相変わらず生成AIは、添加のあAdobie製でもカセットデッキの画を提示できない。 少年が左手に持っているものはDCACコンバータ付きの野外用電源。デザイン微妙。 林道を一緒に道中する猫は、可愛い。 かつてカセットテープを気楽に外に持ち出して、視聴したり好きな音楽を友人と共有するみたいなのは、今は、ネット、サブスクを介してやれる。 それ以前の音楽を持ち出す、共有するというやりかたとなると、カセットテープと、それを視聴するハードウェアということになるが、消滅したハードウェアであるWalkman的なものが今はない状態だ。Walkmanの修理に関しては、この分野かなり攻めたリペアをされている方々も、匙を投げることも少なくない。それくらいWalkmanの状態の良い個体を見つけることは難しいし、また当時の性能を確保できている個体を探すのは大変で、高額だ。ならばラジカセは?となるとやっぱり同じ状況だ。ガチャガチャ複雑なハードウェアのからくりでは、半世紀過ぎた状態で生産時の性能を維持するのは、もちろんモデルによるのだが、かなり難しそうだ。そしてそれが音質的に満足できるかという点については、今のデジタルポータブルオーディオのクオリティに慣れてしまった後では、さらにきついかと思う。ちなみにWalkman的な小型の電池駆動のカセットプレーヤーについては、先にご紹介してFIIOなどを取り上げた記事として書いた(デジタル時代にカセットデッキを手に入れる話 #3 )。今や60円で購入できるオペアンプの性能が周波数特性や歪率など凄まじく良くて、更に超小型、超低電力で圧倒的に高性能なのだが、カセットテープの機械動作・制御部分、超小型薄型の高性能モーターや、いわゆる町工場の化け物のような物作りなどに支えられたりした精緻なからくり部分だけは、デジタル制御技術昔日の日本メーカーのそれを再現するとなると、どうにもならない。高性能量産モーターもLPレコードプレーヤーのときに思ったが、存在しないし、大陸のファクトリーでも、そんな需要に対応するようなことはしないだろう。頑張っても1970年代前半のカセットデッキレベルなのはそういうこともある。
で、天邪鬼な私は、現在Walkmanとして使えるカセットデッキを考え、最初にその音質の素晴らしさに感動したSONY TC-D5のことを思い浮かべる。いわゆる生録機をそれの代替ハードウェアにしたらどうかというちょっとWalkmanが登場する以前に時代を逆行させる話を思いついたのだ。 カセットテープの生録機(電池駆動も可能なカセットデッキ)というのは、かなり限定されるけれど、はっきり言えば、カセットテープによるアマチュアからプロの現場まで生録機というのは各社の技術力を見せる分野でもあった。百花繚乱状態に鳴らなかったのはやはりSONYのカセットデンスケが覇者となった結果だと考えられるが、各社出していた時代、以下のようなモバイルカセットデッキモデルが存在した。 SONY 「カセットデンスケ」と固有名詞がついた生録派の御用達みたいなシリーズで、生産期間が長く主軸を担ってきた結果、モデルも多い。 初期モデルは性能的な限界がそんなに高くないので、ラジカセよりは圧倒的だが1970年代後半のオーディオブームの主軸に必要な性能にはたどり着いていない。性能に関する部分は、再生だけに限っても周波数特性やワウフラッターがラジカセよりましぐらいというレベルではあった。 だから、今、状態の良い個体を手に入れるとしたら、 生録ブーム到来とともに、持ち出せるカセットデッキとしての名声を確立したのは、SONY TC-2890SD で、それ以降の製品かなと思う。機体の性能保存状態を考えると厳しいのは前提となるだろう。このモデルの性能の確率はデュアドフェリクロームテープの開発と販売ともリンクしている(ここのサイトに説明がある。「SONY / Duad(初代・発売記念サンプル) 」)。ブラックボディに憧れたオーディオ小僧は多かったし、演奏者にもカセットテープ媒体が』認められる状況の基礎を作ったと思う。