
MINOLTA AF α Zoom 24-85mm/f3.5-4.5 MACROは、フイルム時代のMinolta α707siの広角ズームセットみたいな位置付けの1/4世紀前のオートフォーカスのズームレンズ。今時のカリカリの解像度はないけど十分な描写、発色。このメーカーのレンズはMFレンズ時代から、CP良すぎで、MINOLTAは本当に特異なメーカーだった。NIKON、CANONのようにプロショップを持たなかったこともあり、高級機はハイアマチュア、プロにも評価されていたが、ちょっと立ち位置が違う印象があった。まあ、当時はPENTAXもOLYMPUSも各一眼レフメーカーは鎬を削っていて、売上はともかく、それぞれ魅力的な製品を出していた黄金期だったかも。
チコの画、ノーファインダーで撮ったが、位置の関係もあって、微妙に手ブレをしてしまった。
SONY α7II, MINOLTA AF Zoom 24-85mm/f3.5-4.5 MACRO

日本産一眼レフは、クイックリターンミラー、バネットマウント、TTL開放測光、AE化、AV・TV両優先AE、モータードライブ化、プログラムAEとブレークスルーがなされていったが、今はSONYの光学部門にKONICAとともに吸収されたMINOLTAは、世界初のAF一眼レフシステムをα7000を旗艦として開発、売り出して、日本の一眼レフのレベルを一挙に上げていった。MINOLTA フィルムAF一眼レフの円熟期みたいな時代のレンズでもある。
SONY α7II, MINOLTA AF Zoom 24-85mm/f3.5-4.5 MACRO

今どき3.5倍ズームってそれほどでもないのだが、当時においては28mmが広角の標準的な画角だったのところから、さらに24mm時代に突入していたので、それをズームの広角側に取り込んで、更に短望遠の85mmを望遠側に持ってきた上で、最短撮影距離を全焦点で50cmを実現した、かなり頑張ったレンズであった。当時の常識的なスペックから見ても、かなり寄れたレンズなわけで、わざわざレンズ名に’MACRO’と付いているのはそういう理由。
SONY α7II, MINOLTA AF Zoom 24-85mm/f3.5-4.5 MACRO

こうやって同じポジションから24mm側と85mm側で撮影すると、そこそこのズーム効果があるのがわかる。特に24mm側からっていうのが大きいかもしれない。今どきの高倍率を謳うスマホやコンデジ、一眼レフ用高倍率ズームレンズも光学系の設計が大変になるので、24mmからというのはちょっと少なくなる。大抵高倍率ズームの広角側は35mmフォーマット換算で28mmあたりからである。

望遠側85mmで最短撮影距離50cm、0.17 倍のスペックは、マクロと言うよりはクローズドフォーカスレベルの接写能力だが、それでも割と重宝する。今どきのスマホほどの接写能力はないけど、この表現力なので、一眼レフレンズとしてはありがたい。このレンズよりさらに古いMINOLTA AF α Zoom 35-75mm F4では最短撮影距離は、マクロモードにすると30.3cm、0.25倍となるが、その場合、フォーカスが合う距離はかなり狭い範囲となっている。それに比べてもモードを変えずにここまで接近できるのはありがたい。
このレンズも
MINOLTA AF 35-75mm F4も、ユーザーの評価は古くからのMINOLTAフリークである可能性を差っ引いても結構高かったりする。中古価格は人気の光学レンズとも違うから、数千円レベルなのだが、描写や使い勝手に惚れ込んだりしてる人は、道具として使い続けて手放さないのがよく分かる。特に、AFデジイチになって、ズームでF値が少々暗いのも気にならなくなっている。しかしこの発色、ビビッドにしているわけではなく、クリアーモードだが、かなりよろしい。

超高速のAFというわけには行かないが、それでもチコを追うにも十分。

雑草の中を走り回るチコにフォーカスを持ってくるのも、α7IIの有機液晶ファインダーで、意外と楽だ。

圃場の奥の方、動き回るのが面倒なところにまで、チコが付いてきてしまったので、帰りは彼を抱かえて戻る。17歳と2ヶ月。草むらを疾走していた頃と違って、筋肉は尻尾まで落ち、こういったところの移動には少し苦労するようになってしまった。それでもチコは変わらないなと思う。

彼の一瞬の表情の変化はいつも見飽きない。これも、この画の場合、背景と一緒に写し込みたかったから、この短望遠側の焦点距離でちょうどよかった。

広角が28mmで使われるのが標準的だった時代に24mmの画角を手に入れられた時代にはかなり見え方が違ったのではないかと思う。いまでも24mmはある意味余裕があって、私には28mmよりも寧ろ使いやすい。人の目の画角は35mmフィルムカメラ換算で50mmだが、それはモノアイの場合で、両岸でモノを捉える場合の印象は24mmぐらいがちょうどよいのではないかと勝手に考えている。
同じ感覚でY/C Zeissレンズも25mmが大好きで、あまり28mmは出番がない。ズームレンズを使う場合の広角側の場合は例外だが。
フルサイズで使うの85mmの画角は、広角側よりも、より撮り方を考えたりして、それもなかなかいいなと思う。

MINOLTAのレンズはボケや色の出方が、かつてのロッコール時代から定評があった。その技術は、現在のソニーαのレンズシステムの写りにもつながっていると思う。旧ミノルタ光学部門の威信にかけた系譜からのGレンズも、Zeissレンズも高額すぎて手が出ないものばかりだが。Zeissレンズ群は考えたらAFで使える唯一のZeiss交換レンズ群でもある。

追記ーこの記事を書くための撮影が一通り終わったところでα7IIごと落下させて肝心の連鎖を破損させてしまった。フロントのプロテクトフィルターが割れただけかと思ったら、鏡胴の部分がやられたようでヘリコイドも、ズームリングも回らなくなった。
折角良いレンズなので、中古の個体を探したら、状態の良いものが千円未満で手に入った。かつての標準ズームレンズセットとして、f1.7-1.8の標準レンズとは違う時代の「入門レンズ」というだけのことはある。玉数があることと、カメラ本体の性能の足を引っ張らないように、CPは低くないのだ。お陰で、中古価格は状態の良いものでも、低いズーム比などもあり、あってないような値段だ。最初に手に入れるこのレンズを出発として、システムカメラからユーザーが離れないように、安かろう、悪かろうが許されないのが入門レンズの負わされる重要な役目だ。
描写性能の素晴らしさは、かなり前から色々な人が評価している。本モデルは24mmからの広角短望遠ズームの先駆的商品だったと思われる。ミラーレスで使うにはアダプターが必要なこと、後玉の反射処理などデジタル対応とされた形での製品は存在しない(後玉が凸レンズなので、基本、CCD側に後玉からの内面反射の影響が出るなどの問題は発生しないが)などの注意点は知っておくべき部分だが、撮影上の問題は感じない。