超音波オーディオ #2

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課題としていた、50kHz以上の音声発生を安い機材で再現できないかという話。その続き。今時のPCM録音機は、24bit/192kHzのサンプリングのおかげで、96kHzまでのフルスペクトルのまる録りができる。周波数帯域の上にべらぼうに余裕があるスペックは、可聴域での音質や情報量を上げた副産物にすぎないって考えるといいのだと思う。ちなみに横に並んでいる大先輩であるところのSONYのカセットデンスケ最終モデルであるTC-D5は現役作動品。メタル対応モデル(TC-D5M)ではないので、今は手に入れるのはメタルテープ以上に困難な、使用可能な最高スペックのデュアドフェリクロームテープを使って20Hz~18kHzというのが、その周波数帯域。まあ、ヒトが聴ける音域をそれでも超えているし、これでオーケストラ生録りしていた時代もあって、十分な録音性能を発揮するし、当時、これしかないと言われるほど良い音作りをされている製品だった。44年前に発売された製品だ。普通に視聴用で流しても何か違うと思いつつも悪い音というような違和感はない。もはやオーパーツ化してるとも言える。
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 周波数特性についての勘違いや伝説は、自分もちゃんと整理できてないのだけれど、この人の書いたものは面白かった。LPレコードにCDより多くの情報が含まれているとしても、それは高い帯域の話ではないかもしれない。これについては、また別の機会に考えようと思う。
 ちなみにLPレコードの視聴で、今の音楽ソースにはない弱点と言えるものがあるとすると、片面20分程度のその連続再生時間の短さかなと思う。だから、皆、AB面をカセットテープに入れて視聴していたし、音質の良いカセットデッキが一時期すごく進化した部分もあったろう。デジタルオーディオやストリーミングになって、いくらでもだらだら視聴できるというのは、改めてすごいなと思うようになった。
 ちなみにこのQueenのカラーレコードは、一回だけカセットテープに録音した後、ほとんど視聴してなかった。Technicsの誇ったリニアトラッキングプレーヤーのシリーズは、結構モデルが出ていて未だに中古市場でも人気だが、全てオートプレーヤーなので、LP/EP自動判別のために、センサー孔から赤色LEDのビームが出るのだが、赤盤はそれで存在を認識されないため、ターンテーブルすら回らないという、そのままでは視聴不能盤である。孔を黒いシートで隠したら、問題なく視聴できる。ちなみに、緑盤は余計なことをせずとも、全く問題なく認識した。
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 チコやナッチ、ユッチの可聴域はどんなもんだろうとか思ったりする。実験モデルは、動物行動学分野というよりは心理系の古典的な実験分野で過去によくやられていたはずと思うのだが、検索すると、ネコの一般的な可聴域として30Hz〜65kHzとあり、イヌより少し高いようだ。犬笛は猫笛にも使える模様。聞こえても知らんぷりしそうだけれど。チコもナッチ&ユッチもそれぞれ18歳、15歳なので、全盛期よりは帯域は狭くなってるかもしれない。
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 50kHzあたりの、その辺に常在するコウモリ類の声は聴けているのだなって思ったりする。ヒトの耳に聞こえない音を確認していても、ヒトには、何も存在しない方向を見ていると勘違いすることがあるかもしれない。
 
