
ゲンゲ畑にナベヅルの残留群が。1万羽を超える主力部隊は既に大陸に戻った。急速に温かくなった故に、こういう風景が見られるが、彼らの行動多様性を思う。
緑肥で植えられている花畑の中にクラウチングしている個体が何羽か。まるで入浴をしている様にも見える。
もう一つの干拓地では、保護区の柵は撤去され、急いで耕起が始まっている。飛び出す餌目掛けて集まっている集団は、アマサギよりもミヤマガラスの残存組が多かった。

この時期、常緑の広葉樹とスギヒノキ人工林の中に、1年の中で唯一のアピールの時期として、山桜が開花している。山桜の花は、ソメイヨシノなどよりもずっと好きなのだが、年度末はそれをじっくり眺めに行ったりする余裕がなく、気がついたら葉桜になっている。

陽樹なので、森林内ギャップに鳥散布でいい具合に入ってきているのではないかなと思ったりする。ドローン飛ばしたら、パターン構造が分析できないか?

来年は、もっと早いタイミングで、撮影したい。

干拓地の外側の干潟。一部で海苔養殖が行われているが、関係者の人が、今年の冬は暖かすぎて、できはかなり悲惨だったと言っていた。人を写すとまずいと思ったので撮影から外したが、フライングで解禁前にお年寄りと彼らに連れられた子供たちが潮干狩りにそこそこ集まってきていた。
困るんだけどなぁとそのおじさんは言っていた。

干拓地ができる前は、2km以上海の方に歩いて行ける場所だった。今もその名残はある遠浅の海岸。

ナベヅルの残る出水から少し南下した阿久根の有名な海水浴場。もはや海は、冬の色をしていない。この海岸に、夏の大嵐のある日、一人の青年が『八つ墓村』の様に海に突き刺さっていたのを見たものがいるという。
ここの海は、普段はこんなに穏やか表情を普段は見せているのに、いったい何が起きたというのだろう。恐ろしや恐ろしや。