CONTAX T Sonnar T* 2.8/38
2005年 06月 10日

高級コンパクトの終焉期,最終型のT3は過去のアーティクル「T3礼讃」などでご紹介してきましたが,全ては,この初代T,そのSonnar 2.8/38 T* より始まりました。
デジカメ特に高級コンパクト代わりにならないかとお店で探し回ったものシャッターフィーリングは,最低のものが多く,ただのボタンスイッチになってます。ひっそりとしたシャッターの感触とボディのバランスが良いため,1/10sec.以下でシャッターを切っても,全く危うげがありません。私はどちらかというとどうでも良いのですが,シャッターボタンが人造サファイヤという拘りについて思っても,二度と作られないでしょうねぇ。
画像は,アーティクル「素麺流し跡」でご紹介した渓流です。

しかし,一瞬,南九州薩摩半島の衛星画像に見えてしまいました。でかいカニだ。
その後,AFになったT2やズームモデルのTvs,TvsII,TvsIII,と高級コンパクトの黄金時代を築きました。コンセプトは違いますが,G1,G2という,やはり高価なレンズ交換式のAFレンジファインダーを作らせたのは,Tの成功も寄与していたと思います。ちなみに,AF機でレンジファインダー機のスタイルのカメラは,AFの機能とファインダーの構造を考えると,AFレンジファインダー機と言ってしまうと,少しおかしいような気がします。AF非一眼レフとは誰も書きませんけれど。
当時のメーカー,いや業界の全てにおいて,チタンの加工技術が確立されていなかったので他のチタン外装弟たちと違ってアルミボディです。また,ストロボが後付け式で内蔵されていないために,素のカメラ本体だけだと,本当に小さく,マニュアルフォーカスが可能な非常に良くできたレンジファインダー機です。そのため後継のAF機であるT2は,AFの精度が余り良くなかったこともあって,よく批判を食いました。
開いたときのレンズカバーの位置がレチナのように側面に来るわけではなく,レンズも小さいので,お世辞にもピント合わせについては,使い易いとは言えませんが,唯一無二のコンパクト機です。ポルシェの意匠が入ったデザインも,当時,話題になりました。
写りは,馬鹿みたいに逆光に強いT*特性が生かされた,個性的なSonnarのものです。
はっきり言って,現在のAF(あたりまえか)デジ全盛時代になって,現状では類似のものが二度と作られることはないという意味では,オーパーツや巨神兵(大袈裟)に近い製品になってしまいました。
なんだか、つくづくすごいなぁ…。
私も使いたくなりました。

