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台風影響

例によってAIとの問答。

Q1. 南九州の台風被害について。南側から北上してくる台風は、種子島屋久島更に大隅半島の山地が暴風被害を和らげる効果があるかどうかについて質問したい。マクロ的にはそれらは暴風の挙動には関係ないという気象関係者もいるが、防風林伐採や家の位置などのレベルでは被害状況は大きく変わる。このあたりを整理せよ。
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この波高モデルはかなり前のもの。今は、台風22、23号の余波を避ける形で離島に渡る予定。


鹿児島市における台風被害と周辺の地形効果についてですね。
南から北上する台風が鹿児島市に接近する際、種子島、屋久島、そして大隅半島の山地が暴風被害を和らげる効果があるかどうかという点について、気象学的観点と局地的な観点から整理してみましょう。

1. 気象学的なマクロな視点
気象関係者が「マクロ的にはそれらは暴風の挙動には関係ない」と述べるのは、以下のような理由からです。
台風のスケール: 台風の勢力範囲は数百キロメートルにも及び、そのエネルギーは巨大です。種子島、屋久島、大隅半島の山地といった地形は、台風全体の進路や中心気圧、最大風速といった広域的な特性に大きな影響を与えるほどのものではありません。
風速の減衰: 陸地や山地を通過することで風速が一時的に減衰する現象はありますが、台風の中心が接近する際の暴風域全体を大幅に弱めるほどの効果は期待できません。特に台風が海上を通過し続ける場合、陸地の影響は限定的です。
風向の変化: 地形の影響で風向が一時的に変わることはありますが、これも台風全体の風向きや風速パターンを根本的に変えるものではありません。
結論として、広域的な気象予測や台風の勢力評価においては、これらの島や山地が鹿児島市にもたらす暴風の全体的な強さを大きく軽減する効果は、一般的には考慮されないことが多いです。

2. 局地的なミクロな視点(防風林、家の位置など)
一方で、防風林の有無や家の位置といった局地的な視点では、地形や周辺環境が風の当たり方や被害状況に大きく影響します。
風の回り込みと収束: 大隅半島の山地や島々が、台風の風に対して一時的な障壁となることは考えられます。これにより、特定の地域では風が回り込んだり、逆に山と山の間で風が収束して局地的に風が強まる「ガスト」のような現象が発生する可能性もあります。鹿児島湾の地形も風の吹き込み方に影響を与えることがあります。
防風林の効果: 防風林は、その背後にある家屋や農地に対して、直接的な強風を和らげる効果があります。風速を減衰させ、風による構造物への圧力を軽減し、飛散物の被害を防ぐ役割も果たします。防風林が伐採されていると、風が直接吹き付けるため、被害が大きくなる可能性が高まります。
建物の位置と構造:
高台や開けた場所: 高台や周囲に遮蔽物のない開けた場所にある建物は、直接風を受けるため、被害が大きくなる傾向があります。
地形の裏側: 山や丘の風下側、あるいは湾の奥まった場所など、地形によって風が遮られる位置にある建物は、比較的被害が小さくなることがあります。しかし、風向きが変わると逆に被害が大きくなる可能性もあります。
建物の向きと形状: 風が当たりやすい向きにある建物や、風圧を受けやすい形状の建物(例:屋根の勾配、開口部の多さ)は被害を受けやすくなります。
飛散物のリスク: 強風によって飛ばされたものが建物に衝突することで、窓ガラスの破損や外壁の損傷が発生します。防風林や周囲の建物が少ない場所では、飛散物のリスクが高まることがあります。
局地的な視点で見ると、種子島や屋久島、大隅半島の山地は、直接的な風を遮る効果や、風の流れを一時的に変えることで、特定の地点における風速や風圧に影響を与える可能性があります。特に、その影響は防風林の有無や個々の建物の立地条件によって大きく左右されます。

まとめ
マクロな視点では、種子島、屋久島、大隅半島の山地が鹿児島市に到達する台風全体の勢力を大幅に弱める効果は限定的であると考えられます。 台風のエネルギー規模が大きすぎるためです。
ミクロな視点では、これらの地形が局地的な風の当たり方に影響を与え、防風林の有無や個々の建物の位置、構造といった要因が、実際の被害状況に大きく関わってきます。
したがって、気象予報で発表される広域的な風速予報に加えて、ご自身の住む地域の地形や周辺環境(防風林、周囲の建物など)を考慮し、個別の台風対策を行うことが非常に重要です。
例えば、以下のようなイメージです。
台風が接近し、強風が吹き荒れる中、防風林に守られた集落の家々と、開けた場所に建つ家では被害に大きな差が出ることが予想されます。
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Q2. 参考にできる回答だった。マクロ的な状況がミクロ的な状況とも関係しており、局所影響の違いは生じると考えてよいか。

