イノシシと学校菜園とGoogle Earth
2006年 09月 05日
行ってみると,そこには最初から植えてないっしょ とばかりにただの畝とサツマイモの残骸が・・・
CASIO AA5512CA
撮影は,全て長男が自分の自由研究だからとばかり本人に道場に通うときなどに渡している携帯で本人の撮影したものです。画素子数は大きくありませんが,アパーチャーが無いためCCDシャッター1/1429secで切れております。結構写ってますね。
外部メディアが使えないので,メールとともにパソコンに飛ばして処理してます。初心者デジカメユーザーが,撮る片っ端から,人に見せたら画像を消していくことに躊躇しないのは,こういう外部メディアも何もない機器で写真を撮ることを最初に覚えるからでしょうね。写真屋の親父さんが,「居間の若い子,みんな焼かない,残さない」とショックを受けてました。
お隣のトウモロコシもやられていました。一生懸命育てた子供はかなりショックだったようです。
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畑の構造は,イノシシに狙われる典型で,栽培植物の近くまで,身を隠せるようなこういう場所が作られています。イノシシは非常に臆病なので,周辺にさっと身を隠す藪などがない畑は,なかなか利用しせん。被害対策ではまずこういった遮蔽物を徹底的に取り払う作業を行うだけで,効果があります。
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でもって,このような草刈りの干し草や畑の収穫物の残差などが残っていると,別の餌が供給されるので(干し草の場合はその下に昆虫やミミズなどが発生),なるべく畑の周りは何もない状態にしておかねばなりません。とは行ってもそんな畑はちっとも面白くないのですが,少なくとも収穫物を放り出しっぱなしにしておくと拙いです。この畑では,それはありませんでしたが,栽培作物以外で餌あさりできそうな空間は周辺にたくさんありました。
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もう一つ重要な点は,この学校の畑に連なる林がずっと伸びてきていると云うことです。これは,付近に非常に状態の良い自然河川が流れており,その河畔林とも云うべき緑の回廊が学校周辺までキレイに延びてきているからです。
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近くを流れる川はものすごく細い流れとなり,ここはじゃぶじゃぶイノシシが歩いてこられるようなところではないのですが,低水面でもコンクリート護岸でもなく,ずっとメダケなどが河畔を沿うように繁茂しております。この川は沢登り試したことがなかったのですが,今時,悪くない川でちょっとびっくり。
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そしてこの川の続く先に課なりの広がりを持った山林がつながっております。イノシシとて,いつも畑の農作物を当てにできることの方が少ないので,普段の餌資源を供給してくれる山林は,十分なキャパシティが必要です。そしてこの本来の生息場所から,被害を与えにくる畑まで,キレイにネットワークができていると云うことが重要です。
餌場やねぐらと同様,移動経路も,重要な利用資源なのですが,それらが全て一体化した場所の辺縁に長男の学校の畑はあると言うことです。実際山が近ければどこのはたけも襲われそうですが,こういった条件が上手く重なった場所では,明らかに被害が発生しやすいのです。そして,一旦,犬並みの知能を持つと云われるイノシシが,餌となる農作物の情報を得てしまうと,繰り返し襲われる可能性があります。
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Google Earthで見てみると,長男の学校の畑の位置が,河川沿いに伸びる植生帯の直ぐ近くにあることが分かります。最近,私の住んでいる地域の画像精度も部分的に上がった場所があるのですが,地方の特に何もないここあたりは,基本的に最低解像度エリアです。それでもそのくらいのことが無料で読み取れるのは素晴らしい。恐るべし,Google Earth。
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てな話を息子にしながら,周辺をフィールドワークして廻ったのですが,果たしてどの程度の形にして,本人はまとめたのか。印刷出力をぺたぺたと貼った完成品は,横目でちらと見ただけで,あまり見ておりませんので分かりませんが。鳥獣との戦いとなる農業の大変さと同時に,イノシシも必死で生きていると云うことを彼が理解してくれていると嬉しいのですが。
おっと,これはデジカメの画像ではありませんでしたね。
がっかりしたお顔が想像されます。。。
イノシシが出るんですか
お見かけするとそんな田舎ではないようなのに驚きです
農家の人もたいへんですね
そして、イノシシも。。。。
そうそ、ネットで衛星中継の我が家が見れるんですよね
うちも子どもたちといっしょに見てみました
小ささに驚きました(笑)
Google Earthは都市部だと,高解像度の画が見られて楽しいですね。クルマまでちゃんと写っておりますし。
まぁ小学校中学年ぐらいまでは,自由研究と言っても,どこの親御さんもほとんど手伝っているというか,親御さんのプレゼンのコンペみたいな状況ですね。
ふわっと中東とか南米とかミクロネシアに飛んでいける浮遊感覚が好きで,いじっているとあっという間に時間が経ちますね。
このままサービスが進むと,リアルタイムの画は得られないにしても,これで,分かる情報も多く,航空写真会社とバッティングしそうですよね。衛星画像解析用のデータは有料になりますけど。
有料のランドサットデータが実質30m解像度とは思えないもので,可視化の画像だけなら,これで使える状況もあるなと思ったりする場合もありますね。
GEはいろいろ使えますね。これとGoogle Mapは,地理情報システムの地図の緯度軽度合わせに利用することができます。