ワウ・フラッターが0.15%WRMS、歪率が1.7%、周波数特性が30Hz~15kHz(DuadFeCr使用時;ノーマルテープでは30Hz~13kHz)といったところで、実際にFILOの再生時の数値特性はこれかこれをやや凌ぐぐらいだと思う(ただし周波数特性は今のオペアンプの進化によりFILOの方が上)。ただ、モーターとアンチローリング技術の性能比較では微妙かなと思っている。 SONYの当時のアドバンテイジは磁性体の開発により、よりダイナミックレンジの広いDuad Ferri-Cromテープとセットで開発され、そのテープを使用するバイアス&イコライザのスイッチを内蔵できたことである。メタルテープが出て以降は、Duadは、いわゆるType IIIカテゴリーの唯一のテープであり、メタルが販売されるまでは、最強のテープということになっていた。 同様に、使える中古個体が手に入るかと言われれば危ういが、TC-3000SD は、基本スペックとしてワウ・フラッターが一挙に0.08%wrmsまで減少し、歪率が1.3%、周波数特性30Hz~16kHzまで1年の期間に伸ばしていて、5kg台のフォーマットモデルとしては、最終盤だと思う。それ以外は超高性能ラジカセを手に入れるぐらいのつもりで居たほうが、精神的には良いと思う。 生録用カセットデッキというのは小型軽量にしなければいけないという制約があるので、小型からくり技術とディスクリート回路の芸術品みたいなところがあって、その最終形態がTC-D5 /TC-D5M だったと言える。それまでの5kgカセットデンスケには他社も追従できていた部分がったが、この製品が登場して、ほぼ寡占状態になった。単一乾電池2本で駆動しながら重量は1.7kgと今ではちょっと重めのノートパソコンレベル、周波数特性は 20Hz~19kHz(メタルカセット)、ワウ・フラッターは0.06%wrms、歪率はカセットデッキでは難しかった人の感知限界の1.0%のレベルまで引き上げられ、持ち出せる、電池でも動く以前に完全に高級高性能カセットデッキそのもののレベルになった。TC-D5Mはメタルテープ対応で見かけや大きさ、レイアウトは変わってないが、ディスクリート回路などは、かなり別物。これが1980年代最後までカセットデンスケの性能を証明する現役機体として販売されていた。 他にフィリップ社のカセットテープ規格の限界もあるため、音質向上のためにカセットテープの良さを持った別規格を立ち上げたわけだが、失敗フォーマットに終わったエルカセット。それを使うEL-D8 やTC-D5/TC-D5Mの前の中継ぎの別フォーマットの5kgレベルのデンスケであるTC-4550SD が存在するが、今どころか当時も、メディアでの記述自体もほとんど見たいこと無いよというような品だ。キャプスタンがダイレクトドライブで周波数特性20Hz~20kHz、ワウ・フラッター0.065%wrms、歪率1.2%の性能を持ち、メカニカルなデザインと高性能レア品故に、オークションで出品されると、さっさと高額で落とされて消えていく。 乾電池、自動車のDC電源でも作動すること以外では、SONYお得意の過大入力に対応したLimitter回路とそのスイッチは生録を前提としたSONY製のマイクジャック搭載カセットデッキにはデンスケ黎明期からの必須機能だった。他に肩がけベルトでデンスケがフラフラ揺られても回転系への影響を最小化するアンチローリングメカ、マイク入力のレベル設定を行うアッテネーターの複数弾切り替え、などで武装されたものが、当時のカセットデッキの中の生録機であったと言える。 デジタルオーディオの性能が基本になった今、正常に動く機体が少なく、あっても高額だ。がっかりしない音質レベルでカセットテープを録音、視聴できる選択肢として、外に持ち出せる高性能カセットデッキとしてのカセットデッキを考えようという趣旨でここまで書いているけれど、Walkmanがデンスケシリーズとは別に高性能化して更に、その性能を担保として録音機能を持ったものなどもいくつか存在する。