イエネコの起源−縄文人,猫に遇ったのか?−弥生人は遇っていた!

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日本へのイエネコの移入と定着については,現在,かー君のブログ「猫目堂」において,もの凄い勢いで,かー君とその助手の方により関連資料が網羅されつつあり,また楽しいかー君の語りで,ついぞ知らなかった猫の民俗学的な考証が披瀝されておりますが,ここで,自分自身,イエネコの起源について整理をしたいなと思い始めました。
Canon EOS Kiss Digital N, Carl Zeiss Macro Planar 1:2.8/60 T*
 
 Webでこのテーマについて検索してみると,まず,日本におけるイエネコの起源については,「日本にネコがやってきたのは奈良時代の後半であり、それ以前の貝塚から出土したネコの骨を調べると、野生ネコであったと考えられている。」
 などという文章が普通に散見されます。ここで分かるのは,縄文時代の貝塚から「ネコ」が出土すると言うことですが,これだけでは,これは,はっきり言って困った文章なのですが,まず,野生ネコって,種の概念も何もない全く適当な記述なので,つい最近までこの矛盾に気がつきませんでした。
 日本では,数万年前に大陸系のベンガルヤマネコFelis bengalensisが,絶滅しております。例外は,ツシマヤマネコとイリオモテヤマネコ,両者はベンガルヤマネコの島嶼適応型の変異を起源としており,特にツシマヤマネコは,大陸系のものとほとんど違いはありません。イリオモテヤマネコも生物学的に余りまともとは言えない学者が,南米のネコに似ているなどと勝手な説を立てて,しかもRefered paparで論議を尽くすことなく勝手に本を書いてしまうと云うデタラメぶりで,勝手に騒いで分けが分からなくなりかけましたが,もちろん,ベンガルヤマネコを起源とする種であることは明かです。
 で,オオヤマネコEurasian Lynx は数千年前まで,日本に生息していたことが,分かっております。ベンガルヤマネコが何故に日本の哺乳類相の中から早い段階で脱落して,オオヤマネコは残れたのか,そもそも,何故に野生のネコが日本では生き残れかったのか,このあたりは,私自身一つの仮説を持っておりますが,これは,また別の機会に,覚え書きとして書いておこうと思っております。
 いずれにしろ,哺乳類地理学的な歴史を検証すると,当然貝塚から出土するネコは,いわゆる,二次的に持ち込まれた「ネコ」であるということは明白です。もし,ベンガルヤマネコ系かオオヤマネコ系の野生ネコなら,古生物学的なセオリーがひっくり返ってしまいます。もちろん,ベンガルヤマネコが最後に生きていたはずの時代が数万年前ということについては,これまでの日本の考古学史のねつ造トラブルを見ると素直に信じて良いのかという,疑問が出てきますが,そこまで疑い出すと話が進まないので,とりあえず,縄文遺跡の遙か以前にはベンガルヤマネコは絶滅していたと言うことにしておきます。
 さて,この二次的に持ち込まれたネコとは一体何でしょう。実際,その辺りの検証についての頭があれば,出土した「ネコ」の骨について,PCRでも何でもやって,DNA解析をした結果ぐらい欲しいところですが,その辺りの情報にはトンとぶつかりません。
 ここで話をちょっと別の観点から考えてみたいと思うのですが,イエネコの歴史について,昨年,実に驚くべき発見がありました。
 生物研究分野のデータベース‘Biosis’から原著論文引っ張れます。
 Vigne J D, (Reprint); Guilaine J; Debue K; Haye L; Gerard P Early taming of the cat in Cyprus. Dept Ecol & Biodivers ManagementCNRSUMR 5197, Museum Natl Hist Nat, CP 56, F-75231, Paris, 5, France France; E-mail: vigne@mnhn.fr; Science (Washington D C) , Volume: 304 , Number: 5668 , Page: 259 , April 9 2004 , 2004.(pdfダウンロード先

