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蛍の道

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 南九州では、ゲンジボタルは例年5月中旬から梅雨入りまでというふうに考えていたが、例年より3週間も早く梅雨入りしてしまったため、今年はどうなるかさっぱりphenorogyが読めなくなった。
 とりあえず、昨日今日と晴れてくれたおかげで見ることができた。
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 本当なら数分間の長時間露出を何度か試みたかったが、ノイズリダクションが露光時間と同じだけ発動してしまうので、数ショット撮るだけで車を停めることになると近隣住民に迷惑をかけないようにと思って、いつものスナップみたいな撮影で終わらせた。

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 ピーク時間を過ぎていたので、ちょっと大人しいが、また、機会はあるだろう。
 この光を生み出すルシフェリンとルシフェラーゼ。ルシフェリンがルシフェラーゼによる酸化反応で発光すると習った時に、冥界の魔王の名前が冠されるってすげーかっこいいなと思ったが、そもそもサタンが冥界で光を放つ堕天使ゆえに「光を放つもの」が元々の語源で、ホタルの反応物質と酵素も、そちらからきているという話のようだった。堕天使も天使だから冥界の闇の中で光り輝く。

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 野生動物に光り輝く属性を見て名付けられた学名は割とある。アカネズミ Apodemus speciosus(人里離れたところに棲む光り輝くもの)ヒメネズミ Apodemus argenteus(人里離れたところに棲む銀色に輝くもの)など、残念な名前ではなくとても素敵なラテン語名をつけられている生物は少なくない。ゲンジボタル Nipponoluciola cruciataは文字通り、十字架を持った小さな光点。
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 最後の一枚は、別の年、別の場所の画だが、これくらいのものは期待していたが、ちょっと残念。亜熱帯〜熱帯地域の陸製のホタルなら、フェノロジーに合わせるのはある程度ルーズでもかまわないので、とてもよろしい。イワサキマドボタルの写真を探していて、見つからないので、とりあえず話はここまで。





Commented by umi_bari at 2025-05-24 13:40
蛍が見えるとは凄いです。
それだけでバグースです。
アラック、見たことがあるのかないのか?
それも怪しいんです。
Commented by complex_cat at 2025-05-24 17:58
アラックさん、
生物多様性が維持されている自然護岸の水の流れとか、開発圧が非常に広域に半世紀以上高いままの太平洋ベルト地帯では、色々厳しい地域が多いと思います。他のところに分布していれば、環境保護が進めば復活もありえますが、ホタル以外の者が大量発生してしまう場所は少なくないです。
私も郷里を離れてなければ、遭遇する機会は、本気で見に行かない限り、皆無だったかも。
こちらの市内でも観察可能な場所はmかなり減ったと思います。
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by complex_cat | 2025-05-23 20:20 | Wonderful Life | Trackback | Comments(2)

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