標準的なクラシックスーその2

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SONY α7II, Schneider-Kreuznach Retina Xenon 50/f1.9 による部分等倍画像。下に示した全体のショットを見ると、ここまで写っているのは、SONY α7IIの高性能が引き出した、本来のレンズの性能なのだろうけど、半世紀以上前に設計されたレンズのものとは思えない。不思議に理由はあるのは当たり前で、135サイズfilmフォーマットにおけるf2近辺の開放F値を持った単焦点標準レンズが、当時にあってもいかに高性能を引き出せていたかの証拠でもある。
 一応それなりにフォーカスでツマグロヒョウモンを追った結果だが、この口吻に至るまでの解像感はすさまじい。


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 SONY α7IIのピーキングを使ったフォーカスなので、ある意味博打ではある。また、部分拡大とかをやっている余裕はないのだが、数ショット撮ったものは、7割ぐらいのヒット率で、複眼、口吻、触覚周りに合焦していた。

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 もう一枚の部分等倍画像。春型のモンキチョウ、既に翅がボロボロになった個体もいるが、懸命に生きている。この距離で、複眼の斑紋模様が何とか写っているってだけで十分。夕方のフラットな光の中で、高感度ISO設定して、一定の速度以上のシャッター速度を確保でき、本体側の手振れ低減機構をMFクラシックレンズで機能させられるSONY α7IIの性能による部分も大きい。もちろんトライ&エラーからのフィードバックがその場でできるデジタルカメラの長所も含めてだけれど。

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 モンキチョウに個体をフォーカス面でとらえられるように位置取りして何とか撮ったショットだが、左側の個体はアウトフォーカス。
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 別のモンキチョウの個体。まさに吸蜜しようと、この花へのアプローチのタイミングで口吻は巻から解かれている。花にとまった時のリスクを最少化するために、吸蜜行動は効率化されているものと思われる。

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 同様に、全体のショット画像。これの蝶の部分があそこまで写っているということだ。



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 我が家の葡萄。デラウェアという品種はかなり古典的で、コップに注いだジベレリンの溶液にぶどうの花を一房一房に浸してゆく作業(ジベレリン処理)をして種なしにするわけだが、もちろんそんなブドウ農家みたいなことはやってないので、しっかり種子あり。個人的には、レンズの好き嫌いというのは、大抵植物の葉っぱの色を見て決まってしまう。嘘っぽい記憶職でも、良いなと思うものは人気が高い。今時は、デジタル的な弄り方がいくらでもできるので、レンズの発色など無意味という向きもあるが、やっぱり素で良い描写をするかどうかがその後のデジタル現像処理やレタッチを考えても大きい。

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 ミラーレスは、クイックリターンミラーボックスを排除できるため、バックフォーカス極少で設計が可能となって、小型軽量化の恩恵にあずかれるわけだが、同時にレンジファインダーカメラ用レンズ含めて、マウントアダプターを介在させられる余裕ができたために、古今東西のありとあらゆる135フォーマットカメラのMFレンズが使用できる状況になった。でもって、フランジの余裕を利用して他社のAFレンズまでAFで使えてしまったりする。文字通りレンズが先にあっての交換ボディだ。

 このレンズはSONY α7IIに填めてもかなり格好いいレンズではある。中判、大判の名門シュナイダーレンズが使えた稀有なレンズが、Retinaのレンジファインダーカメラでありながら、レンズ交換式カメラであったRetina IIIS用の専用レンズだが、このカメラは、その後に出された一眼レフカメラRetina flexとレンズが共有されるようになっていたため、実際のバックフォーカスはすべてミラーボックスを持つ一眼レフレンズと同じである。結果的にレンズ交換型のRetina用広角レンズは、深く後ろ玉を飲み込むレンジファインダーカメラ用の広角レンズ設計ではなく、フランジを確保できるレトロフォーカス型の設計となっている。
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 レンジファインダーカメラではLeica M/Lマウント、一眼レフ用レンズだと、めちゃくちゃ描写はいいのにフランジが短いキヤノンEOS系にも填められなくて二束三文とされていた旧minolta Rokkorレンズとか、描写発色も独特のマニアックなレンズが多いが、知名度が低いエキザクタマウントレンズとか、旧Minolta αマウントオートフォーカスレンズとか、二束三文みたいな値段で手に入れられたレンズを含む多様なレンズが利用できる。他には、解像力主義であった日本の設計製造現場におけるレンズ性能というものにパラダイムシフトを促したヤシカ/コンタックスマウントのZeissレンズ群など。
 ちなみに、ヤシコンZeissレンズが登場してきた辺りで、レンズ設計者はあまり自分では写真を撮らず、レンズの多面的な比較はなされてないことなどがばれたり、あそこまで高額設定できるなら、日本のレンズももっと性能を追求できるとして、実際にその流れになったり、レンズ生産のブランドOEM化も加速する端緒になった。

 もちろん絞りオートでもない。絞りオートというのは、撮影前まで開放にセットされていて明るさとフォーカス精度を保証しながら、シャッターリリーズに時にセットした絞りまで絞り込まれるフィルム時代でも開放測光一眼レフカメラでは必須の機構のこと。更にオートフォーカスでもないので、撮影時でのフォーカスと同時に絞り環の操作が余儀なくされるし、対象が動いていればすさまじく迅速な作業を必要とする。結果として被写体によっては合焦ヒット率は最新のハイテクの本体とセットで開発されているAFレンズと比べるものではないが、それでも芯食ったあたりの時には、極上の幸せが提供されるし、マクロ撮影領域や風景や記念撮影などでは、撮影とはそういう技術だった時代の訓練のおかげで、個人的には問題にならない。
 そうはいっても、このまま歳を取れば、MFフォーカスもきつくなり、ハイテクAFの高性能純正レンズが欲しくなる可能性も低くはない。でもそれは今のままの限られた本数のままで諦めるという流れになりそう。

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by complex_cat | 2019-06-01 14:54 | My Tools | Trackback | Comments(0)

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