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MP3徒然

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 ICR-S003Mは、SANYO末期の製品で、192kbps/64kbpsでSDHCカードに対応程度の製品。手元の2〜4GBの使わなくなったカードが大量にあるため、今でも十分使える。その上の製品、 ICR-PS004Mは、ちょっと紛失中で、マイク性能も大したことないがPCM録音には対応していて、そちらは、16bit、44.1kHz、1,411kbps、最高21,000Hz」モードを搭載。MP3録音は「44.1kHz、320kbps、最高20,000Hz」という高音質モードを搭載だが、どうせ会議録音にしか使わないし、ライン・インのみでデジタル・インは存在しないし必要ない。 ICR-PS004Mでも、そのモードで使った試しがなかった。割り切ってICR-S003Mの中古を探した理由だ。どちらにしても生録で、ある程度の音質のクオリティが必要な場合は、どTASCAM DR-100IIIを使うし、扱うファイルもWAVファイルになる。でも、音楽視聴なら、Amazon MusicやSpotify PremiumのDL dataと同じMP3の320kbpsにしておけば誰も文句は言わない。

 TASCAM DR-100IIIはICレコーダとして巨大に見えるが、妥協なしのスペックとそれを支える充電型、乾電池SUM-3の両方を内蔵でき、マイクも超音波領域にまで伸びてる高性能マイクなので、この大きさは妥当だ。ただ会議録音に持ち込むのはちょっと大きすぎる。
 今時、高性能録音ができるスマホだが、置きっぱなしで会議などの録音するのはとても気を使うし、その間、スマホが使えなくなるので、単体の専用機は必須なのだ。ゆえに、数百円の投げ売りの中古ICレコーダーを探した。

 ちなみに、今は無きSANYOの資産で有名なものは、このICレコーダーと、取り外し、後付け可能なカーナビのGorillaとエネループということになるのかもしれないが、Panasonicに吸収された移行も、しばらくはファンも少なくないような状況で、エネループのロゴが消された!騒ぎになったり、色々あったし、かつてのSANYO製品時代の方が性能が良かったのではと言われることもあるようだ。私の場合は、特にそういうことを感じたことはない。 Panasonicの方も、会社の再編に関する話が憶測を呼び、解散するって本当ですか?みたいな騒ぎになったのが一週間前だった。

 ところで、こうやってまともに音楽視聴機材として試したICR-PS003Mの音質だが、懐古主義的にウォークマンやiPodのような気分で使ってみると、安い密閉型のヘッドフォンが案外、普通に聴ける音で鳴らしてくれる。今時のポタオデのイヤフォンだとバランスも崩れたり、荒が目立ちすぎてどうも相性が悪いのは、当時のオペアンプの性能や特性などもあって、しょうがないのかもしれない。ポケットに入れて視聴したら、まさかこんなアナクロな機材で音楽聴いてる人とは誰も思わないだろう。やはり取り出すのは、カセットテープがぐるぐる回っているWALKMANの方がインパクトはありそうだが、以前の記事に書いた通り、まともにメンテナンスされている個体はほとんどなく、ノスタルジーで、うっかり試聴に耐える個体を手に入れようとすると同じ重さの黄金の値段よりは安いけど、ありえないぐらいの金額が必要とされる。
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 この周辺のSANYO製品で、私にとっては、非常に重要な性能は、任意の時間におけるタイマー録音セットが可能なこと。これは夜間では危険すぎるし時間がかかるような簡単に侵入できないようなフィールドのポイントでの録音が可能であると云うことだ。もちろんマイクは特殊な防水処置を施してあるものを使う。これは水族館などの水中マイクで水深20mぐらいでも問題なかった方法である。真面目に研究でノウハウが知りたいと云う人には、普通に教えているが、最近の研究者や動物系のリサーチャーが知っているかどうかは知らない。
 その辺りは最初に使ったのが20年以上前で、当時、鳥類研究者御用達で、結構革新的なTelingaのフィールドマイク はTelinga社に直接、文字通り、書簡でやりとりして購入した。ろくなWebサイトも電子決済システムなどもなかったから、そう云う方法を使ったが、やりとりはスムーズであった。当時、スウェーデンクローネ換算で支払いしたのを覚えている。
 また、手製の全天候型のバイノーラルマイクを作って、奄美の山中で、未明のオオトラツグミや森林をゆっくりと移動していくハナサキガエルの声などを臨場感あふれる仕様で録音できたりした。私にとってはここのICレコーダー製品はとても思い出深いものだ。今は、夜行性鳥類では類似の手法による調査は定番になってはいるようだが、とりあえず20年前にそれと同じことを初めていたものはほとんどいなかった。
 他に、UltraSound社のフルレンジに対応したバットディテクターなどを繋いで録音、翌日回収するという、まだバット・ロガー(自動録音型の設置型のバットディテクター)が出る以前の思いつきだったが、まともなデータを得ることができた。
 その辺りのデータのおかげもあってか、先輩研究者と共に、国定公園を一ヶ所増やすことに貢献できて当時の国の中央環境審議会の方にも説明することができた。
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 スペアキーの電池切れが生じていたのがずっと気になっていた。今使っているメインキーの電池が飛ぶとかなり面倒になる。エマージェンシーの時、通常はこうやって物理キーをイモビライザーから引っ張り出して、これで施錠を動かせば良いのだが、なぜか鍵が回らないことも気になっていた。力任せに回したら破損しそうだったので、ディーラーに持って行く。新品で使われることもないので、適当な摩耗や遊びが生じてないので、真っ直ぐ入れて直角にきっちりセットしないと廻らないことも多いらしいとのことで、ちょっとだけ賢くなった。私のメインで使っている方の物理キーは、以前から何も考えずに、ちゃんと回ったりしていたので、混乱したのである。

