Crossroad TCX (2016) life

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 GIANT TCX Advance pro 2 (model 2016)に乗るようになって3ヶ月。それまでの私のサイクルライフは、エントリーモデルのクロスバイクを、油圧ディスク&ロックアップ式サスペンションフォークに換装したり、ボスフリーハブのホイールをスプロケット用に交換して、シフター含めて7s→9sする改造が上手く言ったことに味をしめて、2002年代あたりのフレームをベースにシクロクロスやフルサスのMTBを中古部品を中心に組み立てたりというようなものだった。
 それでもロングライドだと、流石にいろいろ不安が出てきて、ここらでプロにメンテナンスを依頼できるまともなモデルをリファレンスとして乗ってみようと思った。ちょうど一年前の大手術の折り、俺、無事に手術が終わったらと、目をつけていたモデルが上記のそれだった。
 TCXはシクロクロスの系譜で、シクロクロスというのは、不整地を走る競技用バイクだが、近年はこういったターマックとそれ以外の両方を想定したカテゴリーはcrossroad bikeと呼ばれたりする。岩場や崖地のような完全なる悪路を走るハードなMTBから派生して、700cのタイヤを嵌め、都市空間などに対応したものがクロスバイクという名称のカテゴリーとして一般的な通勤用バイクとして席巻したが、むしろロードバイクから悪路方向に降ったフィールドに適応放散したものはいくつかの派生があるが、シクロクロスは冬場のロードバイクアスリートのトレーニング用として、かなりの歴史を持っている。一説によれば1900年台からという話。MTBのように最初から林道を駆け抜けてみたいなカテゴリーとはちょっと違うのだが、当然、そういった場所にも対応できるポテンシャルはあるドロップハンドル型のバイクではある。
 
追記―悪路を走ることが前提なため、タイヤやリムに泥が詰まっても機能しやすいように、古くはカンチブレーキが採用されていたが、その後Vブレーキが出てきても、2000年あたりから、フレームの多くはディスクブレーキ対応となっている。シクロクロス競技用として許されたのが、2010年にUCI規則で解禁されたときだから、それまではカンチブレーキ・ディスクブレーキがどちらでも選択できるフレームが普通に生産されていた。私の手元にあるK2の2002年のシクロクロスフレームもそうなってる。
 ディスクブレーキはプライベートランでは便利だし、カンチブレーキよりも性能が良いが、ローターは数人が絡む事故では大きなけがになりやすい。集団で走る競技の事故回避のため、ロードのディスク・ブレーキ同様、しばらく様子見状態だったようだ。このあたりは、同様に不整地を走ることが前提のMTBなどともよく似ている(後半はカンチブレーキがVブレーキに代わっていったが)。ちなみに油圧ディスクは、ホイールを外した他時にレバーを握ってしまうと、レバーを放してもピストンが強く合わさったまま元に復帰できなくなって大変なことになる場合があって、輪行時にキャリパーに挟み込むプラスティック版が、製品購入時にちゃんと用意されている。
 全天候型(ディスクブレーキが雨天時の保険)、舗装路、未舗装路選ばない、デュアルパーパスバイクとして、これ以上はないバイクだというのが私の感覚であり、感想である。

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 林道と言っても、今どきは多くが舗装されている場合が殆どではある。本当の意味でのグラベルを走るなら、タイヤなどの装備はそのままではちょっと心もとないのも確かだ。TCXは標準で太めのラジアルがはまっていて、その辺のアーバンクロスバイクよりは、MTB側に振ってはあるのだが。
 私がトレーニング用のフィールドに普段走っている地域の林道は、むしろほとんど簡易舗装が当てられていて、グラベルは少ない。これもカーブなどに土砂や落ち葉が溜まっているので、ダウンヒル時、そんなに安全な道ではないが、TCXの微妙なディスクブレーキと重心バランスのチューニングに助けられていて、後ろが軽く流れながら、カーブを当たり前のようにパスしていけるので、あまり怖い思いをせずに済んでいる。このクラスだと、開発時のチューニング投資もそれなりに行われていると感じる。
 一般のロードバイクと異なる所は、今どきクランクは52Tと大型化しているロードに対して、駆動力やヒルクライム向きに46TがラージギヤになっているところとBB(ボトムブラケット)の位置が悪路でのロードクリアランスを想定してやや高めにあること、最悪の場所では担いで走ることも想定されている競技のためもあるが、カーボンフレームを生かして、一応、総重量8kg台の設計であることなどだ。
 特にこの2016年モデルは、面白いモデルで、変速系はShimano105となっているけれど、油圧ディスクのレバーは105系のST-RS505ではなく、Ultegra系のST-RS685。オイルタンクも極小化していて握りやすいデュアルレバーとなっている。これはこのモデルの販売が105系の油圧ディスクシステが販売される前の企画であったことが影響したようだ。更に、私の機体は結果的にカスタマイズされていて、実は、オリジナルのFSA GOSSAMER CROSS、36/46TではなくUltegraの34/46Tに換装してもらった。よりヒルクライム、トルクの必要な林道向きに改造してもらっている。