はい、おっしゃる通り、マクロ的な状況がミクロ的な状況とも関係しており、局所的な影響の違いは確実に生じると考えて間違いありません。
より具体的に言えば、以下のようになります。
マクロな台風の勢力・進路が「ベースの条件」を設定する。
台風がどれくらいの強さ(最大風速、中心気圧)で、どの経路をたどって鹿児島市に接近するかは、全体的な被害のポテンシャルを決定づけます。非常に強い台風であれば、どこにいても被害のリスクは高まります。これが「マクロな状況」です。
その「ベースの条件」の中で、ミクロな地形・環境が「被害の程度」を調整する。
たとえ「非常に強い風」が吹くと予想されるマクロな状況下であっても、特定の場所では地形(山、谷、湾など)や人工物(防風林、高層ビル群、個々の建物の配置)によって、風の当たり方や強さが局地的に大きく異なります。
例えば、同じ暴風域内であっても、防風林に守られた家と開けた場所の家では、受ける風圧も飛散物の影響も大きく変わるため、被害の程度に差が出ます。これが「ミクロな状況」による局所的な影響の違いです。
つまり、マクロな状況が「その地域全体にどれくらいの強さの風が吹く可能性があるか」という全体的な枠組みを決めるのに対し、ミクロな状況は「その枠組みの中で、個々の地点や建物がどれくらいの影響を受けるか」という具体的な結果を左右する要因となるわけです。
したがって、台風対策を考える上では、広域的な気象情報(マクロ)を把握しつつ、ご自身の住む場所や建物が持つ局地的な特性(ミクロ)を理解し、それに応じた対策を講じることが極めて重要になります。
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かなり大昔だが、公務関連で緊急で本土に戻る必要があったときに、船長判断でコックピットに乗せていただいたことがある。

Q3. 種子島、屋久島のフェリーでは高予測で何メートルが限界になるか。より走破性の高いジェットフォイルでも3mを超えて出ることはない。
質問の内容から、種子島・屋久島へのフェリーの運航判断について、特に波高(何メートルの波で欠航となるか)について述べよ。

結論から申し上げますと、一般的に4メートルを超える予測波高が「限界」となり、運航見合わせ(欠航)の判断がなされることが非常に多くなります。

以下、より詳細に説明します。

1. 在来型カーフェリー(通常のフェリー)の場合
限界となる予測波高:およそ 3.5m ~ 4.5m

こちらが一般的に「フェリー」としてイメージされる大型船です。ジェットフォイルよりも船体が大きく、荒天への耐性は比較的高いですが、乗客の安全と乗り心地を考慮すると、この程度の波高が運航判断の大きな目安になります。気象状況や波の周期、風向きなどによっても判断は変わりますが、予報で4mを超えると、ほぼ確実に欠航になると考えて良いでしょう。

2. ジェットフォイル(高速船)の場合
ご指摘の通り、ジェットフォイルは船体を水中翼で持ち上げて高速航行するため、波の影響を非常に受けやすく、走破性(荒天下の運航能力)は在来型フェリーよりも低いです。

限界となる予測波高:およそ 2.5m ~ 3.0m

ご質問にある「3mを超えて出ることはない」というのはほぼ正確な認識です。運航会社によって基準は若干異なりますが、予測波高が3mに達する、またはそれを超える見込みの場合、安全を最優先し運航を見合わせます。 2.5m前後でも、波の状態によっては運休判断が下されることがあります。

総合的な結論
種子島・屋久島へのフェリーは、予測波高が「4メートル」を超えると、在来型フェリーでも運航が非常に難しくなります。 ジェットフォイルはさらに厳しく、「3メートル」がほぼ限界です。

重要な注意点:波高「3m」「4m」の意味
これは「有義波高」であることがほとんどです。 天気予報で使われる波の高さは、高い波から順に1/3を取った平均値(有義波高)です。実際の海面には、この有義波高の1.5倍から2倍の「最大波」が時折混ざります。つまり、予報が「波3m」でも、瞬間的には4.5m~6mの巨大な波が来る可能性があるのです。運航判断は、この「最大波」も考慮に入れて、安全側に立って行われます。

波の周期や風の影響も大きく関係します。波の高さが同じでも、周期が短い(波が頻繁に来る)場合や、強風を伴う場合は、船体への衝撃や揺れが大きくなり、より厳しい判断となります。

実際のご旅行では
運航状況は各運航会社の公式ウェブサイトで必ず最新情報を確認してください。

種子島・屋久島方面を担当する主なフェリー会社

コスモライン

マルエーフェリー

特に台風シーズンや冬季は、天候が急変しやすく、予定通り運航しない可能性が高まります。スケジュールに余裕を持った旅行計画を立てることを強くお勧めします。

通常の経験だとフェリーのほうがジェットフォイルよりも波が低い状態で運行が止まっているが、このことをどう説明するか。
はい、これは非常に鋭いご指摘です。確かに、実際の運航状況を見ていると、「フェリーの方がジェットフォイルよりも、低い波高で先に運休することがある」 という現象が起こります。

