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老兵の歌〜MINOLTA AF ZOOM 100-300mm F4.5-5.6

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 半世紀前のフィルムカメラ時代の平凡な100-300mmのズームレンズ。中古でも二束三文。当然後玉もデジタル対応設計でも何でもない。いかに素晴らしいモノ作りをしていたかと思う。そのレンズをかなり型落ちとはいえ、フルサイズのミラーレスデジイチで使ってこの描写。この海苔の筏とかの線の細さとかみていて完璧。

SONY α7II, MINOLTA AF ZOOM 100-300mm F4.5-5.6

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 部分拡大。これだけ写ればいいよね。いや、フィルムよりもさらにレンズ性能をひっぱり出せるフルサイズデジイチが、本気ですごいのだと思う。


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安いレンズであるという部分は、こういうレンズの歪曲などでの限界みたいな部分にあわられるが、私自身はあまりそういうのに拘らないので、ツールとして気楽にフィールドで振り回せるレンズとして使いやすい。フィルムプリント時代だと、切り落とされている部分だから、リバーサルを多用しない限り、ほとんど気がつくこともなかったろう。
SONY α7II, MINOLTA AF ZOOM 100-300mm F4.5-5.6

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 水平線の位置を上下に持っていかない限り、そして地平面に対して平衡にレンズを用いる限り、歪曲が気になることはない。デジイチ現像で、好きな描写が引っ張り出せるが、元の絵がまともに写ってないとそういうのもできないから、その意味でも高いCPの優秀なレンズだという評価はその通りだと思う。
SONY α7II, MINOLTA AF ZOOM 100-300mm F4.5-5.6
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 カナダヅルの家族群とそれに伴うナベヅル。この場所は、ずっと採餌したかったのだけれど、彼らが最後まで我慢したところ。当然人からの距離は近い。この時期だと、やむを得ず、その距離の詰まったところで採餌することになるが、それでも人がやってくると、警戒して監視、距離を取ろうとする。
SONY α7II, MINOLTA AF ZOOM 100-300mm F4.5-5.6

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 スイングパノラマの使い所は、探せば結構ある。九州島、西海岸西方、東シナ海。Jacobnの梯子、非常に広い範囲でリフレクションができていた。
 レンズ名にAFが付くのは、フィルム時代、AFカメラ&AFレンズとMFカメラとMFレンズが同時に存在した時代があったから混乱を防ぐためだったろうし、高らかに、完璧な一眼レフのAF機能を持ったカメラ&レンズを早々と、開発、販売しているという宣言と矜持を込めたものだったろうなと思う。
SONY α7II, MINOLTA AF ZOOM 100-300mm F4.5-5.6



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 Padやスマホだと90度回すだけなので、最近はそちらでブログを見ていただいている人の方が多いようだ。だから、むしろこういうふうに貼った方がいいのかもしれない。画像はかなり縮めてあるが、望遠側、手持ちで、一発で合成に成功した。コントラストもピントも良いレンズだと思う。オークション中古価格は、二束三文という感じだが、それでも分かっているファンがいるので、本当にただで持っていけみたいなことにはならなくて、気がついたら思ったよりも高い値が付いてる。
SONY α7II, MINOLTA AF ZOOM 100-300mm F4.5-5.6

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 今のデジイチのレンズはみんなすごく高くなってしまって、当然、MTF、解像度、発色などは凄く高性能なのだが、そういうのとかっぷり組んで勝てるような描写というところまではいかない。設計年度や値段を考えてもそれは当たり前なのだが、こういう画は、基本コントラスト性能が高くないと撮る気にならなくて、十分撮る気になるレンズ。
 あまり高いレンズは、勝負レンズとしてしか引っ張り出せなくて、普段から、フィールドで張ったテントの片隅に置いてあったり、車の助手席に気楽に置いておくなんてことは無理だ。コンパクトなので、マクロや口角を欲張って持っていてもカメラケースの中に一緒に入れることも無理ではない。持っていないと撮影できないし、撮影のためだけにフィールドに入れるなんてことは、多分一生ない生活をしているので、私には絶対必要なレンズだ。
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 いわゆる文化財みたいな名玉と呼ばれ、ピンの方は何十万円もするような世界のクラシックレンズとは違う、日本のテクノロジー、工業生産が華やかでかつ絶対的な力を持っていた頃の遺産であり、そして、その延長線上には、もはや戦うスペースなどはなく忘れ去られてもおかしくないニッチにあるレンズかもしれない。若干計算がおかしくなるが、1986年生まれ。人間なら、まだアラフォーだが、レンズの1年は人間の2年半ぐらいにして考えるべきか(猫じゃないのだからー猫は1年目7歳ぐらいだったっけ?・・・はい、今、考えました。すいません。適当です)。
 ・・・・「あいつ、まだ、立っています。」「まだ、戦うつもりです。」・・・・私にとっては、そんな老兵レンズだ。
SONY α7II, MINOLTA AF ZOOM 100-300mm F4.5-5.6











Commented by umi_bari at 2024-02-12 21:55
野鳥さんをいっぱいありがとうございます。
アラック、庭のメジロさんと、寄れないカワセミさんと
格闘しています。
Minoltaさんの望遠ズームの解像度凄いです。
フルサイズのミレーレスカメラが優秀なのですかね。
驚きました、お見事バグースです。
Commented by complex_cat at 2024-02-14 10:25
アラックさん、
このレンズいわくつきで、渡井のフィールド遣いがハードなので、一時期中身で何かが外れたらしく、からから音がしていました。それでもレンズ内蔵型のAFレンズではない強みなのか機能には全く影響がなく、気が付いたら音が消えてました。
「結石」が排出されたのか、レンズボックスの小人が取り出してくれたのかなと思います。
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by complex_cat | 2024-02-09 21:04 | My Tools | Trackback | Comments(2)

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