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 なるべく安い機材で、50kHz以上の音を響かせられないかなと色々やってみた。手元の2004年製のYAMAHAのAVアンプ(DSP-AX463)は、DACの性能は192kHz/24bitなのだが、デジタル入力は96kHzまでということで、仕様の中身が、よくわからないのだけれど、ハイレゾにメーカーがシフトする遥か前の製品で、16bit/96kHzが基本性能のようだ。なので、どうも50kHz以上の音を鳴らすのは難しいようだ。ハイレゾがオーディオメーカーから規格化されてで始めたのが2013年だから、このモデルは、SACD(スーパーオーディオシーディー)に対応した製品ということだと思う。
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 前回、DACからdigital outでTASCAMに入力した音源は、ちゃんと96kHzまでの情報を持っていた事がわかったので、そこから先のアンプとスピーカー出力をどうするかということだ。先行して手に入れていた、ONKYO D-012EXTは小型だが、ハイレゾ対応スピーカーで帯域の上限は100kHzだったのだが、それを鳴らすデジタルアンプはどうもそれなりの値段がするなあと、オークションを眺めていたら、デジタル入力で24bit/192kHz対応アンプ内臓のスピーカーがOnkyo製品に存在するのを知った。現在のOnkyoのラインナップでも24bit/192kHzのスペックを持つものは限定されるし、中古で探す場合、安価に手に入れられるモデルは限られるのだが、幸いにして手に入れることができた。オークションの値付けには幅があるが上級モデルに比べれれば安いモデルがあった。私にはこれ以外はない製品だった。
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 実は結果的になのだが、今、研究&趣味の機材としてONKYO製スピーカーは中古ばかりで5セット、スーパーウーハーも入れて9台が家にある状況になっている。現在、企業としてのONKYOは、苦しい状況にあるというニュースが流れていて、なんとなく申し訳ない気がしている。ここの製品は、オーディオも趣味人のチャリの師匠から薦められて知って、すっかりファンになった。小型オーディオ用、スピーカーなど化け物のようなCPの高さなのだけれど、良いものだと理解して買う人はかつてのオーディオファンでお金かけられない人が多いのではないかなと思ったり。もちろんさまざまな機器は作っているが、今のデジタル高級オーディオともニッチがずれるのかもしれないなと思ったりした。アナログハイファイオーディオのレガシーを持つが故に、ネットワーク内蔵デジタルアンプとかも弱いのが、製品ラインナップから感じてしまう。中華製の安くて出力の高いデジタルアンプの音質などが、もう閾値以上の性能に達しているのを自分で購入して肌で感じてしまった。小型オーディオのCPのよいスピーカーに、更に一体型キャップレス・ウーハー(「A-OMF モノコックウーファー」と呼ばれている)や砲弾型イコライザー付きウーハー(「N-OMF振動板ウーファー」)とか、バックロードホーンのようなスリット型のバスレフ孔(「AERO ACOUSTIC DRIVE」)とか開発費をかけて、かつての必殺技を仕込みまくった往年の日本製品のそれを彷彿とさせるものがある。年々性能を上げたり新しい技術を盛り込んだりと、技術屋魂を感じる。
 このラックの上のセッティングがやはり絶妙で、本当に良くなってくれる。アンプ内臓のアクティブスピーカーも最初鳴らしたときには、何だこのパソコンのおまけみたいなしょぼい音はと思ったが、やはりブックシェルフは置く場所を含めたセッティングで、プラスティッキーなエンクロージャーのこのスピーカーですら、ちょいと置く場所を変えただけで、全く違う音で鳴らせられるようになった。
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 話が逸れたが、ヨーロッパアブラコウモリの凄まじく帯域の広いサンプリング音が手に入ったので、それを試しに流して、TASCAMのPCRレコーダーで録音してスペクトログラムを見てみた。この帯域のスピーカーからの原音再生がどうとか細かいことは言うべきではないし、音圧はもちろん下がっているが、間違いなく、スペックで謳われている通り、90kHzぐらいまでは、音として鳴らすことが出来ている。すごいすごい。当初の目標の50kHz以上の音を鳴らせる装置を手に入れることができた。

 ただ、これは元々パソコンの横で鳴らすぐらいのアンプ内蔵スピーカーなので、もうちょっと大入力をして音圧を上げたい場合、100kHzぐらいまで対応したデジタルアンプでパッシブスピーカーを鳴らした方が良いだろうなと思った。
 デジタル入力の24bit/192kHzに対応した製品は、金額に糸目をつけなければ、結構評価の高いものが多いが、値が張ってしまう。ということで、思い浮かんだ製品は確かにあるのだが、それを手に入れて、第三弾をやるかどうかと少し考えている。本来はCPが良いことが前提で、まあ、もっといえば、なるべくお金をかけないということが達成できないと意味がなかったりする。自作デジタルアンプで対応みたいな話も少し考えているが、デジタル入力のDAC部分は、自分にはちょっとハードルが高くなるなあと思っている。


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Commented by umi_bari at 2021-03-08 15:26
ハイ音響のオーディオシステム、夢は無限ですね。我が家のオンキョーのスピーカーは生きているのに、YAMAHAのアンプ、右の音が出ません。カセットデンスケ、久しぶりに聞いた言葉です。涙が出ます。チコちゃん達も元気でなによりです。バグースです。
Commented by complex_cat at 2021-03-08 18:38
アラックさん、Yamahaのアンプも高額モデルでなければ、ですけど。二世代前のオーディオ機器、中古で選び放題ですし、結構状態の良いものが多いですよ。アンプは特に。
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by complex_cat | 2021-03-07 21:47 | My Tools | Trackback | Comments(2)

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