茅萱原っぱで捕まえて

家の前の茅萱（チガヤ）原は，チコのいつものハンティングサイトの一つです。原と言っても，実際は，猫の額なのですが，チコにとってはなかなか遊び甲斐があるようです。

いつものやり方なのか，いきなり無造作にガサガサと侵入して，驚いて動き回る獲物の気配を探しています。私が後ろからそっと近づくのを見て，ときどきこちらを気にしています。このレンズ，キスデジで使ってみて特異な写りをするマクロ撮影距離ではない，セミ・ロングレンジの使用でも，非常に良く撮れます。キスデジに着けると103mmというポートレートには絶妙の焦点距離になります。
Canon EOS Kiss Digital N, Carl Zeiss Macro Planar T* 2.8/60


彼の横に，ポジションを取ることを許して貰えました。一緒に聞き耳を立てて，獲物を探します。こうやっていると一緒にハンティングをしている猫族の家族のような気分。そう，端から見れば，デジカメ二台，首からかけた男一人と，猫一匹がなんだか草っぱらの真ん中に陣取って，ボーっとしているのが，かなり珍妙に見えるとしても。
MINOLTA DiMage A1


いきなり，私の足にガブガブ甘え始めました。おいおい，ハンティングの途中でなかったのかい。忙しい奴だな。飼い猫としてのサービスは良いから，真面目にやらなきゃ。
MINOLTA DiMage A1


鼻をあちこちに注意深くつっこみながら移動してようやく獲物を発見。ポインターのように見つけた獲物に反応してくれるので，私も彼の目線の先にあるカナヘビを発見。
腕をそーっと伸ばして距離を詰めて，ジャンプしたその後，私も（多分）チコも想定外の状況に陥りました。
MINOLTA DiMage A1




彼がジャンプした初撃は，ポジションが草の上だったこともあって，見事に逃げられました。その直後，そのままカナヘビを追ってダイブした場所には，チガヤの根本低く，アシナガバチの巣がありました。しかも，我が家で観察中の巣と比べて優に２倍ぐらいの大きさに育ったものでした。まともに刺激してしまったらしく，蠅に集られるごとくチコの体はハチだらけになりました。私が首に巻いていたタオルをチコの背中を払うように振り回して，「チコ，出なさい！」と二回繰り返したらダッシュで逃げてくれました。もちろんこちらもそのまま下がって退避です。あぁ，大人しいアシナガで助かりました。スズメバチだったら，ちょっとパニックになったかな。まぁ一緒にいたのがAkiraではなく，その程度のことなら自分の身は守れるチコだったのは幸いでした。
　スズメバチの巣については，知人の実家が管理している駐車場にでかい巣をかけたそうで，こんな場所に巣など作るはず無いとは絶対に言えなくなったので。
　かつて暮らしたジタンの場合もそうでしたが，スズメバチでない限り，そんなに酷いことにはなりません。ハチをぱしっと叩いて落としてその後，押さえ込もうとして刺されたシーンも見ていますが，痛覚に対しての耐性もかなり高いためか，手足や，ほほを腫らして変な顔で戻ってきたことがありますが，本人は全く気にしていませんでした。チコもこの原っぱ３年目なので，学習していると思いますが，とりあえず，チコを連れて一緒に家に帰りました。彼はこういう時，呼べば素直に家に戻ってくれるので助かります。頭をちょっと痒そうにかいただけで，様子も変わらず，大丈夫。

しかし，今年はアシナガバチの巣が異常に多いですね。しかも，もの凄く低い位置にあります。台風，多いのだろうか。
　流石に，その場では慌てたので肝心の画像は一枚もありません。しかし，もしもチコがハチに集られる画を撮っていたら，ワイフから非難囂々でしたでしょうし，私自身が彼に申し訳ないので。とりあえず，子供達が遊ぶ場所でもあるので，蹴飛ばすまで多分，見えないものですから，今回の巣だけは，外しておこうかなと思っています。明日の朝，また様子を見に行きます。