体は完全には復調していないのだが、チャリンコで遠出したくなる。本来なら信頼度の高い一台を仕上げるべきなんだろうけど、雨露は防いでいるが、屋外に置いてあるので、放置しておくとただのガラクタになる。それ故、ともかく手を入れて順繰りに乗って、実際に使うようにと整備のモチベーションを上げる。 あまり遅い時間はできないし、昼間は昼間でやることがあるので、夕暮れ前や夕食の後、いじる。休みの日は、私が適当に思いついたものを勝手に三食作っているので、まあ、蒸しバンズの生地を発酵させてる合間とかにやる、そんな感じ。 で、いじっていると、大抵、外に出かけていたチコが戻ってきて、こっちをかまえと言ってくる。しょうがないのでブラッシングしたりして付き合って、その日は終わる。 『孤独な自転車乗り』ではなく、『猫に文句を言われる自転車乗り』。
仏・米・英式バルブ対応のPWT 携帯用アルミ製マイクロフロアポンプ IN-LINEゲージの使用を確認。遠出する場合、持っていくしか無い。
この商品は、もうアマゾンでは買えないが、英式バルブのホームセンターの自転車ポンプと違って、ちゃんと6気圧以上に空気を入れられるし、気圧ゲージもついている。使ってみた限り割りと使えた。エマージェンシー用としては十分だろう。
前輪は700cでキャリパーブレーキ、後輪は650cでディスクブレーキ、フレームはコメンサル製のMTBのもの。カーボンフォークは、次はヨーロッパ型のe-bikeロードを投入してくるMIYATAのロード用パーツ。MIYATAはスポーツバイク市場からほとんどおりてしまったような状況だが、EU圏でのe-bikeの隆盛のように、版図を変える程の影響が日本にあるかどうか、まだ分からない。
明日から通勤に使うチャリのローテーションの中に入れようと思って、夜のコンビニまで試走。後輪の細身のターマック用タイヤが良い感じ。へんてこりんな自転車だが、一応バランス取れていると思っているし、出だし軽いし、なんちゃってスパイダーサドルもはめて総重量もかなり軽めに頑張った。なんか乗っていて楽しい。太いタイヤはめたK2シクロクロスやサスペンションフォークのMeridaハイブリッドクロスバイクに比べれば、硬いのだが、街乗りにはむしろ向いている感じと自画自賛。まあ、言ってしまうとライザーバーハンドルのロードみたいな乗り心地。ドロップハンドルにしたら、キメラと言ってもこれはよりその性格が明確になるだろう。ロードの中古車体でディスク仕様のものは高いが、古い26インチMTBでディスク仕様のものなら、ほとんどただ同然である。フロントのディスクロード用ホークが手に入れば、ドロップハンドルと併せて、ほぼ私の欲しいものが作れるのではないかと今考えている。650cのディスクブレーキ対応ホイールと8sのドロップハンドルブレーキ&シフターは、中古なら素晴らしく安く手に入るので、CP良く中古部品で組み立てるには悪くないかなと思っている。でも、ここは傾奇物としてはドロップハンドルにバーエンドシフター&油圧ディスクブレーキっていう方向性で考えている。
650cのロードってコミック『のりりん』連載時は、絶滅危惧種扱いだったが、一応存続していた。メインキャラがみな650c乗ってるという稀有な作品になった。650cの車体は流石にほとんどもう見なくなったし、オークションでも非UCIバイクである歴史的名器のKestrel以外は、それ用のロードホイールなども見なくなった。まあ、飽きたら後ろも700cに変えてしまえば良い。ディスクブレーキだとそういう自由度はあるし、中古部品であまり酷いとスポークいじるけど、振れ取りが十分でない場合でも、リムブレーキよりは調整も楽で良い。
ちょっと遠出という距離ではないが、少しずつ距離を伸ばすようにしている。
自転車ってものすごく進化しているし、特にe-bikeの隆盛を差し引いても、メカニズム的には過去のそれとは別物と思えたりするのだが、一方で、過去のメカニズムも現役だったり、その進化を感じたり、古いものがやたら格好良く見えたり、専用パーツ化している競技用からの延長線上にあるモデルが存在しつつも、過去のパーツがそれなりに使えるものが普通に組まれて走っていたり、不思議な世界だ。 エントリ・タイトルは、1900年代初頭に書かれた"The Return of Sherlock Holmes"に収められたシャーロック・ホームズシリーズの短編、"The Adventure of the Solitary Cyclist"の邦訳タイトルから拝借。その古典的短編推理小説の挿絵を強引にディープラーニング技術で色付してみた。令嬢の服が生け垣と同じような着色となったので、多分令嬢とバイクが上手く認識されていない可能性。
自転車で家庭教師に通う令嬢を狙うストーカーから、ホームズと彼の義憤と令嬢への想いを寄せる依頼人が救う話。 自転車の歴史に関するサイトによれば、「1879年、イギリスのローソンがチェーンを付けて後輪を回す仕組みを発明し、『ビシクレット』と名付け......これが『バイシクル(自転車)』の語源.... 1885年には、イギリスのスターレーが前輪と後輪の大きさが同じ『ローバー』を発明」とあるので、この時代の自転車は、この挿絵からはわかりにくいが既にチェーン駆動となり、女性でも容易に漕ぐことができて、すごい勢いで普及していたはずである。挿絵が当時の資料に基づいた、これまた発刊当時のものなのか確認してないが、初版の雰囲気はある。なかなかシンプルなシティサイクル。 ちなみにこの'Solitary Cyclist'が被害者のことを指しているのかストーカーを指しているのか、諸説あるらしいのだけれど、もともとホームズ作品の多くのタイトルは'The Adventure of'に事件名をつけて「〜の冒険」としている。〜に関する話なので、令嬢が冒険して、みたいな意味ではないので、やっぱりどちらなのかわからなくなる。
その頃の自転車がどんな形状だったか、資料はないかなと探していたら、そのものズバリはまだ見つけていなくて、もっと時代が下がった1938年代のRudge-Whitworth 3-Speedの画像が目を引いてしまった。セミドロップですごく格好いい。3速切替の先のハブ周りは、外式変速装置には見えないので、内式っぽい。脱線したままだが、新しい資料見つけるまでこのまんまにしておく。
「チャリンコって漕いでたらどこでも行ける。」そういう小学生みたいな気分になっていければ大丈夫。今は、まだ、体調の問題も有ってちょっと中休みになりそう。