米科学誌「サイエンス」に投稿された論文は,フランス国立自然史博物館他の発掘チームが,地中海のキプロス島にある9500年前の遺跡から、人と一緒に埋葬されたペットと見られる猫の骨を発掘したというものです。発掘した骨とその発掘状況から,島の外から持ち込まれ飼われていたのではないかと推測されております。
 その根拠として,
1. ネコの骨に屠殺された跡が無い
2. 人の遺体と同じ西向きに埋葬されている
3. ネコが推定で生後8ヶ月と幼い 
4. このネコの遺体はリビアヤマネコと見られている
5. キプロス島にネコ科の在来種は居ない

 イエネコの家畜化については,下手をすると犬よりも古い歴史があると曰う研究者が居たりするのですが,クロマニヨン人がたかだか5万年程度前ですから,少なくとも,非常に古い時代からネコは人の友であった可能性が出てきました。なかなか楽しい話です。

 で,ここまでちんたら書いてきて思うのは,シルクロードを通って中央アジアから中国,そして日本にイエネコが持ち込まれる遙か以前に,人類というのは,ネコを友としていたわけですが,本当に,仏典と一緒に唐猫が日本に持ち込まれるまで,日本にはネコが存在しなかったのかとということです。実際,貝塚の骨はノーと言っているということです。
 で,稲作が入るとき,或いは東南アジアや大陸からの人の移動と共にイエネコが入ってきていないと言えるのか,そしてそれらの末裔が,飼いネコや外猫,ノネコとして貝塚の周りを残飯を漁りに来る,タネズミ(クマネズミの在来種)などを捕ろうと彷徨いたりしていなかったのか,その辺りの検証が目下の所,最も気になる部分です。
 そして,ベンガルヤマネコが,ずっと遅れてオオヤマネコが絶滅種となっていて,何故にイエネコが生息できたのか。その辺りの話が私にとっては別の気になる部分でもあり,既に仮説を立てております。余裕のあるときに,ここに加筆しようと思っております。
 ともあれ,画のチコのように,史前移入種として,野原を駆け回っていた猫たちが居たか,居なかったか。居たとしたら,どこから来たのか。謎は尽きませんね。
人イヌにあう (至誠堂選書 1)
コンラート・ローレンツ / / 至誠堂
ISBN : 4795302081



アフェリはやっておりませんので,念のため。



追記1ーコメントに書いた専門家の方とは別の埋蔵文化財の関係者の方に,主立った試料を調べて頂きましたが,南九州では,ネコは出てきておりません。イヌは,丁寧に埋葬されるなど,沢山出てくるそうなのですが・・・やはり6世紀まで,ネコは日本には居なかったか一般的ではなかったのかなと思います。時間はかかりますが,もう少し暇な時間を見つけて調べてみたいと思います。

追記2ー新しくエントリーを立てるべきでしょうけど,過去の資産(アーティクル)をなるべく使うのが,私流なのでお許しを。この話を,考古学系の人から伺っておりました。現物を見てからと思っていますが,基本的に考古学分野の方が,野生動物の分布や生態,生活史に詳しくないので,データとして古代の猫についての検証は見過ごされていた可能性があります。

古墳時代にネコ渡来? 須恵器に足跡
 兵庫県姫路市四郷町の「見野(みの)古墳群6号墳」から、ネコではないかとみられる小動物の足跡がついた6世紀末〜7世紀初頭の珍しい須恵器が発掘された。ネコの足跡とすれば、渡来は奈良時代(8世紀)という通説を覆し、古墳時代にすでにネコが渡来していたことになり、日本史を塗り替える“新発見”となるかもしれない。

 足跡は、「杯身(つきみ)」と呼ばれるふた付き食器の内側に、直径約3センチほどのツメのない5つの肉球と掌球とみられる形がくっきりと残っていた。発掘後に洗浄作業をしていた立命館大の学生が見つけた。