適応放散が重なったとも言えるRecording Walkmanとその最終モデルのRecording Walkman proは、それなりの性能だが、やはりカセットデッキカテゴリーとは違う製品なので、今回は取り上げない。 ちなみに、私自身はRecording Walkmanを使っていたことがあって、それなりにラジカセよりは遥かに高音質な音撮りができていた。ある著名指揮者&オケのコンサートで、友人がそれを借りていって、FBIのおとり捜査官のように、同伴した彼女の体に一体化するようにして紛れ込ませて持ち込み、見事なライブ録音テープを手に入れていた。彼はSPも視聴する人だったので、音質とは別次元の評価軸を持っていたけれど、ダイナミックレンジが広いオケの演奏に対して、音質は私が聴いても十分なものだった。 それを取り上げるぐらいならWalkmanの話と各メーカーの派生モデルの話を取り上げないとならないけど、それについてはそんなに語れるほどの知識はない。 VICTOR デンスケのニッチに挑んだモデルを作っていたメーカーとその製品は少ない。VICTORの KD-2 、KD-3 、KD-4 はノイズリダクションとしてdolby Bと互換性のあるANRSやダイナミックエクスパンションシステムであるSuper ANRSという独自開発の機能を搭載して、周波数特性やワウフラッター、重量などスペックのアドバンテージで挑んだ製品だった。KD-3はKD-4の廉価モデルでANRSだけ、KD-2とKD-4はSuper ANRS搭載モデルでリミッターではなく、生録機に必要なダイナミックレンジを直球で稼ごうとした意欲作。KD-2はデンスケ登場前の生録機的なデザインという気がする。KD-4が最終モデル。端々にVICTORらしいデザインを感じるが、生録機のスタンダードであるというデンスケの表現型と共通する部分は多い。 TECHNICS ※2024/09/24 このメーカーの1機種を追加 Technics RS-686D は1976年頃に129,000で売り出されている。時期的に見ても、これもカセットデンスケへの対抗modelだったと思う。当時でも高額であったゆえに、Normalテープで30Hz~15kHz、CrO2テープで30Hz~17kHz、SN比 Dolby out:57dB、ワウフラッター 0.07%(WRMS)と性能は当時の据え置き型標準点レベルを確保している。1970年代でも、現在のオークションでもレアモデル。3kg台で、これに単二6本の約400gが加わる。十分軽量だが、厚みのあるシェイプはかなりボリュームがある。いずれにしても、SONYの独壇場となった生録カセットデッキ市場においてはこの後継機は生まれず、性能の更新も行われず、この時代の性能で終わる。当時の生録機の市場と言っても、知れているし、SONYのデンスケがいかにCPが良い製品だったか理解できる。結果、早々と生録機の市場からは撤退したと考えられる。しかし、生録器らしくリミッターも装備されているし、基本は、録音再生ヘッドは共有される2headデッキに見えて、録再ヘッドとは別にモノラルモニターヘッドという録音時の、リアルタイムチェック用のヘッドが付いていた。失敗が許されない現場用一発録りカセットデッキとしてよく考えられている。デンスケは当時のSONY Shopでも現物を触ることもできたが、「明るいナショナル」のお店に置いていたとはあまり考えられないし記憶もない。私も、後年含めて、さすがに現物は見たことがない。Nakamichi Nakamichi 550 は、開発年代もあってdolby Bのみの機体だが、もともとNakamichi 500という現在でもカセットデッキとして十分音質で通用するモデルを生録機としてパーツなども含め再開発、再構築した機体だ。当時でも高額であったし、注意深い保守が必要なNakamichi故に、残存数はかなり少ないと思われる。