準標準クラシックス

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 準標準レンズというのは35mm判フィルムカメラでは、50mmよりちょっと広角の45mm~38mm程度のレンズのことだ。これらは、フィルムカメラ時代から「準標準レンズ」と呼ばれ、光学系はテッサーかそれに類似したものが使われることが多く、小さくコンパクトな光学系となっている。
 その結果、パンケーキレンズやコンパクトデジカメに多く採用されていた。テッサーの光学系は、天才光学設計者、パウル・ルドルフが1902年に開発。当時はレンズ面反射を抑えるコーティング技術が未達であったため、よりレンズ枚数が少ないたった4枚の構成で、それ以前の3枚玉トリオターより多くの歪曲、収差を取り去り、長らくCPの良い解像度の高いレンズとして、類似製品がほとんど全てのメーカーから製造、販売されていた。LeicaやVoigtlanderの廉価モデルのレンズやコンパクトカメラのレンズは、ほぼテッサー類似の設計となっている。その後、ウィリー・ウォルター・メルテにより、テレテッサーが作られ、望遠系設計にも発展的にその設計は応用されていった。
SONY α7II, minolta MD Rokkor 45mm/f2
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 現在、カメラに至ってはズームレンズが標準、あるいはスマートフォンとなれば35mmカメラ換算で、28〜35mmの広角の今時、準標準レンズの意味や、その焦点距離の活用とか、描こうとするならば何かかなり遠い話に思えたりするが、後者はちょっと関係あるかもしれない。デジタルズームや複数焦点距離レンズを搭載していなかったら、基本、今のスマホ文化は、ある意味で単焦点レンズに戻っているような気もする。少なくとも、コンデジよりも望遠側が効く機種は特殊なので、パシパシとる状況というのは、寧ろパンフォーカスで撮りまくる単焦点レンズ撮影世界に戻ってるような気がする。まあ、実際には近接撮影が可能で、被写界深度がべらぼうに深い28〜35mmの広角スナップなのだが。
 さて、このレンズは焦点距離はテッサーパンケーキレンズに近い40mmだが、名前の通りSummicronで、4群6枚攻勢の、テッサー系よりも圧倒的にコストのかかった上級レンズだ。
SONY α7II, Leica Summicron-C 40mm/f2.8

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 チコの幼馴染は、今や大学生、彼がバイクをメンテしてる所に遊びに行く。彼がいじっているバイクにチコが尻尾を預けているということは、彼への愛情を感じる。
SONY α7II, Leica Summicron-C 40mm/f2.8
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 レンジファインダーカメラ用のレンズは、ミラーレス一眼に装着した時には、最短撮影距離が長すぎるという問題はある。LEICA M/L→ミラーレス一眼レフアダプターには、繰り出しヘリコイドが組み込まれているものがあり、最短撮影距離をかなり縮められる。このくらいの接写が可能になるので、とてもありがたい。
 夜、カレーを仕込むのと並行して、次男と作ったブルーベリーチーズクリームのミルクレープ。まあ、売り物ではないので、このクオリティで十分。


SONY α7II, Leica Summicron-C 40mm/f2.8

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 テッサータイプのパンケーキレンズは、その光学系の特性上、最短撮影距離はあまり短くないのだが、一眼レフレンズであるから、マウントアダプターにはそのような繰り出しによるクローズドフォーカスをフォローするような仕掛けは存在しない。フルサイズミラーレスによる近接撮影はこれくらいが限界。APSサイズだともう少し拡大されるが、その場合は本来の画角での楽しみ方はできなくなる。
 だから、この下の画像は、部分切り出しトリミングなのだ。今ぐらい、画素子数が上がっていれば、より広い画角のレンズはそれより狭い画角のレンズを兼ねるということで。
SONY α7II, Carl Zeiss Tessar 45mm/f2.8
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 さて、α7IIでクラシックレンズを使った場合、問題になるのは、画像Exifに使用レンズに関してなんの情報も残らないことだ。シャッター速度だから、フィルム時代同様、記録をとらないと何で撮影したかさっぱりわからなくなる。シャッター速度やストロボ等のカメラ側の撮影情報がともかく、撮影時の絞りなどの情報も全くわからなくなる。スマホに転送してメモったり、ちょっと面倒くさいが、フィルム時代からの作法を考えると慣れではある。
SONY α7II, Carl Zeiss Tessar 45mm/f2.8
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 このレンズは、ミラーレスで使ってもシャープでコントラストが強く、色再現性がとてもいい。小さな4枚玉がこの画像を作る。

SONY α7II, Carl Zeiss Tessar 45mm/f2.8
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 40mmというのは、ノーマルフォーマットで使うと、絶妙な画角だと感じる。基本、スナップ向きだと思う。35mmだと被写体が小さくなりすぎもう少し被写体を大きく捉えたく、50mmだと周辺世界が切り取られ過ぎるからもう少し広角表現寄りが欲しいみたいな場合。

SONY α7II, Carl Zeiss Tessar 45mm/f2.8
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 何よりも、小さく軽いというのがテッサー型のパンケーキレンズの長所だと思う。ミラーレスで使うにしても、マウントアダプター付でしか使えないので、少しは全長が伸びるが、ちょっとした旅に一本だけ持っていくというのにはなかなか格好いいのだ。

SONY α7II, Carl Zeiss Tessar 45mm/f2.8
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 ヤシカコンタックスマウントのZeissのTessarについては、薄いパンケーキレンズのレイアウトの余裕のなさから、絞り環とフォーカシング環が近すぎて、マニュアルで開放でフォーカスした後、絞り値を移動させてシャッターをさっと押す場合、ちょっと動作に手間取ったりする。絞り込み測光の一眼レフと同じことをやらねばならなくなる。フォーカス合わせは開放でなければきついので、動きのあるものを追うには、MFレンズに慣れている人でも、ちょっと苦労する。

SONY α7II, Carl Zeiss Tessar 45mm/f2.8


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Commented by umi_bari at 2019-07-13 11:40
レンズ遊び楽しいですね。
写真も素晴らしいし、モデルを
しっかりやっている、チコちゃん、偉いですね。
バグースです。
Commented by complex_cat at 2019-07-13 22:56
アラックさん、
チコ、最近は、家の庭にいることも多く、ともかく、一緒に散歩してくれたりするので撮影においてはありがたいです。
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by complex_cat | 2019-07-08 22:02 | My Tools | Trackback | Comments(2)

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