 焼く前の器を乾燥させているときに、偶然踏まれてついたとみられる。調査にあたった立命館大の南部裕樹講師によると、小動物の足跡が残っている土器が発掘されるのは「極めてまれ」で、ネコとみられる足跡がついていたことについても「見たことも聞いたこともない」と話している。


 その部分を検証するところまで意識が言っていないと言った方が良いかもしれません。仏典渡来まで絶対猫が入らなかったと見る方が無理があると思うのです。ただ,現代にあって,栄養価の高い餌を得られても,野外における猫の寿命は短いので,考古学者の目に引っかかるほど,繁殖していた可能性は低いかも知れません。十分な食料を独占できる人間にケアされるまでは,認識されにくい動物であったと思います。日本列島は,ヤマネコ二種を絶滅させております。ネコ型のニッチェ,適応スーツを纏った動物には,何らかのハンディがある可能性があります。私は一つだけ検証しにくいアイデアを持っていますが,その理由を説明できる有効な仮説は,表だっては存在しません。
 これは,当時の日本列島の中型肉食獣が,猫以外(タヌキ,キツネ,アナグマ,テン)は,きわめて植物質利用,昆虫食利用を得意とするということです。たとえば,日本産テンの食性はヨーロッパ,アメリカの近縁種と比べても,きわめて植物質に傾いております。別に好きと言うことではなく,利用できるということなので,お間違えなく。好きかどうかは、手に入れやすさを超えて選択的に採餌していた場合というような選択指数的な指標による判定が必要です。
 当然これらの哺乳類種は,何とかやっていけますが,その上で,ネコ系の肉食獣の餌ニッチェとも競合し,圧迫します。関東などに住んでいると信じられないことですが,南九州ではキツネはレッドデータです。これは,どちらかというと肉食傾向が強いキツネの食性と無関係ではなく,実際に,牛舎のヘイキューブをむさぼり食ってタヌキが増えたところからは,キツネは駆逐された状況があるのを観察しています。5万年前にベンガルヤマネコに絶滅機会を与えてしまった日本の自然環境の環境収容能力は,特殊な島嶼を除くと,猫にとってはあまり優しくないのではないかと思うのです。

追記-改題しました。推察通り,遙か以前,矢張り稲作文化とともに日本に入っていた可能性が示唆されました。縄文ではなかったところで,成る程。定住と生産力上げないとイエネコは飼えなかったかもしれませんね。稲の守り神になったりはしなかったのか。お稲荷さんは,猫も含んだ雑多な肉食獣であったという説もあるようです。そちらの方は,今日子さんの方がお詳しいです。

追記2-続編エントリを「弥生時代からのおつきあい?」に。

追記3ーその後、壱岐の件については詳細調査進んでいるようです

追記4-猫の起源について新発見。遺伝子解析が明らかにしたリビアヤマネコがトルコ周辺で飼い猫となったtypeAとエジプトに一旦入ってから世界に伝搬したtypeC。キプロスのものとの関連を考えると面白い。また、コートパターンの変化が馬よりも猫の方が早いというのは、迷彩的、原種的なコートパターンにならなくても選択圧がかかりにくくなったということかもしれない。それだけ、ハンティングや天敵等、人のそばにいることで楽になったとのと人に好まれるコートパターンが猫では有利になったのも大きいのかも。馬は原野に放牧されたりするので、原初型のコートパターン以外だと、捕食圧がかかりやすくなるなどリスクは大きくなるかもしれない。故に、コートパターンは原種型を維持する必要があったか、あるいは人の好みの変化か。

追記5ー古墳時代の土器片に猫の肉球跡?福井県で展示、土器を乾燥中に踏んだか。「足跡付きの土器片では最古級の古墳時代後期(6~7世紀)のもの」が発見される。あまり気にされてなかったのか、猫の振る舞いに寛容な人が役焼物が少ないのか。それでも肉球は刻まれてきた模様。