 最近は、アルミフレームでも7kg台のロードバイクが存在しているのだが、かつてのアルミフレームと異なり、その分、剛性はものすごく上げてあってしかもいつまで経ってもへたらないようにできているので乗り心地は硬い(その分、寿命が来るといきなりポッキリという可能性も)。駆動ロスを最小化する剛性と悪路の衝撃を吸収できる柔軟性を兼ね備えた素材となると、今の所カーボンにまさるものはないようだ。ちなみに、今の性能とコストについては、このTCXのモデルの値段帯を境に、¥100k安くなると9kg台になるし、7kg台の車体が欲しければ更に¥100k積むというような状況になっている。リファレンスとしてはわかりやすい。
 私の機体は、晴天の日、大事に大事に落車しないように乗るような代物ではなく、普段の通勤にも使っているので(雨天時は流石にクロスバイクに乗り換えている)、フィールドで振り回してこそのTCXではある。このあたりは、私の日本で一番かわいそうなZeissレンズなどの使い方と共通している。
 前後のホイールは、流石にスルーアクスルになっていて、クイックリリースよりも強靭な太いパイプ構造で支えられる状況となっている。MTBも一時期は27.5インチが大会を席巻して、先行して出されていた29インチモデルが後塵を拝する状況になっていたが、単純にクイックリリースではインチアップに見合った剛性が確保できていなかっただけで、今どきはともかく体にあっていようがいまいが、29erが絶対有利という状況になっているのも、スルーアクセルに置き換わって出た答えではある。まあ、インチアップは、ダウンヒルなど、悪路走破性には有利なのはわかる。


 画像は、スルーアクスルのホイールをクイックリリースの機体で使うためのアダプター。中古市場ばかり見ている私ならではのパーツと言えなくもないが、なかなか使うチャンスがなかったりする。

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 日々のチェックや走行時の調整は、基本自分でやっているが、一定のコストの掛かった、プロにメンテナンスをしてもらえる機体を持てたことで、ロングライドにも流石に不安はなくなった。いろいろ自転車を自分でゼロから組んで、調整やパーツ交換を経験していたゆえ、余計にそのあたりの違いはよく理解できるようになった。よく自分の体重を減らしたほうが早いみたいに言われる機体の重量についてだが、流石に8kg台のカーボンフレームでは、中間加速は素晴らしい。ヒルクライムでもそこそこの坂だと、それなりに加速してアタックするのはかなり楽になった。12〜14kgのクロスバイクやMTBモデルでは理解できなかった世界だ。

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 こんな具合に、担いで渓流の岩伝いに移動するなども、機体が軽いのでやる気にはなる。
 ちなみにクランクギアがダブルのモデルはGIANTのTCXではこの年のモデルが最後のようで、さらなる軽量化とトラブル防止もあって、それ以降のモデルは、シングルクランクになっている。シングルギア化に合わせてスプロケットはロー側がかなり大きくなっているというのも、今どきのMTBなどのトレンドと同じ。カーボンフレームとは言え、今どきはMTBでも上級グレードモデルには、Meridaなどでも、なんと8kg台が存在している。シングルギアによる軽量化は必須という状況なのだ。
 でも、ダブルクランクは高速巡航とヒルクライムにおける両極端な利用においては、やはりありがたい。本機のダブルクランクだが、フロントのディレーラーは4段に調整するようになっていて、リアのギア位置によって、微妙に調整するさほうになっている。最初は、なにかとても面倒くさいなと思ったのだが、使い始めると慣れてしまって、よりチェーンとギアに余計なフリクションがかからないようにする機構としてよくできていると思った。
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 あまりヘロヘロになるまで走ると、事故につながるから、体力は残すようにしている。ダウンヒルをそれなりに快調に飛ばして家に戻ると大抵、チコが出迎えてくれる。幸せである。こういう自転車乗りは、そんなにいないだろう。

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by complex_cat | 2018-08-14 21:02 | My Tools | Trackback | Comments(0)

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