それでも時代を考えるとスペックは頭一つ抜けている。もともと時代もあってDolby Bだけ搭載という、平凡な小型デッキに見えるNakamichi 500 の基本性能は、時代なりのものだが、今,、視聴しても音質は素晴らしく良いようだ(50年も前のカセットデッキなのに素晴らしい音! Great sound even though it's a 50 year old cassette deck ! Nakamichi 500 )。重さは5kg台で、ベースのNakamichi 500 より2kg以上減量してあるようだ。TC-D5以前のカセットデンスケと同じレベルで、ある意味その次代のキャリーオーバー製品で、そこは当然共通。TEAC TEAC PC-10 はやっぱり重量5kgの生録機。周波数特性30Hz~16kHz、ワウ・フラッター0.07%、発売年が1975年ということで、1970年代後半に突入する前にあっても、テープデッキ専門メーカーとの意地を感じるスペック。Nakamichi 550 同様、販売価格は当時で10万円を超えているので、それなりに高性能なのは分かる。持ち歩いてカセットテープ用視聴ハードウェアとして使うには、ちょっとボリュームは感じる。TEACの場合、AC電源さえあれば即席のミキシングコンソール+カセットテープ録音機として機能するTEAC Sound cookee 144 が存在し、スタジオ外であっても、生録機とは異なるカセット方式の倍速の4チャンネルマルチトラックレコーダーがそのニッチと重複していたのかもしれない。この製品のオーディオミキサー部は4入力2出力を持っていた。 ブルース・スプリングスティーンのアルバム『ネブラスカ』制作に使われたことでも有名で 、同時期に、アルバム制作とまで行かなくても、デモテープ作りに本機を使用したミュージシャンは、少なくなかった。 これ以外の当時の著名なオーディオメーカーPioneerやTechnics/Panasonicなどはそういった生録型のカセットデッキは作っていない。そんなに特殊なことではなく、生録なら、それなりに進化したもっと気楽に使える競合する眷属が当時存在したからだと思う。そうだ、ラジカセという商品があったのだ。多くのメーカーは、生録機にはブランド固定でずっとヒットしたSONYのモデル以外は電池駆動できる生録機の需要というマニアックな部分には対応しなかった気がする。野外での生録ってそんなに機会はないし、会議なら普通のモノラルレコーダー、学校の器楽戦争などラジカセで外部マイクが使えるもので十分という使い方、それ以上の需要のためにわざわざ電池で駆動できる生録用カセットデッキを長々と本気で作ったメーカーはSONYだけという結論になりそう。他社の競合機も発売年代を見ると1975-1977に集中して、そのコンベンショナルな資産をある時まで作り続けた。それ以降、カセットデッキの全盛期には、SONY以外で新型は出ていない。 そして電池駆動の再生機だったら百花繚乱、爆発的な適応放散したWalkmanとその類似の小型カセットプレーヤーの時代が来てしまう。ちょっと録音機能を載せたモデルも各社が出していたが、需要というのはそんなに無いし、その小さな機体か、無理せずにラジカセか、本気で生録考えるニーズならSONYのデンスケ買う流れになったと考えるべきかも。 YAMAHA YAMAHA TC-800GL はファクトリーデザイナーとしてブランドであった、マリオ・ベリーニがデザインした、スラントした台形のような特異なフォルムを持つ。楽器メーカーらしくライン、マイクのミキシングも可能で、基礎スペックも多くが1976年当時では上位の性能を持っていた。ただ、持ち手などもないので、肩がけで持ち歩きながら録音するような生録機ではなく、専用アタッシュケースに入れて持参し、電源のない野外でのレコーディングミニミニコンソールみたいな使い方などが、このモデルのコンセプトだろう。重さは5.0kg(乾電池別)で見事に重さだけだったらデンスケ。 