Tracked from COMPLEX CAT at 2009-10-18 12:04
タイトル : 弥生時代からのおつきあい?
かなり前のエントリイエネコの起源−縄文人,猫に遇ったのか?−弥生人は遇っていた!(既に改題w)にて,日本列島におけるネコ型の哺乳類のニッチェの地史的な状況と,仏典と一緒に日本に来たことになっているイエネコの日本における定着がもっと早かったのではないかというような話を書いておりましたが,昨年のニュースに成っていた話でどうやら,弥生人は猫に遇っていたと言うことが明らかになったようです。 野生ではなく、人に飼われたネコ(イエネコ)の骨が、長崎県壱岐市(壱岐島)のカラカミ遺跡から見つかり、奈良文化財研究...... more
Commented by Lilywhites at 2005-08-02 23:48
C_Cさん 見識高く尊敬してしまいます。でも、個人的にもネコと人の関係についてその起源って興味深いです。C_Cさんの仮説楽しみにしています。(ものすごく今更なのですが、ご職業は研究者ですか?一番興味深いのはそちらの方かもしれません。知らないのは私だけ??)
Commented by complex_cat at 2005-08-03 00:28
Lilywhitesさん,とりあえず,研究者の末席を汚していると云うところでしょうか。現在は現役引退に近い状況ですが,時々学会雑誌のレフェリーが廻ってきたりします。生物地史はともかく,考古学分野は完全に素人です。
 猫目堂の方,猫にご興味があれば,是非,遊びに行ってみてください。短期間でもの凄いデータの披瀝で,このアーティクルそれに刺激されたところというのが本当のところです。
Commented by nezumineko at 2005-08-03 01:02 x
ネコの進化の不思議さに気づいたのはイタリアに行った時です。
人間も犬も車もパスタも女性の胸の谷間も、日本とは全く違うのにベネチアで昼寝していた猫たちは、ほとんど日本と同じように見えました。
犬は大きさも姿も千差万別なのに、不思議です。
でも、セントバーナード風ネコとか、ブルテリア風ネコとかいたら不気味ですよね。
Commented by nekomanisto at 2005-08-03 06:31
ひとつ疑問があるんです。古代日本は稲作文化を基軸として発展したはずなのに、どうしてかくも鼠という存在に寛容なのかと。ねずみ返しなどの鼠除けの工夫が建築になされたのは判っていますが、鼠に悩まされたとかことさらに鼠を忌み嫌っていた感触は受けず、むしろ大黒さまの眷属をはじめとして、鼠は神話や昔話の中で常に好意的に語られています。鼠が悪役だったりという噺は本当に少ないと思うのですが、これは、それほどの鼠害に悩まされていなかったからではないかと。ネコが当時の日本に住む人々と接触していたかどうかはナニもわからないのですが、人知れずネコたちが鼠をとっていたのだとすれば、深刻な被害に悩む必要もなかったのかもしれないと考えています。
稲作文化と共に渡来した弥生の人々は、どうやら犬を食べていたらしいので、猫もまた、いたとしてもヒトと接触のあったものは、食べられていた可能性もあるかと。逃げ出してノネコ若しくは半ノネコ化していたものが、時代がさがって「和猫」になっていた可能性もあるかと。…それにしては化石の話題がないのですが。
Commented by complex_cat at 2005-08-03 07:22
nezuminekoさん,本来のリビヤヤマネコの遺伝子プールの中に大きさの多型(バリーエーション)が余り無かったと云うこともあると思いますが,犬は集団で生活することで様々な形質が役割を持つことが出来て多形が維持されやすかったのに比べ,ネコは単独性なので,特定のニッチェへの適応を決めた後,形態的な多様性が許される余地が少ないのではないかと思います。ワンマンアーミーのゴルゴ13がM16を使い続ける理由と同じです。
Commented by complex_cat at 2005-08-03 07:42
nekomanistoさん,米へのネズミ渦については,焼き畑による森林破壊でそのまま居着いたネズミが強力であることから収穫までの被害が酷い東南アジアと違って,日本の場合は保存時の問題かとも思います。これは,ローテクなハードウェアである程度対処が出来ます。でも,タネズミという言葉が残っていますから,例えばアメリカ開拓民をネコが助けたという説がありますが。古代日本もネコに助けられていたとしたら・・・そうしたらもう少し記述や猫神様などの文化が残っていてもよいような気がします。これは,日本における猫型野生動物の絶滅と実は変なところで結びついているというストーリーを今,考えております。
Commented by complex_cat at 2005-08-03 07:52
 私は,犬猫の肉を口にすることはありませんので,想像ですが猫を食べるのは,イタチやテンを食べるのに近いものがあります。肉量が少なく美味しくない(これも伝聞です)割に,解体にはとても手間がかかります。ウサギ一匹強膜を外して料理してみれば分かりますが十分手間です。猫よりももっと美味しいものがあれば,わざわざ食べないと思いますし,猫を食べているならば,テンやイタチは食べ尽くされていると思います。狩猟採集が基本でも安定的に食べることが出来ない動物は,結局食料管理的な問題からメニューから外れると思います。犬ではチャウチャウなど,食用にする品種改良するまでになったものの,猫については,手元に置いて繁殖させて食用にするというやり方を,中国文化圏ですら持ちませんでした。
Commented by complex_cat at 2005-08-03 07:53
 ところどころ,変な文章が多いのですが,年表についてはここのものが一応公式な見解かなと思います。
http://www.ne.jp/asahi/conago/nimravus/vus/fushigi.html
調べると,貝塚から出たネコの骨は後世のそれがコンタミ(混入)した可能性を指摘する学者もおいでのようです。本来であれば,生化学的,遺伝学的なデータ,同位体による年代測定のデータも一緒に取っておくべきなのですが,日本の考古学分野の関連科学分野とのリンクの薄さと後進性から,はっきり言って貝塚の猫情報については何を信用して良いのか分からないと云うのが本音です。
Commented by nekomanisto at 2005-08-03 08:25
捕らえ易さのモンダイで、犬やネコが身近にいたなら、空腹時、あるいは食べたかも と思うのです。犬についてははっきり「食べた」と書いてあるものが多いのですが、ネコについては記述が見つかりません。わざわざ狩猟してまで食べるなら、もっとお肉のたくさんあるのを狙ったでしょうけれど、苦肉の策で、という可能性があるかと。貝塚ってゴミ集積場ですもんね。
少なくとも縄文時代、メイトとして「埋葬」された形跡はないようですし…。

