久しぶりに共同研究者とフィールドに入る。今回の相手とまともにデータ取りに入ったのは初めてか。別件の私の方のデータ取りではいつもお世話になっている。
演習林のある高隈山山系の周辺の谷は照葉樹に覆われ、そして、結構深い。道なきところを調査ルーツで詰めていくと、結構ヤバイところに行きついたりする。
学生さんを連れて行けるはずだったのが、前日にコロナ関連文書が出て、ダメになった。フィールドは全然感染リスクないけど、フェリー使ったりするから、一応、指示に従っておこうみたいな判断になっていた。
Forest productsも含めた教育用演習林なので、私がいつも入り込んでる林道などと違って、かなり整備されているし、広かったりする。
ジムニーの機動力と小回り能力は本当に助かる。これこそ日本のフィールドワークでは最強。荷物や人員が3人以上になるときついというのだけが、弱点。
クサイチゴRubus hirsutusがよく咲いていてた。ポリネータはあまり見なかったが、ビロードツリアブが間おきしてホバリングしていた。そういうのはクマバチでもよく見ることがあるが、metingのためじゃないかと思ったり。
ヤブツバキの花がぼったんぼったん落ちていた。首が落ちるみたいって日本ではその部分が忌み嫌われていたりするが、ツバキの雌蕊の柱頭・花柱は3本に分かれていて、子房は1個に合体、花が落ちてもその部分が残って実になるわけだ。
実がなる花柱、子房を主体とすれば、むしろ「厚手の服」か「襟巻き」をごっそり外す様な構造になっている。こういう構造を見ると椿の花は「首」という印象ではなくなったりする。
タヌキの溜め糞更新、飲み込んだ実の中のタブやイヌガヤの種子が一斉に発芽して、物凄いことになっている。よく見る風景だがこれは見事だった。
キュウシュウノウウサギの大量の糞を久しぶりに見た。鹿では無い。鹿にやられまくった林床ではこんなに実生は出てないし、キュウシュウノウサギも林床の餌がなくなって、最初にその林分から消えていく。鹿の密度コントロールに成功した地域からウサギが戻ってきている。ここはまだ遅滞相状態。それゆえの大量のウサ糞。
火山灰を覚悟したので、どこでも引き摺り回してきた、フィルム時代のOlympus Zuiko Macro 50mm/f3.5をα7IIに装着して使ったが、思ったよりは、マシな森林の状況であった。
久しぶりに共同研究者を手伝ってフィールドに行き、一緒にデータをとった一日。
「あの、私結婚するんで、もう一緒に住んでるんですけど、滋賀からなので、彼しばらく出勤できないし。防護服ないですけど、これマスク。体温測ってます? 密閉空間は良く無いので、窓開けっぱなしで林道走りますね。」「お、おう。」
流石に標高が高いので、舐めていて、ちょっと拙かった。風邪ひきかけた。