むしろ楽器メーカーとしてより音楽家との距離が近いこのメーカーは、少なくないカセットテープをメディアとしたMULTITRACK CASSETTE RECORDERを製造、販売してきた。カセットデッキから派生した趣味のカセットデッキの生録機というのは、この会社にとっては中途半端な製品なのだろうなと思ったりする。SONYが基本民生用としてTC-D5/D5Mを出してしまって以降は、そのニッチに入る意味がなかったのだろうなと思ったりする。プロやセミプロ用の演奏録音用のマルチチャンネルカセットレコーダー機材では、1方向の4トラック4チャンネルや、テープスピードも倍速の9.5cm/sとしてフィリップスの規格からの縛りを外して、音質や高性能を追求できたからなおさらだろう。 Marantz Marantz CP430 については、こんな記事を書いていなければ、このアメリカのメーカーが、このようなポータブルカセットデッキを生産してたんだって知ることは多分無かったろう。1985~1996年とかなり長期間作られている。種は数特性は20~20,000Hzで、NRはdolbyはBのみだが、なんとdBXが搭載されていてSN比は80dBを達成している。更に重量は1.3kgでSONY TC-D5/D5Mを凌駕している。回転系機械動作部分は、小型にした時の絶対性能確保は多分SONYの方に多くのノウハウがあったと思うので、ワウフラッター性能は少し落ちるようだ。 海外、特にUSAやUKではどうやらそれなりに活躍していたらしい。日本はデンスケ寡占状態で、アフターケアや修理も圧倒的に有利だったろうから、入り込めなかったろうと思う。ただ、オークションでもレアものとして出てくるので、存在を知った。 以上、生録機と言ってよいのか、こじつけでWalkman的な使い方で生録機を上げてみているが、そういう使い方ではちょっと苦しいかもしれない。 しかし実は、最初からそういうのも含めてでっかいWalkmanみたいな使い方をずっと考えているので、問題ないのである。必要なのは大容量ACモバイル電源と筋力だ。 その話の前に、やっぱりWalkmanとなるとCPがよいステレオイヤーフォンかヘッドフォンだよね。今の時代なら、前者だ。というわけで、最近、SNSを介して教えていただいて気に入っているイヤフォンのType-C型が届いた。 これだ。実売2,000円台。早速、性能を粗く適当に見てみた。
TRN orca のType-C版のCharp信号による簡易空気録音による周波数特性スペクトル。空気録音マイク部分を少しいじったので余計な反響が消えて少しスッキリした。山の盛り上がり方やスムーズさを、空気録音の条件が揃ってない下のアナログ接続タイプのそれと単純比較するのはできないけど、このカーブの出来は、解像度が高いといわれているだけある。 さすが本体との相性がバッチリのDACチップ内臓だけある。これを花見川さんが薦めてこられた理由がよく分かる。可聴範囲限界当たりの遠方など、とても綺麗。本体特性に合わせたDACチップ内蔵タイプは、使用者によってバラバラ、予測不能のDACの特性に振り回されること無く、振動板ユニットは同時に設計開発されるわけで、最適解になってるはず。特に大音量だと音がばらばらになりやすいイヤーフォンには必然だったという話を読んだ。自分のPCにはType-Cがついていないから、最初は3.5mmプラグ版を手に取った末っ子が、Type-B→Type-C変換アダプター毎渡したら、ちょっと衝撃を受けたようで「何がどう違うがわからないし、最初のジャックタイプの音も値段から考えたら凄いと思ったけど、すごく音がいいわ」と言って、結局両方を持っていった(Apple製品は最近機種になるまでType-Cを持たないので、その方が便利ではある)。 最近のイヤーフォン(ヘッドフォンも)が、いつの間にかミニプラグが消滅して殆どがUSB接続の内蔵DAC型に移行した理由がよく分かる。内蔵DACチップの性能が上がりまくった結果でもある。