なんでデータとらないんでしょうねぇ?
割れた土器のかけらはあんなに一生懸命探すのに。土器のそこにくっついてた籾殻を丁寧に分析するなら、いっしょに出てきている骨も分析せんかい!
Commented by complex_cat at 2005-08-03 09:35
どうも公陳やチコを前にして食べるということを考えてしまうと,食人に近い感覚を覚えるのでこの件,あまり論理的に考察するのに私は向いていないようです。nekomanistoさんの方が,理論的ですね。
 とりあえず,埒があかないので,埋蔵文化財の関係者から遺跡から出土した骨の専門家と繋いででもらいました。時間があれば,今月中にちょっとレクチャーをしていただいてきます。食べていたのなら,屠殺された跡や熱変成の跡が合ったのかなかったのか検証できないのかとか,いろいろ考えたりします。
 出土したとき,とりあえず,出たよ~って一生懸命カタログ化まではするでしょうけれど,「なんだ,猫か」ぐらいにしかリサーチャーがあまり問題意識を持っていなかったのではないかと思ったりします(そういうことは普通にあります)。実験的追試による検証が出来ない学問は,私の分野も若干そういった傾向がありますが,土台に穴が生まれやすいです。
Commented by ayrton_7 at 2005-08-03 16:38
要は、日本の猫のルーツが、何か?ということなのですね。
洋物の猫と交じる前の日本猫の遺伝子と、貝塚から出る猫の骨の遺伝子を調べれば良いのでしょうか?
Commented by みかん。 at 2005-08-03 16:53 x
PCが直りました~ウィンが繋がった~。わーいわーい。早いです。嬉しい・・。
猫の記事、大変興味深く拝見いたしました。おもしろいね!!
普段、当たり前に暮らしている猫たちのルーツを思うと・・大きな時間の流れというか(うまく表現できなくてごめん)私たちも一生物なんだなぁと思います。表現が稚拙で申し訳ない!