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 愛車内は、大切なオーディオルームでもあるので、車が使えないと、そのことでも困る。標準搭載の安いスピーカー(修理することになった時に、取り外したものを再生して使おうと思っていたが、プラスティック一体整形タイプで諦めた。コストかかってない)と安いカーナビ一体型のシステムだが、私には十分である。音楽データであれば、32GBも突き刺しておけば、必要にして十分どころではない数の曲群が視聴できる。実際に突き刺さっているのは128GBではあるのだが。まあ、車内でもネットに繋いで、サブスク流す方が無理のない使い方になって久しいという状況ではあるのだが。

 私は結局、どんなオーディオ機材で試聴するかと云うことではなく、何を視聴できるかと云うことの方が重要なのでまあ、結局、なんでもいいのかもしれない。いや、なんでも気楽に遊べる時代になったものであるが、そのほとんどがチープなものを中心に中古機材に偏ってるだけ。オーディオも前世紀のアナログオーディオ時代に必要にして十分なクオリティに達し値たわけだし、デジタル化、さらに高音質化されて、一般人が楽しめるクオリティとしては、音質性能が、頭打ちになってるおかげで遊べるのだ。
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 しかし音質的にもフォーマットとしても古い技術で、AppleなどもとっくにオーディオファイルはAIFFだったりするが、いまだに購入資産になったりしているデータ形式そのものだし、一番便利なフォーマットではある。でも、やはりCDでは手に入れておきたいと思う。あるいはデータで購入して、性能が維持されているカセットデッキからカセットテープに録音して、試聴するという倒錯的な楽しみ方も良いかもしれない。
 そりゃ、SpotifyどころかYoutubeで、公式があげたわけでもないのがそのまま視聴できる状況で、流通量は僅かだろうし、おかげで油断していると、すぐに実体化したメディアのものは購入できなくなる。


 本日の一曲、何を貼ろうかと思ったが、オーディオテストで時々視聴しているもの。龍虎並び立つみたいに、異常なほど、二人のファンが沸騰した時期のものだったかも。ちなみに、Khatia Buniatishviliについては、以前こんな記事(Songs of 4'33")も書いている。
 そうだ、CD買わないで油断してると、すぐに、ネットの店頭からなくなるという話だった。

Weather Systems

Anathema/The End Records

⭐️⭐️⭐️⭐️


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 この、私にとっては、遅れてやってきたプログレバンドの作品なども、特にそうである。ジャケットはMike Oldfieldのハーベストリッジのオマージュみたいだなとは思ったが、良いバンドで、2020年より活動休止のようだ。4thアルバム以降は脱ゴシック・メタル・バンドから完全にオルタネディブ/プログレッシブロックバンドに移行した。私が好きでずっと聴いているWithin TemptasionやNightwith、Epicaなどゴシメタ・バンドの有名どころは、プログレッシブバンドだと言っても通用する楽曲を普通にやってきているので、この方針の修正は、特に不思議ではない。
 蛇足だが、ついでに猫商売ムックも買ってしまった。既に転売ヤーのターゲットになるような書籍はAmazonでは書いにくくなっていて、だぶさんのふしぎシリーズも同様で、ご本人がそうアドバイスされてた通り、これはヨドバシの方で、購入した。

Hergest Ridge by Mike Oldfield (2004-11-18)

⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️



Commented by umi_bari at 2025-02-16 06:59
究極の音を目指す姿に頭が下がるばかりです。
バイクもそうですが、多方面に知識と技術が
あるって凄いです。
お見事バグースです。
アラック、何もありません。
Commented by complex_cat at 2025-02-16 10:29
アラックさん、
まあ、中途半端で器用貧乏なんですよね。
例えば自分がつらつら書いている内容をyoutuberとして発信しても、とても試聴に耐える尺の話としては無理っぽいなって思ってます。
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by complex_cat | 2025-02-15 19:28 | My Tools | Trackback | Comments(2)

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