カワゴケソウのある水系異聞
2005年 04月 29日
何も申しません。こういったものを作ることで,河川工事が可能になっているということなのでしょう。
人の大切なフィールドでもあり,荒らすわけにも生きませんので,ここまでで終わりたいと思います。何をお感じなるかは,個人の自由ですが。公開を可としているようなので,そのままをただお見せ致しました。
かつて,屋久島で参加するハメになった,有料の講演・セミナーで,講師が本科のヤクシマカワゴロモを苔と説明していて,まぁその前にも何度と無く間違い等というレベルのものではない,あまりにデタラメな話をしてこられたのですが,とうとう我慢できずに思わず訂正を求めました。これが,高等植物だということが理解できないということは,生物学的に無知であるというどころの話ではなく,屋久島の価値とも言える生物多様性やその価値についても,理解していないことではないかと思えました。まぁ,完成で屋久島を気に入ってられる方,いろいろおられて良いかと思いますが,お金取って好き勝手な話をして良いと言うこともありません。
私の大学の恩師は,同じ施設で,生物系の学生の野外実習をやりましたが,施設使用に当たり義務として参加させられた「研修」の内容のあまりの酷さに,許せなくなったといっておりました。自分が居るうちは,二度と屋久島のこの施設を使用することは,無いだろうとまで仰っていました。
まぁ,ここで申し上げたいことは,専門家が問題点を説明しても,医者や弁護士が専門の立場から意見を言うのと同じには扱われないということです。
かつては,こういうジョークがありました。士・農・工・商・生態学者。
生態学にかかわらず,この国では,直接お金が係わらない分野の専門家の意見に対する扱いは,開発途上国並みに,あるいは下手するとそれらの国よりも低いのではと思うことがあります。悲しいことに,貴重な自然が残っている地方に行くほど,この傾向は強くなり,貴重な自然という意味では,極論すれば余り対したものは残っていないところほど,失ったものの大きさを後悔するようにそういった市民運動には,多くの企業人の重役の奥様などが参加されており盛況で,影響力という意味では,少なくとも地方都市よりはかなり事情が異なります。格差というものの皮肉を感じて笑ってしまいます。
地方大学は,格好着けた基礎科学などやらず,地元の産業振興にコミットする分野だけやっていろという文部科学省の基本方針も,これを更に強化していくと思われます。いや,もう大学改革は失敗しているそうなので,T・K大では,とっくに大学改革以後を想定して動いておられるようですが。
なんでしょうね。大学改革って。そう,取引に日本銀行が使えなくなって,その分の振り込み手数料分,大学予算が目減りするようになったことではないかと思ったりします。