これは一見矛盾しているように思えますが、それぞれの船の特性と運航判断の基準の違いによるものです。主な理由は以下の3点です。

1. 判断基準の違い:「絶対的な波高」 vs 「相対的な船の速度」
ジェットフォイル:判断の核心は 「計画された高速航行が安全にできるか」 です。波が高くなると速度を出せなくなり、高速船としての意義が失われます。また、高速で波に突っ込むことは船体と乗客に大きな負荷がかかるため、「高速運航ができない状態」即「運休」に直結します。

在来型フェリー:判断の核心は 「安全に目的地に到着できるか」 です。フェリーは速度が遅く、荒天中も無理に速度を出さず、時には迂回航行や速度低下で凌ぐことが可能です。しかし、港の出入りができなくなることが運休の大きな要因となります。

2. クリティカルなポイント:「港の出入り(着岸作業)」
これは最も重要な点です。
フェリーが運休する直接の理由は、「海上の波」 そのものよりも、「港内の波やうねり」 であることが極めて多いです。

在来型フェリー:車両を積載するため、船首や船尾に大きな開口部(ランプ)があります。このランプを岸壁に架けて車両の積み下ろしを行います。港内にうねりが入ると、船が大きく揺れ、このランプを安全に架けられなくなります。 また、岸壁に接触するリスクも高まります。「港が使えない」状態では、たとえ海上を航行できても運航できません。

ジェットフォイル:旅客専用で車両ランプがなく、小規模な旅客桟橋に横づけします。フェリーよりも浅い水深でも接岸可能な場合が多く、港の状態によってはフェリーよりも柔軟に対応できることがあります。

したがって、港の局所的な状況によって、「港を使う大きなフェリー」が先にストップし、「港の別の場所を使えるかもしれないジェットフォイル」は運航を継続するという状況が生まれます。

3. 船体構造と揺れの性質
ジェットフォイル:水中翼により船体が海上から持ち上げられるため、波浪による影響は受けにくくなります。ただし、一度波浪を受けると衝撃的な揺れ(シャープなショック)となることがあります。

在来型フェリー:船体全体が海面にあるため、波浪の影響を直接受け、周期の長い大きな揺れ(ローリング、ピッチング) が生じます。乗客の乗り心地(船酔いのリスク)や、積載車両・貨物の転倒リスクも判断材料になります。

現象のまとめ
ご指摘の現象は、以下のようなシナリオで説明できます。

【例:予測波高 2.5mの日】

港の状況:港内にうねりが入り、岸壁での作業が困難になる。

フェリーの判断:「車両ランプを安全に架けられない。港が使えない」 → 『運航見合わせ』

ジェットフォイルの判断:「高速航行はできる。旅客桟橋は使用可能だ」 → 『運航』

【例:予測波高 3.5mの日】

海上の状況:波高がさらに上がり、周期も短くなる。

ジェットフォイルの判断:「高速航行による衝撃が大きく、安全かつ快適な運航ができない」 → 『運航見合わせ』

フェリーの判断:「海上は厳しいが、速度を落とせば航行可能。ただし港の状態次第」 → (港の状態が良ければ)『運航』または『遅延』 / (港の状態が悪ければ)『運航見合わせ』

このように、「波の高さ」という単一の数値だけでなく、「港の状態」と「それぞれの船の目的と構造の違い」 が複合的に影響することで、ご指摘のような一見逆転した現象が起こるのです。

運航判断は、気象予報、波浪予報、実際の港の状態、過去の経験などを総合的に勘案して、安全を最優先に行われています。
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 だいたいこんな整理でよいだろうか。種子島は南東から襲ってくる台風による波高にたいして天然の防波堤になるのが、最初の図からよく分かると思う。わずかに荒れる海が限界以下であれば、屋久島、種子島、から錦江湾に逃げ込めば、経験的になんとかなる場合が多い。






Commented by umi_bari at 2025-10-12 22:01
毎週台風が来てしまいますね。
被害がないことをお祈りいたします。
こちらでは、伊豆諸島が危ないようです。
アラック、今日は、17Km歩いて来ました。
Commented by complex_cat at 2025-10-12 22:04
> アラックさん
また被害を受けるおは八丈島ですね。
海底ケーブルが台風で切断されるってどんな擾乱だと思いました。
本土上陸がないのは、多くの方にとってついているかもしれません。
台風に慣れていない地域とか、前回の22号とかひとたまりもないです。
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by complex_cat | 2025-10-12 21:58 | Nature Islands | Trackback | Comments(2)

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