SONY α7II and A.Schacht Ulm S-Travegon 2.8/35~交換ボディとレンズのお名前

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著名写真家では恐らく街角ネコ写真という分野のパイオニアワークであった武田花さんがM2とともに使っていたShachat Travegon 35mm/f3.5に憧れた。A.Schacht Ulm S–Travegon 35mm / 1:2.8 R zebra (exakta)は、Lマウントでないということもあり二束三文、そのせいもあってデジカメ時代以前に手に入れて使い始めた。Schacht―シャハトのレンズはフィルムで使えば発色やコントラストがちと変わっていて、不気味な写り、不思議なレンズという風評だった。今のデジカメのAWB機能一発で、茶色く放射線焼けしたレンズで撮影したとしても、見事なカラー再現が現れるので、そのあたり変な期待はしない方が良いともいえるのだが、それでも、各種ソフトウェアフィルターでも、ちょっと簡単にこの雰囲気は出ないよねっていうレンズは結構存在する。完全にシミュレーションできても、テンプレ設定では面倒だろうという話だ。まさにそんな感じのレンズの一本。

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 エキザクタマウントやレチナマウントレンズは、フィルム時代には、カメラ本体がまともに動く機体がなかなか無くて、それは別の楽しみであったのだが、デジカメ時代になってレンズマウントアダプターで使い始めた頃は、基本EOS Kissだったので、フルサイズというわけにはいかなかった。
 ミラーレスになって、フランジバックがライカM/L並みになり、ほとんどすべてのクラシックレンズが無限遠から使えるようになった。でα7のシリーズでそれらが135filmサイズで使えるのだ。捨て猫みたいに、二束三文でもオークションで敬遠されたレンズたちよ。今こそ、君たちの出番だ。

 ミノルタのデジカメ、レンズ部門をひ気づいたSONYではあったけれど、動画撮影機開発メーカーとしてのアドバンテイジを生かすに、いち早くフルサイズミラーレス機を生み出した。Nikon、Canonのように、ミラー一眼の凄まじい帝国を築き上げて遺産が沢山あるメーカーほど、フルサイズミラーレスは、身内殺しになりかねないと手控えるうちに、Sony α7の系譜は、最強のクラシックレンズ対応機としても存在していた。しかし、ミラーレスが、クラシックレンズや他のメーカーのMFレンズ遊び向きという穏やかな時代は、過ぎ去った。今は、α7よりも2mmも短い、フランジ極少のニコンのミラーレスが販売されて、中国製サードパーティのAFが機能するアダプターを介して、他のメーカーのAFレンズが本気で使われてしまう状況が生じでいる。本当にミラーレスは、かつて言われた交換ボディ、どんなメーカーのどんなレンズにも対応してしまうカメラになり得る。レンズ資産でユーザーのボディ選択を縛ることができくなり、メーカーからの脱獄の可能性が広がっていくかどうか。まあ、自転車でも何でもシステムは、そうなのだが、機械は純正品のシリーズで使うのが、不具合無縁でだし、仕様変更等によるトラブルを考えても、一番宜しいとは思う。サンパックの各メーカーに対応していたストロボシステムなども、最後はパテントで付いていけなくなるようになってしまった。そのあたりの補償はもちろんないのだ。

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 まあ、そっち方面のAFレンズの巨大な資産は私は持っていないので、気にせずクラシックレンズでその性能を引き出すことにする。逆光に突っ込んでみると靄っとしている、柔らかい描写=コントラストが落ちてフレアー気味っていうを言い替えたりする場合もあるのだが、確かにコントラスト低下はあるけど、もともとがこんな感じの描写。

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 かといって描写性能が物足りないなんてこともない。巡光で言ってもこんな感じ勿論、最新の高性能レンズのような、キリキリの画は撮りようがないけど。

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 チコのフィールドとなっている畑の際には、食べられる植物の定番、ツワブキやタラが植えられている。場所があっているのだろう、種子生産は活発。

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 解像感がないわけでもない。必要な情報は写っている。今のレンズとは画の作られ方が違うなっていう感じ。

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今時のレンズに比べれば逆光は、得意じゃない訳だが、空気感みたいな訳の分からないものを主観的に表現するには、便利。そしてとても安い。

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 ちょっと絞り込むと、コントラストは上がるが、むしろこのあたりの限界が、このレンズの味か。でも国産の安いレンズでは、むしろ癖玉は少ないので、こういう画がうっかり撮れたりすることはない。

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 絞りリングとヘリコイドリングが縞々の通称ゼブラ(Zebra)リングで有名なのは旧Carl ZeissのFlektogon 35mm/f2.8だったりするが、私のところには先のエントリの、Rodenstock Eurygon 30/2.8とこのTravegonがそれだ。ドイツレンズメーカーにおける当時のデザインのトレンドだったのかなと思ったりする。
ちなみにゴンゴン付いている広角系レンズの名前のお約束は、-gonが角度を示すことからの命名ということのようだ。歴史的名玉Zeiss Biogonやヤシカコンタックスが販売されて、日本でも一部垂涎の的にもなったDistagonシリーズなど、このお約束になっている。日本メーカーは、~-ル(-or/-o)の名玉にあやかって、Rokkor(MINOLTA)、Nikkor (Nikon)、Topcor (Topcon)、Soligor (Miranda)、Secor (Mamiya)、Takumar (Pentax)、Zuiko (Olympus)など、レンズ群全体に名付けられ、ブランド化が図られた。Summicron (Leica)など からのノン(-non)の系譜からの借用もあった、Fujinon (Fujifilm)、Zenzanon (Zenzabronica)、Rikenon (RICOH)。


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 AF時代からデジタルを経て、日本メーカーでそのレンズ名を残しているところは、ZeissかそのOEMを使っているレンズ以外は、気が付いたらNikkorとZuikoとFujinonぐらいになってしまったが、考えたら消えた所のほとんどはメーカーブランド自体が消えている。Canonはレンズに固有名詞を付けたりしなかったのは、過去も今も同じやり方。smc Takumarはマウントがフィルム時代バネット型Kマウントになった時に混乱を避けるためにPentax名になっている。あそこもPentaxのブランド名は残っているが、今はリコーの一部門である。
 各カメラメーカーは、長い時代、良く戦ってきたなと思う。スマホとアクションカムのはざまで、専用機並みの動画機能も一体化しているとはいえ、スティルの画像撮影機の今後は、どんな形で存続されるのだろうか。インスタグラムを見ていると、流石にプロカメラマンはクイックリターンミラー内蔵のデジタル一眼が主戦機である。印刷物は減ったと言え、紙媒体か動画でないスティルが必要となる状況は変わらないだろうから、この状況はもうしばらく持つのだろう。特にスマホやアクションカメラは超広角か、望遠表現が、適宜できるわけではないので(画質など考えないような後付けのアダプターは存在するが)、スティル機の役割はしばらくはなくならないだろう。それを超えるメディア表現を含めたテクノロジーが出てこない限り。

というわけで、安物のレンズ資産は、135filmサイズの資産ともいえる、『フルサイズ』ミラーレスしばらくは、その価値も意味も残せそうだ。


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by complex_cat | 2019-02-17 11:47 | My Tools | Trackback | Comments(0)

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