
私にとっては、年末の生き物となると、大抵ツルになる。マナヅル
Grus vipioの集団。遺伝子解析系の大学教官二人とともに出かけて、サンプリングを行ったので、あまり写真を撮る余裕がなかった。非デジタル対応の古いTamronの28-300mmズームの写り。お二人ともフィルム時代のカメラファンで、デジタルになってからそれほど凝った装備の導入などされていないので、現地でタクシーで乗り付けたシルバーエイジが、キャリーバックを引きながら最新の超望遠とデジ一をかついでうろついている状況を見て、目を丸くされていた。考えてみると、バードウォッチング用スポッティングスコープや光学レンズやカメラ機材など、今の若い世代で興味を持って投資する人たちは極小化してるのではないかという気がする。朝カメなどのカメラ雑誌のリーダーの平均年齢は持ち上がって行っているのではないだろうか。
海外調査遠征前にフィルムカメラレンズ中古店に寄って物色してフィールドに向かうなどの話、レモン社、レチナハウス、関東カメラサービス懐かしい店の名前が飛び出して、いっときフィルム時代の話をしていた。
その日、持参したカメラ用レンズ。全てSONY Eマウント用で使える。残念ながらサンプリングでそれどころでは無かった。

飛翔するナベヅルの群れ。割と近い距離だった。

キツネノチャブクロ。若いステージだと、ちょっと食べられそう。α7/6000系じゃなくても今時、ちょっと前のデジカメから、普通に、スマホに画像を飛ばせる。NIKON AW130も同様。

ミヤマトベラ、典型的マメ科植物で鳥散布種子植物っぽい。林床でかなり実生が成立していたが、鹿にとっては非選好性植物で採餌アタックを受けにくいからだろう。
この件については、検索してもあまりまともな記事がない。画像すら間違ってるのがある。堀田先生の世界有用植物事典にも記載されていない。追加情報があればまた書きたいと思う。
別のハビタット調査で八津野地域を回っていたら、偶然ノーマークのため池にぶち当たって、オシドリが飛び込んで利用していた。

生物写真ではなく、フードポルノ写真みたいだが、いやこれは生物写真ということで。皮剥いてあって寿司になってるけど。タカエビは正確な種名はヒゲナガエビ
Haliporoides sibogae、駿河湾、遠州灘、熊野灘、九州南西沖の東シナ海に分布とある。鮮度が落ちやすく足が早い食材とされるので、こちらの県でも、水揚げのある街のお店でしかあまり見たことはない。ボイルして乾物として使う用途もあるが、やはり刺身や寿司は絶品である。
必殺の甘さというべき味。

イワシ料理で有名なお店で、ランチはかなり割安。寿司は実際のところ、職人さんが握るものは、本当に美味い。

鹿の植生重加害地域ばかり回っていると、鹿の選好性樹種としては、地域的な例外のないアオキは本当に見ない状況が続いたが、最近、ここ5、6年で低密度化した地域があり、割と見るようになった。アオキは南九州地域では、かつて農家が個別に数頭は牛を飼う状況に会った頃には(耕運の労働力や肥料生産)冬季の牛の餌の定番であったという話はよく聞く。
鳥散布種子を持つ植物なので、比較的簡単には実生が入ってこられると思う。この場所も、鹿の密度が下がったというよりは、鹿が採餌しようと思っても届かない所に生えていたと言ったほうがいいかもしれない。鹿の口が届く場所では、以下の状況となっている。

鹿のフィールドに行った調査の帰りは、気をつけてないとでっかいヤマビルのお土産がついてくる。私に取りつき損ねて、車のダッシュボードの暖気に誘導されたのか、ここに出てきた。ある地域のものは、なんだかナメクジ並みにデカい。

白と紫の人参と菊芋。菊芋はスライスして灰汁を抜き、天ぷらにしたら美味しかった。ちょっとだけ牛蒡のような臭みがあって、皮をゴシゴシやらなかったせいかなと思った。あ、生物画像、生物画像。
紫ニンジンは、中まで紫色ということはなく、こんな感じである。白い方は、パースニップとは異なる。サツマイモのオレンジ色、紫色のものと同様、昔からある品種のようだ。 野菜も生物画像、生物画像。