そもそもUSB端子にはアナログの音声信号が来ているわけではない。デジタル信号だからアナログ振動板のイヤフォンを鳴らすにはデジタルアナログ変換をしていないと音など鳴るはずもないのにその変化を見逃していた。このorcaでは、アナログ入力の3極プラグ版とどちらのタイプも存在して、どうせ誰か家族が使うし、と考えて両方入れてみたのだが、アナログプラグ版の方も悪くなくて、わりと似通っているけど、スペクトラムのカーブは、アナログアンプに普通に装備されているヘッドフォンアンプ部分の性能に依存する。ヴィンテージアンプのそれなりのものを使えれば悪くないはずだ。デジタルアンプのアナログ出力は、音質はあまり良くないと言うか、コストかけられない部分でお世辞にも褒められないので、PCに直接つなぐType-C版が最適だと思う。 先のアーティクルで紹介したスペクトログラムによるorcaアナログ盤の簡易空気録音による特性。ヤマハの中級アナログオーディオYAMAHA A-550(¥59,800; 1980年代中頃; 8Ω, 80W+80W; 6Ω, 100W+100W)のヘッドフォン出力からのこのorca空気録音なので、自分の視聴した感覚だとそんなに悪くないと思っている。かつてのアナログオーディオ時代から、スピーカーに投資する金額と同じ分をヘッドフォンに投資したら圧倒的な音質が得られるというのは絶対的な前提だった。当然ヘッドフォン出力も、拘る人は居なかった反面、一定以上の音質を確保できているのが普通だったと思う。今はイヤーフォンの価格破壊が始まってしまったが、DACチップとオペアンプの性能が上がって、この前提はもっと強調されるかと思ったが、イヤーフォン/ヘッドフォンで、50万円を超える製品も出ている状態でちょっと違うかもしれない。
翻って、デジタルアンプの方は、全高調波歪率などはアナログアンプとは比べ物にならないくらい酷かったけれど、それもちょっと前までの話ではある。それなりの価格帯のアンプならアナログアンプと同等か、数値性能抜いてる製品も出現した。ただ、CPの良いデジタルポータブルオーディの世界だとそうは行かないので、そうなると、音質を確保するためにはtype-cが必然になるのだろう。
ちなみに、余計な話として、一応検品チェックとして、購入したTRN orca Type-Cの個体は、廉価版イヤフォンに多い、位相が逆転している不良品ではなかったことがわかった。視聴しても、左右出力が、空気が物理的に繋がって相互に干渉し合うスピーカーと違って、イヤフォンの逆相はほぼわからないでそのまま使うことになる。わからないから良いや、で問題ない人は、ことさら問題にする必要はないと思う。こうやってテストするまでわかんないんだから。 テストは、PCMレコーダーがあれば、イヤーフォンからのLR出力を、相互の影響を極小化してステレオ空気録音し、フリーソフトのAudacityでもなんでも使って録音データをミニマムスケールで可視化すれば可能。相互に逆打ちしてないか確認すればいい。 というわけで分解能の高い気楽に使えるイヤーフォンで武装したら、これはもう十分に単体で音楽視聴に使える、カセットプレーヤーだと言う気がした。今どきのイヤーフォンが安くて高性能になってるのがわかり、カセットデッキのヘッドフォンジャックでどれくらい楽しめるか、試したら、簡単なオペアンプによるものだが、必要十分と言うか思った以上に聞けることに驚いた。 ちょっと前、唯一のデジタルソースにおいて、10万、20万もする高級CDプレーヤーがヘッドフォンアンプのニッチを果たしていたという話を知った。それは製品として不思議だったので、疑問が解けたわけである。それと似たようなものかもしれない。カセットデッキも機種によっては(特に高級機)割とヘッドフォン出力の音が良いのは当たり前で、ある。単体で録音やモニターチェックを行ったりするのも特殊な使い方ではないし、ショールームやショップなどでの試聴で、音質アピールできないレベルの音がヘッドフォン出力から流れたら、製品として失敗である。