雪が降る日もある

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定例の検診と処置。チコを連れて病院に行って処置をしてもらって戻る。思ったより調子が良くない。ともかく彼のQOLだけ考えて判断するという状態になって、早、3年。それは、チコが戻ってきたときに寝室まで移動が大変かもしれない、すぐに気が付いて駆けつけれればと、居間で眠るようになった年月でもある。この春に彼は16歳になる。彼はよく頑張っている。同期のブログ仲間だった猫たちの中には、すでに永遠の散歩に旅立った子もいる。
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様子を見ることにしたが、気が紛れるかと、シクロクロスのディスクブレーキパッドの交換。もうひと時したら夕飯の買出しに行かないといけない。


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 で、ブレーキパッドも安いサードパーティ商品を購入しているので、このタイプはTektroやシマノには合わない。グラインダーで加工したりして使っている。逆に、グラインダー加工すればいいやとなってしまったので、あまり真剣に保守部品選びをしていない。天邪鬼。


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 機械式ディスクもかなり中古で使いまくったがTektroのローエンドはこのMiraになって設計もましになった感じ。


 筋肉が落ちて、関節も老化が進み、チコの腰にはこれまでにない負担がかかり始めている。冷え込んできたこともあって、ヘルニア的な激痛が発生したらしいが、処置でなんとか緩和ケアができてその後症状も落ち着いた模様。前日の夜は皆に色々伝えて大変だった。彼も光彩が開いたまま、座ったままの姿勢を崩せなかった。
 小刻みに震える彼を見て、末っ子が「ああ、ぼくが痛みを我慢しているときと同じだ。」と言った。
 次男は、チコが不調になってから、ずっと私の苦しみを見つめてきたことを告げてくれた。改めてこの血のつながっていない兄弟が猫であり、自分たちよりもずっと寿命が短いことを覚悟してきたけれどと、感情を漏らした。息子たち兄弟3人、私たちの子だ。よくわかる。悲しみへの表現は異なるが、公陳丸が旅立ったときにも、彼は声をあげて泣いていた。家族同然の存在に旅立たれる悲しみと恐怖は克服できるようなものではない。彼がずっと見事に運命とダンスしているところを見守るしかないと彼に伝える。

 雪が降り積もる中、外で動きたがるほどには復調した。主治医の先生の適切な判断と処置に深く感謝。
 
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 この雪が降る寒風の中、外で遊びたがる。困るが、彼の症状が沈静化したということで、ちょこっとだけ付き合う。本当に家の外のみで甘えたがるという性癖はややこしい。ナッチ、ユッチがいるせいかどうか、わからないが多分そうだと思う。


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 お昼のきしめん。圧力釜で手羽元を塩煮して、出汁をとった。温まる。チコは最近、すべて食べられるわけではないが、家族の食事に参加して、いろいろ強請るようになった。暖かいものを食べたがるのもよくわかる。もともと、温血動物を襲えば、熱き血肉を食べていた一族だし。この場合、柔らかく煮込んだ手羽元をワイフからもらって食べてくれた。
 パウチの餌をチンして食べさせることもあるが、商品によっては匂いが逆にダメだし、最近は、あまりやらなくても食べてはいる。


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 とりあえず、外との出入りで負担がかかるところを見渡して、猫ドアから洗面台、その上り下りを楽にするためにカラーボックスで階段収納みたいなものを作ることにした。加工現場を見分に来たチコ。処置後18時間以上たっているから、この様子だと、炎症は収まる方向になった模様。外に出たがってうろついてくるが、動きはましになっている。しかし、まだ、腰の痛みが完全には緩和してないのが尻尾に力が入っているのでわかる。


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 仕上げのねじのマスキングを次男に頼んだ。で、すぐにこれをちゃんと使ってくれたかというと、そのまま、彼は洗面台から飛び降りやがった。腰に負担がかかるので、やめろと言っても猫ってそんなものである。ただ、体をかばいながら慎重に動いていることも確かなので、復調方向ではあるようだ。痛みの出方の唐突さと収まり方は、人間の腰痛と似たような部分があるなと思った。主治医の先生は「加齢ですねぇ」とおっしゃったのでしょうがないといえばしょうがない。彼の下半身からはかつての脈動するような筋肉は既に消失している。老化のスパイラルだ。座敷の中で、最少運動量で日を過ごすという猫ではないが、外に出ても特に気温が低下してからは周辺をちょろっと行くだけで戻ってくるし、普段の運動量は明確に引退モードではある。

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 くつろいで好きな格好で眠れるということは、とりあえず、消炎処置が効いて、痛みは沈静化したようだ。翌日は天井近い場所においてあるアマゾンの段ボール寝床まで登っていたので、今回の異常が出る前に戻ったと考えていいだろう。変わったのは、レントゲンまで取った結果わかった、現在の彼の体の状態に対する明確な認識と家族での共有、覚悟みたいなものかもしれない。

 ワイフの親戚筋が急死して、土曜日は通夜だった。遠方の島にて、弔電のみの無礼をお詫びしたが、ワイフは父上を昨年のこの月の25日に失っている。この一年に2人の身内を失ったわけだ。私も下手するとそこに加わる可能性のあった1年だった。でも、私は天邪鬼なので、急死をもたらす死神にノックされかけたが、そいつからは、しらっと逃げ切ってしまった。違和感を感じるセンサーを鋭敏にしていて、死ななかった選択を選び、緩和ではない抜本的な処置のため、その最もつらい手術に耐えた自分を少しは褒めた。

 愛情を注いでいるものの成長期のトラブルは、未来に続く希望をその先のどこかに見出していければ、何とか戦える場合があるが、一方、寿命を迎えることを意識せざるを得ない存在のトラブルは、そういった希望を見出すというよりも、油断すると閉じていく存在への悲しみと恐怖に捕まる。希望は、残される者たちが自分たちの中に生み出していく以外には、あまりないのかもしれない。だから、より、自分自身の問題でもあるのだ。




Commented by umi_bari at 2018-02-06 17:22
チコちゃんは頑張っていますね、外に出ようなんて神業ですね、バグースです。我が家のチャンスはたまに脱走しそうですが、家です、今月の半ばに19歳になりますが、まあ元気です。ゴンは昨年のうちに19歳になり、殆ど寝てばかり、肝臓の腫瘍もなにも出来ずにいます。ご飯もなかなか食べなくなっています。チコちゃんは元気ですよ。
Commented by complex_cat at 2018-02-08 13:47
アラックさん、チャンス、ゴンちゃんともに幸せだと思いますよ。
実際、猫の場合、重病に対しては、回復の可能性も含めて手術の負担から何もできなかったりしますね。チコが腰を本格的に痛めた場合は、寝たきり流動食では延命も難しい状況になるかなと覚悟しました。
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by complex_cat | 2018-02-04 21:41 | Cat Family | Trackback | Comments(2)

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