん
いや、いきなり全開で復帰!みたいな話になっていかないのが年齢なりです。
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by complex_cat | 2016-09-14 22:39 | Cat Kick Dragon Fist | Trackback | Comments(6)

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