だから悪くないと機種があっても驚くことはない。 TASCAM/TEACも録音現場でそこが機能しないと拙いいから、割と定評のある機種は少なくない気がする。ヘッドフォンアンプの構成は、簡単なオペアンプだったりするけど、そちらの技術は前世紀からかなり進んでしまったのも確かだ。TEAC製のカセットデッキは我が家には2機あるけど、どちらも良い音で鳴ってる。生録機のSONY TC-D5もヘッドフォン出力は十分な音質を感じた。 宮甚商店さんのところで取りあえげられている秋月電気製のヘッドフォンアンプのキットセットの話 や、「創造の館」の主さんのオペアンプの性能検証 など見ると、プアマンズ・ポルシェに対抗して軽トラで登場して、本当にサーキットでポルシェをぶち抜くみたいな世界になってる。 「やかましい。ここをなんとこころえる。しずまれ、しずまれ。 よろしい。しずかにしろ。申しわたしだ。このなかで、いちばん安っぽくて、ばかにされやすく、めちゃくちゃに安い値段で、マークレビンソンなどには間違っても使われることはない、60円足らずのオペアンプがいちばんえらいのだ。」(『オペアンプと山猫』) 万が一、音が物足りなかったりしたら、イヤフォンのグレードを上げるか、秋月電気製 NJM4580DD使用ヘッドホンアンプキット でもカセットデッキのアナログLine out出力を取り込んで補助的に使えば万全ではと思う。Amazonは3倍位場も高い根付の業者が出してるから買わないように。 持ち歩いても走行が不安定にならないアンチローリングメカは入ってないので、全体はでかいスタビライザーに装着すればある程度歩き回っても大丈夫なはずだ(大丈夫だと思う、大丈夫じゃないかな、以下定番通り)。もちろん電源はリチャージ型のDC-ACコンバータ付きの大容量のポータブルバッテリーを一緒に持ち歩けば良いわけで、そうしたらこれはWalkmanだ。ディスクリートの要塞のごとく1970年代後半には10kgを超える製品は珍しくもなかったが、その後、カセットデッキも集積化が進んで、多くが5kg台なので、間違っても可搬しながら視聴するような代物ではないが、持ち歩けない重さではないということで。 この素晴らしいアイデアを、AIに描かせてイメージをお見せしようと思ったが、生成AIのイラスト屋さんは、名門企業Adobeの生成AIイラストといえども、カセットデッキが理解できないのであーる。具体的に有名な機種名を入れようが無理なんであーる(多分、特定商品は余計無理かも)。 イヤーパッド型のヘッドフォンはこちらのほうができが良かった。 カセットデッキはデザイン失敗したようなラジカセみたいな外部携帯になった。 生成AIは、林道を歩く少年と猫の描写はまあ及第点だ。トップの画とともにちょっと目の描写や位置がおかしいけど。 猫のバリエーションはかなり持っている模様。データも需要もあるのだろう。 少年の身長から推定して、 子猫のフォルムでもない 猫は ちょっと 小さすぎる。 ご覧の通り猫と少年は完璧である。林道、農道の雰囲気も。この変なTEMUで売ってる怪しげな製品みたいなラジカセモドキが、AI君が「カセットデッキどえーす」として出してきたものだ。ポータブル電源は影も形もないが、少年が背負っているザックの中なので問題はないと思う。もちろんWalkman Maximum Drive構想はネタではあるが、アナログアンプ、スピーカーなどは手に入れずとも、ちょっと性能の良いイヤフォン/ヘッドフォンを手に入れられれば、中古のカセットデッキで評価、状態の良いものを1台手にいれれば、Walkmanの超高額中古品や、基本性能についてはお世辞にも褒められない現行品が多いカセットプレーヤーやラジカセを購入しなくても、ハイファイ音質で気楽なカセット・テープ視聴は可能でっせという主旨の話である。 ※このシリーズのリンクは以下の通り Edit | Del
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