ところでディズニーが香港のディズニーランドの野良犬たちを安楽死させるとか・・・。なんと情けない・・・。なんとか保護する方向へもっていけないのかなぁ。もう映画は見ん!!キャラクターグッズも買わん!!
話がそれてしまってごめんなさいでした。でも古代の人々には犬猫の安楽死なんて観念は無かったでしょうね。どうかしら・・・。
Commented by complex_cat at 2005-08-03 19:18
ayrton_7さん,どのような猫がニホンネコなのか,或いはどのような特徴がニホンネコなのか分からないという問題があります。5世紀頃入った唐猫からの派生島嶼個体群に過ぎないのか,それ以前に入ったやはり大陸産の系統なのか,あるいはリビヤ・ヨーロッパヤマネコ系ではなく,太古,ベンガルヤマネコから家畜化されたイエネコの眷属が存在するのか,知りたいですね。
 とりあえず,猫のミトコンドリア・イブ(ライフログ参照)とその系統,分布拡大,移動を明らかにして,貝塚から出た猫の骨の遺伝子がどこに位置づけられるのかが分かれば素晴らしいのですけれど。イエネコも,多地域で多系統群から派生している可能性を完全に否定できるのか知りたいです。これは,祖先となるリビアヤマネコや,その祖先型のベンガルヤマネコの系統分化のクラドグラム(系統樹)に加え合わせてあらわすことが出来たならなかなか楽しいと思います。
 とりあえず,組み立てとしてどの程度可能なのかどうかも分かりませんので,誰かこの路線の研究をやっていないのか,既に走っている人間が居ないのか,する必要もないのか,全く勉強不足なのでちょっと調べます。
Commented by complex_cat at 2005-08-03 19:37
みかんさん,これは,安楽死といっておりますが,とりあえず,犬を全部駆除処分する,その殺戮方法は,安楽死といわれる手法と同じ疼痛を与えにくい(恐怖はしっかり与えるでしょうね)方法で行うというだけで,安楽死といっておりますがアウシュビッツと同じです。ただ,犬は人間が作り出したものだという自負が欧米社会では強いので,駄犬は駄馬と同じように処分するのが当たり前で,そのことに良心の痛みを感じる感じないは別にして家畜管理は人間の責任という考え方は,それなりに筋は通っております。純血種の場合,インブリーディングを重ねるごとに外れた形質のものが出てきてそれは,純血種維持以外にコストをかける(天寿を全うするまで飼ってあげる)など許されないので,当然処分対象となります。そうは言っても欧米でそれをやれば愛護団体が黙っていないでしょうし,里親を捜すなど,他に方法が本当にないの?と思うわけです。余計なコストをかけずに対応しようと云う手抜きは狡いですよね。言い訳としては,なるべく維持管理コストに跳ね返らないように迅速に対応して,チケット代に影響してお客様に迷惑がかからないようにすると云うことでしょうね。犬は嫌いかな,出銭ランド経営陣。
Commented by complex_cat at 2005-08-03 19:44
とりあえず,キプロスにいたある一家,その一家に幼い男の子が居たとして,飼っていた成猫になる前に死んでしまった愛猫の亡骸を抱いて,そうっと墓に埋めた,その悲しみは今の私たちと全く変わらなかったと思います。
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by complex_cat | 2005-08-02 22:12 | Cat Family | Trackback(1) | Comments(15)

Necology(=猫+Ecology) and Nature Photo Essay, Camera classic, Martial arts & etc. 本サイトはhttp://complexcat.exblog.jp/です。画像はクリックすると大きくなります


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